未知の魔素
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
「このデザインは格式高そうで良いんじゃないかしら?」
「「えっ!?」」ビックリ!
リュミエルの提案に驚いた様子のレイナとマリナ。
「リュミエル様……そちらは50年ほど前に流行いたしましたものでして……」
仕立て屋のおじさんが少し困った顔をしている。
おれの討伐報酬が討伐された次の日、王宮の応接室では、おれそっちのけで『エイルの礼服』のデザインが決められていた……
結果的にそうなっただけとはいえ『レイゼル国王の命を救った』『ラウリエルとレイゼルの国交樹立の架け橋になった』という事実は、おれが思っている以上にどえらいことなんやな……
加えて『妖精族ノル』と『クララベル様に縁のある精霊ヴェルディア』も連れてるもんやから、『今後、公式の場に出ることが増えるかもしれない』ということで、謝礼も兼ねて礼服を仕立ててもらえることになった。
「もう。リュミエルのセンスは少し古いのよ……」
「そ、そんなこと……ないわよね、マリナ?」
「…………」無言で目そらし
レイナにセンスの古さを指摘されたリュミエル。慌ててマリナに確認するも、マリナは気まずそうにスッ……と目を逸らしている。
「そ……そんな……」ガーン!
リュミエルの見た目は二十歳前後に見えるが、そこはやはりハイエルフ。実際は三百歳ほど。しかも長年仕事に没頭していたせいで、流行り廃りには少々疎いらしい。
「リュミエルよ。流行りのような、時とともに変わる『あやふやなもの』に頼るでないわ」
「儂にまかせておけい♪」
身体よりも大きい見本のページをペラペラとめくるノル。
「店主よ、『輪襟揃え』はないのか?」
「……」汗タラリ
「……こちらでございますが……」スッ……
店主は別の冊子を出してきた。
「なんやこれ! シャンプーハットみたいなヒラヒラを首に巻いてるやんけ!」
「どこぞのラスボスみたいな衣装なんて恥ずかしいわ!」
「なんでじゃ! 男の正装といえばこれじゃろうが!」
「こちら……演劇衣装の見本でして……プッ」プルプル……
元の世界で言うところの、時代劇なんかで使う衣装カタログらしい。
アカン……こいつらに任せてたら『礼装』が『仮装』になる!
「じゃ、エイルにはこれがいいんじゃない? かっこいい♪」
レイナが指差した衣装……ホストか? 恥ずいわ!
「私はこれが良いと思いますっ♪」ふんす!
マリナはマリナで、学園モノのギャルゲに出てきそうな制服みたいなのを選んできよった……
「すみません、店主さんのセンスでお願いいたします……」
「「「ええー!」」」
「なんでじゃ!」
「きみらに任せてたら、礼装やのうて仮装大会になるねん!」
結局デザインは、ラウリエル王宮式の礼装に落ち着いた。
研究班の解析結果が出たということで、次の日、おれたちはリュミエルたち薬師と共に報告会議へ出席した。
マリナも当時、エイル号で調査船団に同行していたということで、出席することになった。
「我々は今回、通常の魔素を『A型』、新たに見つかった未知の魔素を『B型』、そしてヴァルネシアで発症した魔素病を『新型』と仮称いたしました」
白衣にタイトスカート……なんというか、妙に似合っとる! エッッ……ロ!
はっ!
チラリと横目で見たら、リュミエルが睨んでた……ヒェ~。
通常の魔素病なら命脈錠で完治する。これまで命脈錠が吸着していた魔素が、『A型』だったそうだ。
そして今回見つかった『B型』は、命脈錠では吸着できず、星露錠を使わない限り体内に残り続けるとのことだった。
「ただ……ヴァルネシアで発生した『新型』は、一旦回復したあと、再び発症したとのことです」
「『B型』が身体に残っているにもかかわらず、なぜ一旦症状が治まり、その後再び発症したのか。そこまでは解明できませんでした」
「やはり我々も、現地での調査が必要だと考えます!」バン!
美人の研究者さんが机を叩いた。
…………。
今、ブルンと揺れたのなんて見てない。
見てないからリュミエルさん、睨まんといて!
「エ・イ・ル♪」ニコッ♪
「はい……」ションボリ……
おれはリュミエルに耳を引っ張られ、会場から退出した。
助けて、レイナさん!
あ……目ェ逸らされた……
マリナさんもジト目で睨まんといて?
「イテテテ……」涙目
研究班の報告を受け、先遣としてエイル号に同行するリュミエルのため、小型研究船を連れていくこととなった。
少しエイル号の船首を改造し、小型研究船を押航できるようにした。
小型研究船には調薬室のほか、星露草などの特殊な薬材を保管する薬材庫、魔導式の無線電信『魔導無線』の設備などが備えられていた。
魔導無線……実際に見せてもらったら、モールス信号みたいな感じやな。これでラウリエルと定時連絡や緊急連絡をするらしい。
「リュミエルって、魔導無線も使えるん?」
「一通りはね。専門の無線士ほどではないけれど」
リュミエルって、そんなことも出来るんや……伊達に三百年も生きてへんな。
「エ・イ・ル♪ いま何か、失礼なこと考えてなかったかしら?」ニコッ♪
「なんで分かるん!? おれってそんなに顔に出てる!?」ビクゥッ!!
「もう! 分かるんだからね!」ポカポカ
「いてて……ごめんて」
頬を膨らませて怒るリュミエルも可愛いなぁ……
海流に乗れるとはいえ、今度は小型研究船を連結しながら。
速度はエイル号単体ほどは出せない。
しかも研究班によると、ヴァルネシアで発生した魔素病は『新型』だという……
ノルが言っていた『邪悪な魔素』。
あれが関係しているのか、それとも――
何が起きてるんかは、もう一度あの場所へ行って確かめるしかない。
こうしておれたちは、再びヴァルネシア王泊へ向かう準備を進めていった。




