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ヴェルディア装備の二景

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、

女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。



『エイルぅ、前方に魔獣の群れ六匹。うち一体はボス魔獣で大きいわよぉ♪』


「分かった。おれがボスを仕留める」ボソッ



『レイナぁ、木の上から闇の矢で取り巻きを倒してちょうだぁい♪』


「わかりました」ボソッ




 レイナはヴェルディア・ガントレットから蔓を射出し、シュパッ! と木の上へと移動した。





 おれとレイナは、『ヴェルディア・ガントレット』の性能確認を兼ねて狩りをしていた。


 ヴェルディアは『索敵』と『ヴェルディア通信』を使い、後方から指示を送るオペレーター役。


 そしておれとレイナはそれぞれ所定の位置へ移動し、『遠見の加護』を使って標的の位置を確認する。




 レイナは木の上から『遠見の加護』を使い、指で作った輪を覗き込む。


 遠くにいる魔獣たちの姿が、輪の中に大きく見える。




 標的を確認したレイナが弓を構え、キリキリ……と弦を引き絞る。


「闇の精霊様……お願いします」



 ドサッ……



 矢が飛ぶ音も、魔獣の悲鳴もない。


 聞こえたのは、仕留められた魔獣が地面へ倒れる音だけ。周りの魔獣たちは何が起こったのか分からない様子だ。


 仲間が倒れたことに気づいていない魔獣すらいる。



 ドサッ……ドサッ……


 レイナは次々に魔獣を仕留めていく。



『エイルぅ、残るはボスのみよぉ♪ やっちゃってぇ♪』


「オーケー」ボソッ



 あれぐらいの魔獣なら、わざわざ距離を取って威力を上げる必要も無さそうや。



 おれはヴェルディアボウを構え狙いをつける。


 遠見の加護のお陰で、めっちゃ近くの標的を狙っている感覚や。



 バシュッ!


 放たれた矢はギュン! と加速し、ボス魔獣の心臓を貫いて、そいつの後ろにあった木へと突き刺さった。



「水の精霊様……お願いします」


 パシュッ!


 続いて放たれたレイナの矢は、倒れたボスを凍らせてくれた。



 さすがにボスだけは、死に際の一発が怖いので、レイナは念のため氷漬けにしてくれた。





「すげえな、レイナ! めっちゃ使いこなしてるやん!」


「そ、そうかな?」テレテレ♪



「いやほんま。本職の猟師が使うと、めちゃ的確に状況に合わせて使い分けてるやん!」


「あ、ありがとう……♪」テレッ♪




『見てらんないわねぇ♪ どうかしらぁ? リュミエルぅ♪』


『帰ってきたらゆっくり聞かせてね? エ・イ・ル♪』


「うせやん!? リュミエルにも筒抜けなん!?」




『ヴェルディア様の鉢植えから、丸聞こえな・ん・で・す・け・ど♪』



「〜〜〜〜〜ッ!」カオマッカ




 リュミエルがラウリエル王宮の自室から持ってきた『世界樹の鉢植え』。


 それを通して聞かれてたんかい!



 まさかヴェルディア以外に聞かれているとは思わなかったレイナは、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしていた。





『それよりもエイルぅ、レイナぁ♪』


『近くに黒い穴があるからぁ気をつけてねぇ♪』



 『黒い穴』ってのは、『ヴェルディア索敵』では確認できない場所のことなんやけど……




 そもそも『ヴェルディア索敵』は、おれとレイナの『ヴェルディア装備』を起点に、周囲の草木を通して状況を探っている。


 当然、草木のない場所までは分からない。



 そこだけぽっかりと情報が抜け落ちるため、ヴェルディアには『黒い穴』のように感じるらしい。




「っつーことは、洞窟か地下空洞の入り口とかやろかな?」




『一時の方向よぉ♪』



「あ……あれじゃない? エイル」


 レイナが指さした先に、ぽっかりと口を開けた洞窟が見えた。




 おれたちは周囲を警戒しながら、ゆっくりと洞窟へ近づいていく。


 入り口から覗いてみるが、かなり奥まで続いているようで、中は真っ暗で何も見えない。



「任せて、エイル」



 そう言ったレイナが、洞窟の奥へ向けて弓を構える。



「光の精霊様……お願いします」



 放たれた矢は淡い光を放ちながら暗闇を飛び――洞窟の壁へ突き刺さった。


 その瞬間、辺りがパッと明るく照らし出される。



「「…………」」



 そこにいたのは――


 突然明るくなった洞窟の中で、身を寄せ合いながらこちらを見ている鹿の親子だった。




「…………」


「…………」


「光の精霊様……消してあげてください」


 レイナが申し訳なさそうにお願いすると、矢から放たれていた光がスッと消える。



 洞窟は再び元の静かな暗闇へと戻った。



「…………行こか」


「……うん♪」


 おれたちは鹿の親子をそっとしておくことにして、その場をあとにした。





 おれとレイナがエイル号へ戻る途中、ヴェルディアが話しかけてきた。


『エイルぅ、レイナぁ♪ 近くに大物の猪がいるわよぉ♪』



 レイナはヴェルディア・ガントレットから蔓を伸ばし、一気に木の上へ。


 枝の上から『遠見の加護』を使って、猪の位置を確認した。



「エイル、あたしに任せて!」ボソッ


「一人で大丈夫か!?」ボソボソ


「うん、ありがと♪」ボソッ




 パシュッ!


 レイナは木の上から、大きな猪に向かって蔓を発射した!




「プギィィィ!!」


 猪に命中した瞬間、蔓の先端から細かな蔦が一気に広がる。


 まるで網のように猪の身体へ絡みつき、自由を奪った!



 それと同時にレイナが、バッ! と枝から飛び降りる。




 ガントレットから伸びた蔓がレイナの身体を支え、落下速度を抑えていく。



 そして――着地!



 バシュッ! ズドドドッ!


 間髪入れず、レイナは人差し指を押し込み、アンカーを地面深くへと打ち込んだ。




 これで準備完了らしい。




 レイナ側は、地面に食い込んだアンカーでガッチリと固定。


 そこから伸びた蔓は頭上の太い枝を支点に折り返し、その先では網状に広がった蔦が猪をがっちりと捕らえている。



「なるほど……そう使うんか……」



 シュルシュルシュル!


 ガントレットが蔓を一気に巻き上げる。



「プギィィィ!?」



 巨体がズルズルと地面から離れ――


 ついには、大きな猪が宙ぶらりんになった。



「はぇ~……上手いこと使いこなしてるわ……」



 ガントレット使い始めたん、今日からやんな?


 本物の猟師ってすげぇ……




「はっ! ぼーっと見とれとる場合やないわ! 血抜きせな!」



 ヴェルディアボウでとどめを刺し、おれはボルクにもらったナイフを取り出して、猪の血抜きを始めた。



 血抜きが終わる頃には日も暮れ始め、レイナは蔓を解除すると、すぐさま水の精霊矢で急冷してくれた。


「あとはよろしくね、エイル♪」ニコッ♪




 仕草や笑顔は可愛い。美人で、猟師としても一流とか……天は二物も三物も与えてるんやなぁ……





 大物猪をインベントリにしまって、レイナとエイル号に戻りながら、おれは考えていた。



 ついこの間手に入れた装備を、初実戦でもうこんだけ使いこなすレイナ。


 かたや、いまだにカーブショットを使いこなせてないおれ。



…………



 おれはヴェルディア装備を巡るこの二景を、どう考えたらいいのか自問した。

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