ヴェルディア・ブレイサー
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
いよいよ旧王都島へ向けて出発する日が来た。
いつもはバルガスさんの調査船一隻のみだが、今回はバルガス調査船とエイル号の二隻での出航となる。
もうすぐ到着するであろうラウリエル調査団本隊へ、少しでも正確な情報を引き継ぐためだ。
患者やバルガスさんたちから聞いた話をそのまま伝えるだけでなく、実際に自分の目で現場を見て、聞き取りの内容と照らし合わせておきたい。
リュミエルはそう判断した。
ま、『記憶違い』とか『伝言ゲーム』を防ぐためやね。
グォォォォォ!
王泊を出発し数時間。そろそろ昼になったので、操縦しているおれ以外は、先に昼飯を食べることになった。
腹が空いたのなら、インベントリから肉でも出してかじるぐらいはできる。しかしそれは緊急用。
インベントリの中のものは腐らないとはいえ、いつ焼いたのかすら忘れた肉を操縦席なんかでかじるのはもうごめんだ。
せっかくマリナの出来立て料理が待っているのだから、わざわざそんなもので腹を膨らませたくなんかない。
リビングから楽しそうに食事をしている声が聞こえてきて、おれはあのしょっぱい肉の味を思い出してしまった。
なんとなく……目頭が熱くなってきた気がした……
しばらくして、食事を済ませたリュミエルがおれの横にやってきた。
「エイル……ごめんね。私のわがままに付き合わせてしまって……」
「なんやな? また言うてるわ。」
「昨夜散々聞いたし、気にせんでええって♪」
「……ありがと」ピトッ
リュミエルがおれの肩にもたれ掛かってきた。おれは操縦してない方の手で頭をポンポンとした。
「しかしいい天気じゃのう!」
「「!?!?!?」」ビクゥッ!
「おお〜、リュミエルもおったのか〜。気づかんかったわい〜♪」
ノルがわざとらしく大声で話しかけてきよった。
「しらこいんじゃ! この糞トンボ!」
「だーれが糞トンボじゃ!」キーッ!
「エイル……さすがにノル様に、その……」ゴニョゴニョ
「……失礼じゃないかしら」
くそっ! リュミエルは今回のことで、ノルに恩義を感じてるから味方がおらんやんけ!
なにリュミエルの後ろでニカッ♪ と笑とんねん、この糞トンボ。
その後レイナが交代で来るまで、おれはひたすら肩身の狭い思いをしながら耐え続けた……
おれたちが旧王都島の沖合へ着いたのは、日も暮れようとしている頃だった。
「おーい、エイル。リュミエル殿たちとこっちに来てくれ!」
バルガス船で明日の予定を話し合うとのことだった。
バルガス船からタラップが降ろされ、おれとリュミエルが乗り移った。
レイナはいつの間にかバルガス船へ乗り移っていた。あぁ、ヴェルディア・ガントレットの蔓使たんね。
便利やなぁ……おれも欲しいわ。ヴェルディアに土下座して頼み込んだろかな……
明日の朝、まずはバルガス船の甲板から実際の景色と地図を照らし合わせながら、リュミエルが聞き取りで気になった場所を、バルガスさんたちに案内してもらうとのことだった。
その後、気になる場所があれば『上陸はしない』範囲で近づき、確認しても良いとのことだった。
打ち合わせを終えたおれたちは、夕食のためエイル号へと戻った。
ちなみにだがレイナは、帰りは普通にタラップで降りてきた。
「あれ? レイナ、普通にタラップで降りて来んの?」
「…………」カオマッカ
蔓でバルガス船へ飛び移ったら、甲板にいた人たちにめっちゃ注目されて恥ずかしかったらしい。可愛いなぁ……
今夜はマリナ、レイナ、リュミエルたちが作ったハンバーグだった。
基本的におれは料理をしない。っていうか、手伝わせてもらえない。
