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C-Raft(クラフト) ~女神に放り込まれたおっさん、筏一つで沈みゆく世界を巡る~  作者: nico
第六章 波上の楼閣(はじょうのろうかく)
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海に浮かぶ街

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、

女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。



 おれたちは、トラブルがきっかけでバルガスと出会い、ダークエルフ領の王泊(おうはく)(他国で言う王都)へ向かうことになった。


 向かう途中に見えた大きな船からは、こちらにチカチカと発光信号が送られてきた。


 バルガスさん、『遭難者を救助したから連れてきたで』 みたいな信号送ったんやろか?


 まあ間違いではないけど……





 どんどんと街へ近づく筏。見えてくる街並み……




……街並み? もしかして海の上に家が建っとる?


 ま、とりあえず海賊アジトなどではなさそう。


 なので、おれはマリナを呼んだ。




「マリナー! 街が見えてきたでー!!」



 海賊のアジトではなさそうだと分かって安心したマリナが、ぱたぱたと走って来た。


「わー♪ 海の上に家があるー♪」


「二階からやったらよー見えるんとちゃうか?」



 マリナとノルたちは居住区二階の前方、小さなバルコニーへと出た。



 髪が潮風になびくマリナも可愛らしい。




 筏は海上に浮かぶ住宅群の中を通っていた。



 木造の平屋が、まるで大きな筏のような土台の上に建っている。リアルRaftやんけ。



 家々は勝手に漂っているわけではないみたいで、太い縄が海へ斜めに伸びていた。


 家の横には小舟が繋がれ、軒先には洗濯物や魚がずらりと干されている。猫がおったら大喜びしそうやな……



 家と家の間に道らしい道はない。


 代わりに、小さな舟が当たり前のように行き交っていた。



 あちこちから舟を漕ぐ水音や、人を呼ぶ声が聞こえてくる。


 海の上なのに、ちゃんと『街の音』がする。



「……子供かあれ?」


 一人用の小さなボートに乗って移動する、どう見ても子供のような姿がちらほら見える。


 なんか……自転車に乗って遊びに行く、みたいな感覚なんやろか?





 バルガスの船と繋いでいたロープは、王泊《おうはく》が見えて、もう迷う心配がなくなったので外した。


 おれたちはバルガスの後ろを付いて陸の方へと向かっていた。





 さらに陸へ近づくにつれ、景色が変わってきた。



 海岸近くには太い杭が何本も打ち込まれ、その上に二階建ての建物まで立ち並んでいる。


 建物同士は木の桟橋で繋がり、人々が普通の道みたいに行き交っていた。



 海の上に浮かぶ家々とは違って、こっちは完全に街やな。




「なんか……南国リゾートに来たみたいやわ!」



「めちゃテンション上がるやん!」ワクワク♪





「…………」


 おれは、ふと筏の後ろが騒がしいのに気づいた。


 後ろを見ると……



 なんか一人乗りの船とか小型船とかが、手を振りながらいっぱいついてきてるんですけど!?



 みんなの視線の先を見ると……


 ノルが手を振っとる!!



 せやった! あいつ、中身アレでも伝承クラスの存在やんけ!!



 前のバルガス船は変わらず陸に向かっていた。





 海岸の桟橋に到着したおれとバルガスさんの船。



「エイル、店の場所なんだが……ん?」


 バルガスさんは、筏の後ろが騒がしいのに気づいた。



「なんかやけに騒がしいな……って、おい……」


 バルガスさんは筏の後ろを見たまま、口をあんぐりと開けた。




「お、お前らちょっとここで待っててくれ!」




 バルガスさんは遠くの入り江にある、たくさんの杭の上に立つ大きな建物に向けて、船から発光信号を送った。


 もしかしてあれが王宮とかやろか?



 回りにはどんどん人が集まり、杭の上の通路や浜辺には人があふれそうになっていた。





 王宮みたいな建物からは、多分やけど返事の発光信号が来た。


 王宮から迎えでも寄越してくれるんやろか?




