笑ってはいけない謁見の間
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
いよいよシグルたち謝恩使一団と、おれたち4人は、ラウリエル国王アルヴェインと謁見することとなった。
謁見の間の扉前では、侍従たちから入場の手順を説明されていた。
シグルが先頭の第一列。
第二列にはフィオナさんたち使節団。
第三列にはおれとマリナ。
そして第四列には護衛や随行員が並ぶ。
それぞれの列には案内役の侍従や侍女が付き、手際よく隊列が組まれていった。
「第三列エイル殿マリナ殿は私、メルシアがお導きいたしますので、よろしくお願いします。」ペコリ
美人エルフメイドさんはメルシアって名前なんや。
「あの……ノル様におかれましては……」
メルシアさんが申し訳なさそうに切り出した。
「儂か?なんじゃ?」
「……妖精族であるノル様を……使節団の列にお加えすることは、」
「我々エルフ族が妖精族を従える立場にあるかのような誤解を招きかねませんので……」
なんかメルシアさん、めちゃ申し訳なさそうにしてるわ。
「なんじゃそんなことか。」
「なら儂は、ララでもからかいに行ってやろうかの♪」
「「「申し訳ございません……」」」
侍従長や侍女たちが一斉に深々と頭を下げると、ノルはふらふらと飛んでいった。
シグルが振り返り、後ろにいるおれたちを見渡した。
「みんな緊張しちょるのう。 俺の真似しちょったらえいき。 心配はいらんぜよ。」
さすが王族。緊張でガチガチだった一団は少し肩の力が抜けたようだった。
「では皆様、よろしいでしょうか。」
侍従長が告げると、真鍮で装飾された大きな扉が重々しく開いていく。
扉が開くと同時に、謁見の間に王宮楽団の奏でる荘厳な曲が響き渡った。
「ではお続きください。」
そう告げるとゆっくりと初老の侍従長が歩き出した。
続いてシグル。その後ろには侍女に導かれ、団員たちが一列になって入場していく。
玉座の前には、あらかじめ目印となる侍従たちが立っていた。
先導する侍女たちはそれぞれの位置まで来ると左右へ分かれ、後ろに続く団員たちを手際よく所定の場所へと導いていく。
「もう少し前へ」「少し右へ」と細かな位置まで整えると、役目を終えた侍女たちは静かに列の脇へと退いていった。
おれたちは言われるがまま後についていっただけなのに――
気づけば玉座の前には、シグルを先頭に整然とした四列の隊列が出来上がっていた。
「すげえ。めちゃ誘導うま……」ボソッ
全員が所定の位置についたことを確認すると、先頭に立つ侍従長がシグルへ静かに合図を送る。
シグルは跪き、頭を下げた。
おれたちもそれに続いて跪き、頭を下げる。
アルヴェイン国王がすっと手を上げると、王宮楽団の奏でる音が徐々に弱まり、やがて静かに消えていった。
「面を上げよ……」
アルヴェインが静かに告げるとシグルは顔を上げた。
おれたちも続いて頭を上げた。
これ、絶対みんな横目でシグルの動き確認しとったやろうな……と思うとフフッとなりそうになった。
アカンアカン!シグルの顔に泥塗らんよう余計なこと考えんとこ!
「このたびはレイゼル王国より遠路はるばる、よくぞ参られました。」
「王太子シグル・レイゼル殿。ならびに使節団の皆様。」
「ラウリエル王国を代表して歓迎いたします。」
『われ国王ぞ!』とか言ってたのと全然雰囲気違うな。当たり前やけど。
あかーん!余計なことを考えるなっちゅうねん!
心を無にせな、あかんあかん……
「ありがたきお言葉、痛み入ります。」
――エイル号で〜♪ジャンプした時のびっくり顔とは大違いですねぇ〜♪
もうほんまアカンて!やめて!?
「うむ。」
「ではシグル殿、レイゼル国王の名代として参られたその旨、承ろう。」
これからシグルの王太子ターンが始まるな。
クララベル様、黙らなマリナにチクりますからね?