クララベル様曰く、『糧となった、生きとし生けるものたちに謝罪しなければならない』レベルだという……酷すぎやろ、言い方のほうが。
「ぶはははは! やめんか! マリ……ぶはは! お主らやめい!」
またノルの楽しそうな声が聞こえるわ。
マリナとレイナのほか、リュミエルやララまで混じってノルを洗っているらしい。
女性陣みんなが一斉に入れるように、風呂を拡張しといて良かったわ。
さて……ノルたちが風呂に入っている隙に……と。
「ヴェルディア様ァ♪」揉み手モミモミ
「…………なによぉ?」チラリ……
おれは揉み手をしながら、これでもかと目尻を下げ、ヴェルディアへスススッ…………とにじり寄る。
「いやぁ〜、ヴェルディア様。本日も一段とお美しいですねぇ〜♪」肩モミモミ
「…………♪」フフン♪
おれはヴェルディアの肩を揉み始めた。ヴェルディアは気分が良さそうだ♪
「その艶やかな栗色の髪ィ♪ 大自然の優しさをォ体現したようなァ……神秘的な美しさッッ♪ ま・さ・に・世界樹のような――」猫なで声で
「フフン♪ わかってるじゃなぁい♪」
「そのお美しいヴェルディア様にふさわしい♪ キラキラと陽の光をたくさん浴びたァ♪ 美しくもぉ、それはそれは美味しそうな果実を見かけたことがございましてェ♪」肩モミモミ
さらにグググィッと目尻下げ。
「あぁ……しかしアテクシにはァ……そこまで登る手段がない……ハァ……」
『あぁ』で眉間を指で押さえ、悲痛な表情。
「レイナのように……高い木の上まで登れる装備があれば……」
『高い木の』で天を仰ぎ、悲しそうな顔。
「お美しいヴェルディア様にィッ……ふさわSheい果実wo、捧げることができRuのにィ……」
変なインチキカタコト外国人っぽく。
「高いところに登る装備さえあれば……」
悲しそうな表情で、月を掴もうとするポーズ。
「しかたがないわねぇ♪」ルン♪
よっしゃ! ヴェルディアさんチョロい!
ヴェルディアから差し出された世界樹の枝を受け取った。すると枝は淡い光を放ち、形を変えていった。
世界樹の枝はシュルシュルと細く伸び、おれの左手の甲から肘までを、編み込まれるように覆っていく。
レイナの『ヴェルディア・ガントレット』よりは軽装な篭手へと変化した。
「使い方はァ、レイナと同じよぉ♪」フフン♪
「ヴェルディアさま、ヴェルディアさま♪」
「なぁにかしらぁ?」チラリ……
「逆に、降りるときですが……」
「こんな感じで変形させて、滑空して降りるとか可能ですかね?」
おれは『某ゲーム』に出てきた、高所から滑空できる『アレ』を図に書いてヴェルディアに説明した。
「こうかしらぁ?」
篭手がふたたび形を変える。
シュルシュルと枝が伸びて骨組みを作り、その隙間を埋めるように、細い蔦が布のように編み込まれて翼面を作っていく。
出来上がったのは、『某ゲーム』の『アレ』よりも一回り大きな翼。
スノボやサーフィンの動画で見たことがある『カイトウイング』と、『某ゲームのアレ』を足して二で割ったような滑空装備だった。
「次からはぁ、一瞬で姿を変えられるわよぉ♪」ルン♪
「ありがとう! 美人で慈愛に満ちたヴェルディアさま♪ よっ! いいオンナ!」ヨイショッ♪ ドッコイショッ♪
「レイナの『ガントレット』よりは軽装やし……」
「『ブレイサー』かな。『ヴェルディア・ブレイサー』ってところやな!」
おれはヴェルディアをヨイショしまくり、レイナのガントレットに続く新しい装備を手に入れた♪
捧げ物の果実は……確か杭上商店街にマンゴーみたいなのが売ってたし、それ買って渡しといたらエエやろ。多分……
明日はさっそく、このブレイサーの蔓を使ってバルガス船へ乗り移ったろ♪
そんなことを考えていたら、レイナとの『鍛錬』後もなかなか寝付けなかった。




