威 風 堂 々
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
ラウリエルを出て二ヶ月ちょい。おれたちはようやくヴァルネシア王泊へと到着した。
ヴァルネシアでは羅針盤が使い物にならなくなるため、後発の調査団本船には、迎えが来るまで最西端の火山島で待機するようリュミエルが伝えてくれた。
「四ヶ月ぶりの王泊やな……」
「すごい……本当にみんな海の上で暮らしてるのね……」
リュミエルは初めて見る異国の景色、それも海の上に家が建ち並ぶ光景に驚いていた。
「ヴァルネシアは土の大地が少ないから仕方ないんだ……」シュン……
レイナがわざとらしくシュンとした顔をした。すると――
「ちがっ、悪い意味で驚いたんじゃないのよ?」アセアセ
「ふふっ、知ってるよ♪」ニコッ♪
「もう!」ぷくー
美人二人のじゃれ合いは癒されるなぁ……(フニャッ♪)
「レイナとリュミエルの奴、随分と打ち解けてきおったのう♪」
「そうだね♪」
「リュミエルもお友だちふえてうれしそぉ〜♪」
マリナたちは和み顔で眺めてるわ。
「見てみ、王泊の人ら。『零式エイル号』の勇姿見て度肝抜かれてるやんけ!」ドヤァ♪
おれはドヤ顔でノルたちに振り返った。
「そうかのう……?」汗タラリ
「なぁんか、違う気がするわぁ♪」汗タラリ
「チッ! 心の汚い奴らは素直やないのう!」ヤレヤレ……
『星露錠を積んだ船の帰還』
おれは地球を救うために遠いアンドロメダまで旅立ち、見事帰還を果たした『某宇宙戦艦アニメ』の主人公気分だった。ヒューッ、見ろよ♪
片や王泊の人々は――
「なんだ? あの木の生えてるヘンテコな船は……」ざわ…ざわ…
「たしか、『エイル』って奴の船がそんなだとは聞いたことあるけどよ……」ざわ…ざわ…
「後ろに座敷牢みたいな部屋がくっついてるぞ……」ざわ…ざわ…
「座敷牢じゃなく、便所じゃね?」ざわ…ざわ…
『王泊の人々を救うため』『遠いラウリエルまで旅立つ』までは合ってるんやけど……
残念ながら『勇姿』とはならんかったようや……
エイル号はそのまま王宮の桟橋へ接岸し、ガルディアス国王への面会をお願いした。
「わわ、わかりました、エイル殿」汗タラリ
なんや? 門番の人、おれと『零式エイル号』の勇姿を何度も見て驚いてるやんけー♪ フゥー♪
――「「「…………×」」」
なんや?
クララベル様とほか三匹が、口の前で指バッテンマークしてるけど……一体なんなんや?
ざわざわ……
零式エイル号の周りに人集まってきてるけどなんやろ?
おれはどんな噂をしているのかと、少しウキウキしながら聞き耳を立ててみた。
「…………牢屋か?」
「…………便所だろ?」
おれは膝から崩れ落ちた。
まさかあの掘っ立て小屋が便所認定されているとは……
――あら〜、とうとう気づいちゃいましたねぇ~♪
「わわわ、儂らはなんも吹き込んどらんぞ!?」アセアセ
「ララ、な〜んにも言ってないも〜ん♪」プイッ♪
「少ぉし可哀想ねぇ……エイルぅ、元気出しなさぁい」肩ポンポン
おれは項垂れたままリュミエル、レイナと共に、ガルディアス国王の執務室へと案内された。
挨拶の後、リュミエルは国王たちへラウリエルでの解析結果と、本格調査団を派遣したことを報告した。
そして羅針盤が使い物にならなくなるこの領土内を安全に航行できるよう、待機中の調査団本船を王泊まで案内してほしいとお願いした。
「わかりました。すぐに高速艇を出すよう手配いたしましょう」
ガルディアス国王は執政官に指示を出し、道案内の高速艇を手配させた。
「それにしても……魔素に『A型、B型』があり、今回の魔素病は『新型』だったとは……」
「ガルディアス国王陛下。本来ならば、ちゃんとご挨拶しなければならないところですが……」
「すぐに治療に取りかかりたいので、早速ですが患者様のところへご案内願えませんでしょうか……」
リュミエルがそう告げると、職員の一人が船で治療院まで先導してくれることになった。
「ほら、エイル? あたしが操縦してあげるから行こ?」頭ナデナデ
魂が抜けたようになっているおれは、レイナに手を引かれエイル号へと乗り込んだ。
治療院ではまず現在の症状を記録し、採血と採尿。その後、星露錠を投与し、回復までの経過を観察する。
そして回復後にもう一度採血と採尿を行い、投薬前後の魔素の変化を調べる手筈となった。
その『検体』は、遅れてやってくる調査団本船へ渡され、船内研究室にて本格的に調べられることになるらしい。
おれとレイナは、リュミエルが患者から手際よく採血する様子を後ろで見ていた。
「はぇ~、手際がエエな。さすが医療の勉強もしてただけあるわ……」
「えっ、そうなの?」
そっか、レイナはまだ知らんかったんやな。
「おれも最近聞いたんやけど、ララに認めてもらうために、ほんまいろいろ頑張ってたらしいで」
「そうなんだ……リュミエルはスゴイね」にっこり♪
「もう……やめてよ……」テレテレ
「いや、ほんまに。リュミエルは可愛い上に努力家なんやな。改めて尊敬するわ……」
「もう! エイルまで……」テレテレ
あんまり言うて、手元狂わせたらあかんし黙っとこ……
リュミエルと治療院の方々が患者から検体を取り終えると、いよいよ『星露錠』の投薬となった。
「一日に一錠飲んでもらってください」
「個人差はありますが、服用すればすぐに魔素が薬に吸着され、尿と一緒に排出されます」
リュミエルは治療院の方たちに処方を伝えた。あわせて、投薬後の尿も検体として採取するよう伝えた。
そして最後に、出口の見えない中、懸命に看護し続けた治療院の方々に敬意を伝えた。
治療院を出る頃には日も沈み、夜となっていた。おれたちはそのまま王宮の晩餐会へと招かれた。
「はじめましてぇ〜♪ ララだよぉ〜♪」にこにこ♪
『ヴァルネシア王泊に妖精様が二人も来られた』
晩餐会に突然現れたもう一人の妖精に、会場は大騒ぎとなった。
「妖精様がもう一人お越しくださるとは……」
「なんと、リュミエル殿はララ様とご友人ですと!?」
「そぉ~だよぉ〜♪ リュミエルもぉ、レイナもぉ、エイルもマリナもぉ、お友だちなんだ〜♪」にこにこ♪
ガルディアス国王ら王宮の人々が驚く中、ララはおれたちのまわりをふわふわと飛んで、リュミエルの肩にちょこんと腰かけた。
ノルと違ってララは可愛げがあるから、みんな和み顔しながら眺めてるわ……
「エイルよ。お主いま、失礼なことを考えておらんかったか?」モグモグ
マリナに食べさせてもらっているノルは、ジロリとおれを見た。
毎度毎度鋭いなぁ君は!
「エイル? 謝ろ?」
「レイナ君! 君もおれが失礼なこと考えてたこと確定するようなこと言わんとって!」アセアセ
ララの持つ柔らかな雰囲気は場を和やかにし、晩餐会は無事終わろうとするかに思えたおれ。
しかしノルが仕掛けた『地雷原』に、すでに足を踏み入れていることを……
おれたちは知らなかった。