 あ……これ、また打ち合わせしとかなアカンやつや……



 おれは急いで居住区に飛び込むと二階へ駆け上がった。


 途中、足の脛《すね》をガン! って柱にぶつけた!




「おいノル!また大騒ぎになってもうた!」



「わかっとるわ、のうマリナ♪」


「はい、ノルさま♪」


 別に急ぐ必要なかったわ…… 痛ったああぁぁ……


 気が焦ってたから、今になって激痛が来た。




 足を引きずりながら甲板に降りると、小型船がコチラに向かってきていた。


 なんか紋章みたいなのが見えるし、王族専用船みたいなやつやろか?



 ドリフトみたいに桟橋に到着すると、桟橋で待ってた人がササッと係留した。


 カッコいい到着の仕方やなぁ……などと見ていたら、操縦していた人がこれまたカッコよく飛び降りてきた。


 船からは女の人二人も降りて、こちらの桟橋に向かってきた。




 居住区の方に振り返ると、レイゼル城のメイド服に着替えたマリナが肩にノルを乗せ、しずしずとこちらに向かってきた。


 なんか雰囲気出てますね?マリナさんや。


 さすがレイゼル&ラウリエル仕込の所作ですね!


 あかんあかん、ボーッとしとる場合やない!


 おれもノルの隣に並んどかな!





 先ほど船を操縦していた男を先頭に、二人の女性が一歩後ろに並んでいた。


 さらにその後ろでは、バルガスさんたちまで姿勢を正している。



……あれ?


 もしかして、めちゃくちゃ偉い人?




 マリナはノルを肩に乗せ、浜へ続く桟橋を進んだ。


 おれも反対側からノルに付き従うように、その隣へ並ぶ。





 桟橋のおれたちに向かって男の人が一礼して喋り始めた。



「お初にお目にかかります、妖精様」



「ヴァルネシア王国国王、ガルディアス・ヴァルネシアと申します」



「こちらは妻のサフィリア。そして娘のネリアです」


 隣の女性二人が一礼をした。




「――うむ。出迎え、大儀である」




「儂《わし》は妖精族、ノル」



「長き時を巡り、この沈みゆく世界を見届けてきた者じゃ」


 めちゃ雰囲気出してますね、ノルさん。



「こちらは旅を共にするエイル。そしてマリナじゃ」


 おれはヴァルネシア王国の人たちに一礼をした。


 マリナはペコリと頭を下げた。肩にノルが乗ってますからね。



 ずり落としたら、出していた威厳丸つぶれですもんね!



――せっかく頑張って雰囲気出してるのに可哀想ですよ〜♪エイルさん〜♪


 こういう時に余計なこと考えてしまうのなんでやろね?




「両名とも、儂《わし》が信を置く者。よしなに頼むぞ」



「はっ。承知いたしました」



「妖精様を我が国へお迎えできましたこと、望外《ぼうがい》の喜びにございます」




「うむ。そう畏《かしこ》まらずともよい」


 机の上で仰向けにジタバタ駄々こねていたのとほんま同一妖精か!?





 おれたちはそのまま王宮へと招待されることとなった。



 国王と顔を合わせるなんて、普通はそうそう無いやん?



 なんやかんや、ノルの存在ってすごいんやな。




 普段はアレやけど……



 まあ……どこぞの国王様も、酔っ払ったら酷いもんやけどな。





 よくよく考えたら、この世界に来てからほぼタダ飯食らってるおれ。



 クララベル様とノルの存在の凄さを改めて思い知った。



 普段はアレやけどな……





 南国リゾートみたいな、このヴァルネシア王国。


 海の上に浮かぶ街並み。



 一体どんな暮らしをしているんだろう。



 おれは期待に胸を膨らませながら、王宮へと向かった。

ダークエルフ領ヴァルネシア王国のイメージはこんな感じです(AI作成)

挿絵(By みてみん)





ヴァルネシア王国の登場人物のイメージは大体こんな感じです。(AI作成イラスト)

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挿絵(By みてみん)

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