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C-Raft(クラフト) ~女神に放り込まれたおっさん、筏一つで沈みゆく世界を巡る~  作者: nico
第六章 波上の楼閣(はじょうのろうかく)
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マリン

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、

女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。



 ヴァルネシア王泊《おうはく》を案内してもらうことになったおれたち。


 案内役のリエラさんは、レイゼル王宮メイドのダークエルフ、リゼさんと姉妹だった!


 意外な共通点から仲良くなったおれらは、リエラさんの勧めでマリナが学校へ短期留学することとなった。


 王宮から通うのであれば、筏住宅の子供たちのように自分用の小型船がいるらしい。


 おれは以前から考えていた、マリナ専用の小型筏をつくることに決めた。


 修理工房に頼み込んで、小型魔導エンジンに必要な素材を分けてもらい、いよいよ組み立て開始となった。





 今回はマリナのために作るので、マリナの好みをできるだけ叶えてやろうと思う。




「エイルよ。あまりスピードが出んように作るんじゃぞ!?」


 孫の心配をするお婆ちゃんか?


「お主また何か失礼な事を……」

「トンデモゴザイマセン……」カシコマリ





「ここはぁ、こっちのほうがぁ良いんじゃぁなぁい?」やんや


――もう少し~♪スッキリとなりませんか~♪(やんや)


「じゃから、マリナにはこちらの方が良かろうて!」やんや


「マリナにはこっちの方が似合いそう♪」やんや



 肝心のマリナの意見を聞きたいんだよなあ……リエラさんも混じってるし……



 まあ、マリナはずーっと目をキラキラさせているしええんかな?




「イスの位置を微調整して……」



「はいできた!」ドン!


「わあああああ♪」ぱあああ


 マリナは胸の前で手を組んで目をキラキラさせている。



 2mほどの小型手漕ぎボートぐらいの大きさに、小さな魔導エンジンを搭載し、操縦席をつけた。


 マリナ一人なら十分広い。

 大人の男二人で乗るには、ちょっと狭いかな? ぐらいの大きさだ。




「名前は何にする?」


「エイルさん! つけてください♪」



「うーん、マリナの筏やし、マリ……マリ……」


「マリン! はどうや?」



「ありがとうございます! よろしくね、マリンちゃん♪」



 小型の筏の名前は『マリン』に決まった!



「じゃあマリナ、船に乗るときは絶対これを着るんだよ?」


 リエラさんはマリナに、子供用のライフジャケットに似たベストを着せてくれた。




「風と水よ、マリナを守ってやってくれい!」


 ノルは風と水の精霊に、マリナを守ってくれるよう頼んだ。



「これで雨でもぉ大丈夫かしらぁ?」


 ヴェルディアが手をかざすと、マリンの木材から蔓が伸び始め、絡み合いながら柱と屋根を形作っていった。

 最後にはパッとたくさんの葉が開いて、天然の幌のようになった。


 クララベル様が目を瞑ると、マリンが淡く光り始めた。


――はい♪ これでこの子も、ちゃんとエイルさんの筏ですよ~♪


 光はゆっくりと船体へ吸い込まれていった。



 なんやこのマリン号。絶対に海難事故させんぞ! みたいな異様なオーラが出てるわ……


 みんな過保護すぎるやろ。いうておれもその方が安心やけどな。


「ありがとな、みんな!」


「みなさん、ありがとうございますっ♪」





 それからマリナはリエラさんを後ろに乗せ、練習所へと向かった。



 2つのブイを八の字に回る練習から始まり、発進や停止、旋回、接岸のコツ。



「まず真っ直ぐ走って、止まる練習ね」



「次はあの二つのブイを八の字に回ってみよっか♪」



「最後は桟橋につける練習。これが一番大事だからね」




「わっ、わっ! 曲がりすぎましたぁ……」


「慌てなくていいよ。いったん戻して♪」




 さらに、行き交う小型船同士の優先順位や、警笛を鳴らすタイミングなど――



 リエラさんは、この街で船を使うための決まりを一つずつマリナに教えていった。





「ありがとうございました♪」


「またいつでも練習に付き合うからね♪」


 夕方になり、日も傾いてきたので、マリナとリエラさんは王宮に戻ってきた。


 リエラさんはマリナに、エイル号の横に停泊したマリンの係留ロープの結び方を教えていた。




 マリナの、ちょっと年の離れたお姉さんって感じやな。




「そういやリゼさんとは、いくつぐらい歳離れてんの?」


 年齢そのものを聞いたわけやないし、失礼にはならんよな?



「アタシら双子だよ?」



「え、まじなんか!?」



「エルフとかダークエルフって、見た目で年齢がよー分からんのよねー……」




「ラウリエルで知り合った、グレオルさんって小太りのおじさんと話をした時にさ、」



 おれはグレオルさんから、アルヴェイン国王よりも年下だと聞き驚いたことを話した。



「グレオルさんは四、五十歳ぐらいの見た目なのに、アルヴェイン国王は二十歳後半ぐらいの見た目なんよ……」


 マリナは目を丸くして驚いていた。そらそうやろな。



「寿命が1500歳ぐらいある人はまじわからんわ……」



「アタシらは500歳ぐらいだよ?」


 リエラさんたちダークエルフは、平均寿命がエルフ族よりかなり短いらしい。



「そりゃお主、あ奴ら長耳(エルフ)は世界……」

――ノ~ル~♪


 クララベル様が低めの声で、ノルの言葉を遮った。



「はっ、はいぃ!!」ビクゥゥッ!!


 クララベル様の声に、ノルがピシッと直立姿勢を取った。


 リエラさんは、何してるんやろ? って不思議そうな顔をしていた。




「それでも人間の5倍ぐらいはあるんか。」


 おれたちは王宮の中に入り、夕食をごちそうになった。





 その夜何となくクララベル様とノルに、夕方のことを聞いてみた。



――あれはですね~♪エイルさんも気をつけてくださいね~♪



 元々異世界から来たおれは、この世界の人なら当たり前に受け入れている種族ごとの寿命にも疑問を持ってしまう。


 そのうち変なところに気づいて、うっかり誰かに聞いたりしないよう、先に教えてくれるらしい。




「儂《わし》ら妖精や精霊には寿命ってものがないじゃろ?」ボソボソ


「らしいな。」ウンウン



 なんと元々エルフ族の寿命はドワーフとあまり変わらない500歳ぐらいなのだという。



「世界樹の恩恵で寿命が1500歳にまで延びておるんじゃ。」ボソボソ



「マジで!?」囁き声で



――こんなこと皆さん聞かれましたら~


――それこそ争いの種になりかねませんよね~?



「わかりました……トップシークレットということで……」



「トッ……なんじゃ?」



――おねがいしますぅ~♪




 なんと世界樹にはそんな秘密があったとは……


 ただ、その影響はすぐに現れるものではなく、何代にもわたって世界樹の恩恵を受け続けることで、徐々に寿命が伸びていったらしい。



 おれはとんでもない秘密を背負《しょ》わされてしまった……



 まぁ知っておいたら、うっかり話をそっちの方に持っていくことも無くなるし、安心ちゃあ安心やな。




 どデカい秘密を知ってしまったけど、おれはグレオルさんとアルヴェインさんの違いのほうが気になっていた……

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