邪悪さと闇の加護
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
――昨夜は一段と乱れていましたけどぉ〜、ワタシにも聞かれていると知っちゃったからですかね〜♪
「〜〜〜〜〜〜ッ!」カァッ
まーたクララベル様がレイナをイジっとる。
マリナの失敗をきっかけに、クララベル様はレイナにも姿を見せるようになったんやけど……
もしかしてやけど、マリナの失敗はタダの口実で、ホンマはレイナを直接弄りたかっただけとちゃうやろな?
おれたちを乗せたエイル号は、今日も平和にラウリエルへ向かって洋上を進んでいる。
「レイナ、マリナ。ちょっとだけあそこに寄り道するでー!」
エイル号の前方11時方向に黒い雲からカーテンのようなものが降りていた。
スコールである。
元々C-Raft能力で飲料水は確保できていたのだが、ノルとヴェルディアのお陰で、エイル号の飲料水の心配はなくなった。
しかしプランターの野菜たちへの水やりも飲料水ばかりで行っていては、やはり水の精霊様に申し訳ない。
おれは洋上でスコールを見かけると、できるだけ立ち寄るようにしている。
「突入するでー!」
ドザアアアア!!
「うひょー♪」
一気に風が強まり、海面に細かな白波が立つ。
バケツをひっくり返したような雨がエイル号に降り注ぎ、一瞬で水やりが終わった♪
ヴェルディアも気持ち良さそうだ。
「ちょっとぉ、エイルぅ♪」
「もう少しの間ぁ、水浴びさせててちょうだぁい♪」
「はいはい♪」
盆栽なんやから水やり自体は一瞬で終わるけど、こんだけ贅沢に水浴びできるのはこの時ぐらいしかないし、しゃあない。
まあ、ヴェルディアが喜んでるんやから、プランターの野菜や果樹も喜んでるやろ♪
マリナとレイナはリビングで遊んでるみたいやな。
このあいだ銀貨と銅貨を使って、オセロのような遊びを教えたら結構ハマったみたいや。
ひっくり返す代わりに、挟んだ硬貨を入れ替えるだけやけどな。
討伐と調査の報酬で硬貨はそこそこあるし、駒には困らんのよね♪
しかし傍から見たら、成金の遊びみたいやな……『どうだ明るくなったろう』の風刺画が頭に浮かんだわ。
「ふう♪ 気持ちよかったわぁ♪」
ヴェルディアも、黙ってたら水も滴るいい女なんやけどな。
見た目だけは清楚な美人やし。
黙っとったらな。
「エイルぅ? なにか失礼なことぉ、考えてないかしらぁ?」
「きみはホンマ鋭いな!」
「おばかさぁん! おばかさぁん!」ポカポカ
「いてて、ごめんて……」
エイル号は、再びラウリエル王都へと向かった。
そして夜。
本日もお楽しみの晩酌タイムである。
しかし早いもので、ヴァルネシア王泊を出てもうすぐ一月。
すでにラウリエル領へ入っている。
……なのに、妙案は未だ思いつかない。マズイ。
このままではラウリエル王宮に到着したら、即地獄が始まってしまう。
「ゲームとかでよくあるけど、実際に魔王城へと向かう勇者の心境はこんな感じなんやろか……」グビリ
晩酌をしながらおれは考え込んでいた。
「エイルよ。なにか心配事でもあるのか? 沈んだ顔しおってからに」ニヤリ
グビグビと酒を飲んだノルは、袖で口元をグイッと拭いながら笑みを浮かべた。
この糞トンボ……白々しいんじゃ!
――一体どうしたんでしょうねぇ〜♪ 愛しい女性が傍にいるのにぃ〜♪ (ニヤリ)
「愛するリュぅミエルも待っているのにぃ♪」ニヤリ
この邪悪な笑みを浮かべる三匹――死の妖精と禍の女神、闇盆栽。
コイツラのせいでおれは人生最大のピンチを迎えようとしている…… グビッグビッ!
――も〜、『創世の女神』ですぅ〜、ぷんぷん♪(ぷく〜)
クソッ、顔だけは可愛いから余計たちが悪い!
――ふふっ♪
――『闇』で思い出したんですけど〜♪ レイナは『闇の精霊』の加護を受けてるんですよ〜♪
「え? まじで!?」
――ですよね~? ノル〜♪
「なんじゃ? クララベルよ」グビグビプハー♪
ノルは座った目でクララベル様の方を向いた。
――レイナは闇の精霊の加護を受けている〜って話です〜♪
「そうじゃな。レイナというよりは夜耳どもじゃな」
「『闇の』精霊って、邪悪な感じなん?」
「いや、普通の精霊じゃぞ?」
「おれの元いた世界では、『闇』って邪悪とか悪いイメージがあるんやけど……普通なん?」
「光と闇はのう。あ奴らは双子みたいなもんじゃな」
「光を司る精霊と、闇を司る精霊じゃ」
「光を強めれば明るくなり、弱めれば暗くなる。闇もまた同じじゃ」
「闇を強めれば暗くなり、弱めれば明るくなる……ってことか?」
「そういうことじゃ。どちらが善で、どちらが悪というものでもない」
「のう、レイナ。お主ら夜耳は闇の奴の加護を受けとるじゃろ? 早う来い!」グビグビ、手をクイックイッ♪
風呂上がりで濡れた髪を拭きながらレイナがやってきた。
湯上がりで火照る身体に、濡れて艶のある銀髪。
薄手の上着は胸元がはだけ、短いショートパンツからは艶やかな太ももがあらわになっている。
色っぺぇ〜♪ ムホホ♪
「はい、ノル様♪」
ノルを抱き抱え、おれの隣りに座るレイナ。
椅子をおれの方へぴったりと付け、身体をあずけてきた。
湯上がりのいい匂いで、理性が蒸発しそうですわ。
「闇の精霊様の加護のお陰で『暗視』ができて、『星詠み』や『占星術』にも長けていると聞きました♪」クピクピ
「こ奴ら夜耳はのう。」グビグビプハー♪
「星の位置から方角と季節を知り、潮の流れや天候などを読みよる」
「そういったことに秀でておるのは、その『闇の精霊』の加護のお陰じゃな」グビグビ
はぇ~そうなんや。
「エイルよ? レイナの胸でよくは見えなんだが、また『はぇ~』と間の抜けた顔をしておらんかったか?」
ノルが『はぇ~』で変顔。そんな変な顔してないっつーの!
「ノル様ったらぁ〜♪」クスクス
「こ奴ら夜耳の肌が褐色なのも、闇の奴の加護の影響じゃな。」グビグビプハー♪
――(エイルさん、ノル〜♪ 長い子と夜の子が元は同じ種族だってことは秘密にして下さいね~♪)
はいはい。分かってますって。
世界樹の下で暮らしているラウリエル王都の人々のことを、この世界の人々は『ハイエルフ』と思っている。
だが『ハイエルフ』『エルフ』『ダークエルフ』は、元を辿ればみんな同じ『エルフ』という種族だ。
『世界樹の下で、何代も何代も暮らしていると徐々に寿命が長くなる』
ラウリエル王都の人々の平均寿命が千五百歳なのも、このためだ。
これはラウリエル王都の人々ですら知らない事実。
下手に広まれば、世界樹を巡って争いの火種になりかねない。
湯上がりのいい匂いと酒の酔い。
シナジー効果で理性が蒸発したおれ。
また今宵も、月夜の洋上に一匹の狼の遠吠えが響き渡るのであった……