――………………x(お口の前で指バッテンマーク)
「はっ。まずは、このたびの手厚き歓迎に感謝申し上げます。」
シグルはいつもの快活な表情を引き締め、堂々とアルヴェイン国王を見据えた。
「我が父、レイゼル国王リュウガは、魔素病により一時は命も危ぶまれる状態にございました。」
「しかし、貴国よりお譲りいただいた星露錠により、その命を救っていただきました。」
「父に代わり、レイゼル王国を代表して、心より御礼申し上げます。」
シグルが深く頭を下げる。
それを見て、おれたちも同じように頭を下げた。
「本来であれば父自らこちらへ赴き、御礼を申し上げるべきところ。」
「しかしながら、未だ長旅に耐えられるほどには快復しておりません。」
「されど、快復を待って御礼が遅れることもまた礼を欠くものと、父より名代を仰せつかり、私シグル・レイゼルが参上いたしました。」
「また、父リュウガより、アルヴェイン国王陛下への親書を預かっております。」
シグルが封蝋の施された親書を差し出す。
控えていた侍従長が恭しく受け取り、アルヴェイン国王へと届けた。
アルヴェイン国王は親書を受け取ると、封蝋に刻まれたレイゼル王家の紋章を確認した。
「確かに受け取った。リュウガ国王のお心遣い、ありがたく頂戴しょう。」
「また、これは我が国より、感謝のしるしとしてお持ちした品々にございます。どうかお納めいただきたく存じます。」
シグルが合図すると、後方に控えていた随員が一歩前へ出た。
「レイゼル近海で採れた最高級の真珠。」
「王都の職人が織り上げたレイゼルブルーの織物。」
「そして、レイゼル地方特産の果実より造られた果実酒――以上三品、ならびにその目録にございます。」
「どうぞ、お納めください。」
シグルが一礼するとおれたちも一礼をした。
よくもまあ、こんな言葉がつらつらと出てくるで……おじさんビックリやわ。
――…………x
「おお……レイゼル真珠に、レイゼルブルー。その名はここラウリエル王国にも届いております。」
「かような品々を賜り、誠に感謝いたします。貴国のお心遣いとともに、ありがたく頂戴いたしましょう。」
アルヴェイン国王は穏やかに頷いた。
「そして何より、リュウガ国王が快復へ向かわれているとのこと。喜ばしい限りです。」
「星露錠がその一助となったのであれば、我らにとってもこれに勝る喜びはありません。」
「シグル殿。帰国の折には、リュウガ国王へお伝えください。」
「どうか一日も早く健勝を取り戻されることを、ラウリエル王国一同、心より願っている――と。」
「そして此度、貴殿自ら遠路を越え、こうして謝意を届けてくださったことにも、改めて感謝いたします。」
「この縁が、レイゼルとラウリエル、両国の末永き友好へと繋がることを願っております。」
この国王もさすがやな。実は寝間着が王妃とお揃いのジャージやとか想像できるわけないな……
――…………x
「さて――」
アルヴェイン国王の表情が少し和らいだ。
「堅苦しい挨拶は、このくらいでよろしいでしょう。」
その声音も、先ほどまでより幾分柔らかい。
「皆様、長旅でお疲れのはず。ささやかではありますが食事を用意しております。場所を移し、ゆっくり話すことといたしましょう」
なんとか無事謁見を終えることができた。
ほんまいらん事考えてシグルの顔に泥塗るところやったわ……あぶないあぶない。
……で、会食やんな?
会食。
宴会ちゃうよな?
前に来た時のエルフたちを思い出し、嫌な予感がしてきた。
……まさか明るいうちから酒なんて出えへんよな?
なんか頭に「酒が飲めるゾー」って歌が流れてきたわ……
おれは一抹の不安を抱えながら、宴会好きなエルフたちとの会食へ向かうこととなった……




