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ダンジョンもの  作者: 豚肉100g
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第31話

「ふむ、しかしの?後援する神というのも褒美としてはどうなのじゃ?そもそも普通のダンジョンには、親しくしていた神が後援に付いたりするものだし、やはり褒美とは言えないだろうな。もう少し褒美としてふさわしいものをねだってみぬか?」


確かにダンジョンマスター力と知識は、正規のダンジョンなら持っているだろうし、後援する神も見捨てられた我々以外は居るものだろう。とは言えそんなに欲しいものが有るわけでもないしと考えていた所、ふと視界にコアちゃんが居た。


「ここまで二つも私は願いを叶えてもらったしどうだろう?コアちゃん何かお願いとか欲しい物はない?」

「そ、そんな。マスターのお願いした物は全てダンジョンのための物でしたし、何より私が今ここに居るのは、すべてマスターのおかげですし・・・」

「いやそれは私も一緒だからね。私は特に欲しいものが無いし、他の方をあまり待たせるのも悪いから、コアちゃんに決めて欲しいな」

「うー、わわかりました。以前から私欲しいものが有りましたので、思い切ってお願いしてみます。創造神様、マスターの世界のネット回線を下さい」


え?それは有りなの?確かに私の中途半端な記憶より、ネットに接続できたほうが色々とはかどると思うけど?


「ふむ、ねっととな?ふむむむむ・・・良かろう。制限はつけるがねっとの閲覧については許可しよう。かきこみ?は許可できないし、あまり派手に技術を持ち込まないようにな。先程の力に足しておこう。後で確認してみると良い」

「ありがとうございます。この力を使ってこれからもダンジョン経営をがんばります」


前からワイファイが・・・とか言ってたから、まぁ良かったのかな?この世界基準の技術を調べないと、本当にブレイクスルーどころの話では無くなってしまうけど・・・


「ふむ、さて長くなってしまったが、今年度の最優秀新人はこの者たちだ、この者たちの素性や状況については、後程行われる審議の後に伝える。だが、その功績については創造神である我が保証しよう。では皆宴を楽しんでいってくれ」


創造神様が表彰式の終了を宣言した途端、再び喧騒と圧力が復活したが、魔獣の森の守護神様に促されて、私達は下段まで下がってきた。


「お主達は既に上位のダンジョンクラスの実績がある。本来なら中段に席を作らせるのだが、急なことだったからまだ無い。今から準備させるからしばらく下段で待っていてくれ」


魔獣の森の守護神様がそう言って離れていった。

そう言えば、手土産はどうなったのだろう?さっきは渡すような場合じゃなかったし、今なら大丈夫なのだろうか?改めて謁見の段取りを取ってもらうのか?とか考えていたら、黒弁天さんにふっ飛ばされた。

何が起きたかわからないまま一瞬宙に浮いたのだが、すかさず白弁天さんがキャッチしてくれたので、特に痛い思いをしないですんだ。


「べnごほん。ノワール一体何が?」


咄嗟に弁天さんと呼びそうになったが、なんとかごまかした・・・はず。

ノワールの横にはこちらを呪いそうな顔で見ている男が居たのだが、その男は何かを投げるような格好で止まっている。

周りを見ると視線は私でもその男でもなく、屈強そうな人型のドラゴン?の様な男の足元に。

よく見るとその男の足元には白い手袋が落ちているのだが、ゆっくりとこちらに向きを変えた男が拾い上げ引き裂いた。


「なんのつもりか知らんが、この俺様に喧嘩を売ったのはどいつだ」


地の底から響くような声が聞こえた。何かを投げた男が真っ青な顔で首を横に振り続けているが、周囲の視線はその男に刺さっている。

なるほど。何故か私に喧嘩を売ろうと手袋を投げたが、黒弁天さんが気付いて私を逃したため、あちらのドラゴン?さんに当たったと。うん、よくわかったよ。


「いいいいいいやこここここれにはじじじょうがががが」

「お前か?良いだろう。場所はここ、時は今、ルールは素手のみ魔法なし。敗者は勝者に現エネルギーの一割を渡すだ。審判!」

「はい。ミレルド平原マスターからボスポル火山マスターへの決闘の申込みを確認。ボスポル火山マスターがこれを受諾し条件を決めました。これより決闘を行います。一応宴ですので追加ルールとして、やりすぎないことを付け加えさせていただきます。では専用フィールド展開。ファイト」


突然執事風の男が現れなにか言った途端。薄い白色のドームが揉めている二人の周りに張られた。突然のことに一瞬気がそれたが、コアちゃんが説明してくれた。


先程手袋をぶつけようとしてきたのは、正義と支配を司る神様の配下のダンジョンマスターで、実はコアちゃんを捨てたマスターだったそうだ。

元の世界にもあったが何かを投げつける行為は、相手に決闘を申し込むものらしい。ダンジョン自体の決闘は禁止されているが、血の気の多い者たちはなかなか黙っては居られなかったため、特別にルールに則った直接対決は認められたそうだ。

基本的に決闘を申し込まれたほうがルールを決め、法と裁きの神様の眷属神が審判を務める、まぁ一種の娯楽要素になっているみたいで、ドームの周りはかなりの人?が観客として詰めかけている。


ちなみに勝敗については、この説明を受けている間に決まっていた。


まぁ、あまり詳しくは語らないが、フルボッコだったとだけ言っておく。

途中、違うんだとか助けてとか聞こえたが、まぁ知ったことじゃない。

喧嘩を売って良いのは、喧嘩を買われる覚悟があるやつだけって話だね。


周囲の人?に確認してボスポル火山のマスターに声をかける。彼のような龍人種は喧嘩とお酒が大好きらしいから、コアちゃんに頼んで私の記憶から作った、劣化ウィスキーを樽で持っていく。持っていくと言っても持てないから転がすんだけどね。


「いやーお見事でした。これはお近づきの印です。こう言ってはなんですが、巻き込んでしまったようでしたので」

「ああん!んなことは知らん。だが酒は貰っておく。なかなか良さそうな酒だしな」


と、なんでも無かったように去っていってしまった。

私が転がしていた樽を片手で抱えてだ。あれたぶん50kg有るのだが・・・

まぁ巻き込まれたと文句を言われないように渡したのだから、そのまま行ってくれるなら問題ないかな?


なんて思っていたら、また別のトラブルが向こうから来た。


「おい貴様!なに俺様の視界に入っているんだ!俺様の部下が貴様を潰してやるから覚悟しろ!」


おお、視界に入っただけで喧嘩売ってくるとは、最早回避のしようがないぞこれは。

まぁおそらくこいつも正義と支配を司る神様の配下なんだろうな、なんて考えていると、


「マスターに汚れた口をきくなゴミクズ」

「お前のようなゴミクズが表に出るな、焼却炉で灰にしてやろうか」


なぜか白黒弁天さんが喧嘩を買ってしまった。

いつからうちの弁天さんは、こんなに血の気?の多い性格になってしまったんだか


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