しょっぱい飯
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
おれたちは朝から一路レイゼル王国へ向けて筏を飛ばしていた。
帰りもまた海流に乗れるよう、行きとは違うルートを走っている。
待っててくれシグル……おれは操舵輪を握る手に力を込めた。
――おやおや〜♪首すじが赤く腫れてますねぇ〜♪
え!?まじで!?
くっそ!手元に鏡がないから確認できん!!
気になって集中できんやんけ!
ほんま、状況に合わせて的確に嫌なところを突いてきよる。
今朝の話だが――――
おれとリュミエルはコソコソと朝帰りをしたのに、しっかりと皆にバレてしまっていた……
そう。この女神のせいである。
…………
…………
「くかー」
――ノル〜♪エイルさんとあの娘、と〜っても仲良くなって帰ってきたようですよぉ〜♪(ボソボソ)
「……フガッ!?」
「またやりおったのか、あ奴は!?」
「漲ってきたわい!!」
「風よ!ちいと力を貸せい!」
ノルは風の精霊の力で皆の枕元に声を届け、こうして国王たちに知られることとなった。
あの美人エルフメイドさんにまで……
完っ全に!精霊の力の無駄遣いである!
おれとリュミエルは、どう王宮へ戻ろうかと作戦を考えるために、ひとまず筏へ向かった。
「おお〜、お主ら〜どこへ〜行って〜おったんじゃ〜?」
なんなんノルさん?めちゃ白々しい喋り方なんやけど?
「部屋におらぬから〜、もう出発する準備に〜とりかかったのかと思うて〜ここまで来たのじゃ〜♪」
いつもはまだ寝てますよね?
「ほれ〜、みんな手伝いに〜来てくれおったぞ〜♪」
は?なんて!?
なんで早朝からみんな集まって来てるのん?
国王夫婦は上下ジャージみたいなお揃いのパジャマを着てるやん!?
そんなラフな格好なん、普段!?
エルドラン爺さんは作務衣みたいな服着とるし。どこぞに居そうな人間国宝の陶芸家かい!
美人エルフメイドさんは……いつも通りやな。こんな時間から起きてたんやろか?
みなさんがニヤニヤと見てきて非常に居心地の悪い中、マリナの視線で背中に冷たいものを感じた。
もう居た堪れなくなり、逃げるように出航したかったが、流石にそういうわけにもいかない。
皆さんにはちゃんとお礼と感謝の言葉を伝え、おれたちは出航した。おれは怖くてマリナの方を見れなかった……
出航の汽笛を鳴らし、筏はゆっくりと王宮の桟橋を離れ始める。
「ありがとうございましたー!」
「エイル殿ー!今度立ち寄られる時はゆっくりしていってくださーい!」
国王が王妃の肩を抱き手を振っている。
イケメン美女夫婦って、何着ても似合うんやね。
「エイルー!今度はゆっくりしていってねー!」
「リュミエルー!ありがとー!!」
…………
段々とみんなが小さくなる。
…………
みんなが手を振る中、真っ赤な顔をしたリュミエルがエルドラン爺さんの肩をポカポカ叩いていた。
――おなかにケガしてるのに〜、お元気な事ですね〜♪
「まーったく!子を成す奴らはァ!お盛んじゃのおおう♪」
「…………」ジーッ
今回、味方いないんですけど!?
針の筵なんですけど!?
――――と、ここまでが今朝の話である。
「そろそろ昼じゃのう、休憩せぬか?エイルよ。」
「そやな!ほな、エンジン切って帆を出すわ。」
おれはインベントリにしまってある帆を設置した。
ドン!
魔導エンジンで航行している時は、帆はインベントリに収納している。
出したままだと無駄に風の抵抗が増えるからだ。
当たり前のことではあるが、普段はほとんど風まかせの漂流をしているので収納することがない。
だが速度優先の今回の航行から出し入れするようにした。
「風と水の精霊様、しばらくお願いします。」
「マリナー、そろそろお昼にし……」
おれはカチャッと居住区のドアを開けた。
「…………」カチャカチャ
あちらを向いて台所で食器洗いをしているマリナの背から、話しかけづらい雰囲気をひしひしと感じる……
バタン。
「ノル!おめえのせいやぞ!」ボソボソ
「原因はお主じゃろう!!」ボソボソ
――まあまあ、どちらが悪いとか不毛な言い争いは止めて〜♪建設的な話をしたらどうですか〜♪
「クララベル!おぬしも当事者なんじゃぞ!!」
「なんとかしてくれい!!」
――仕方ありませんね~♪マリナ〜
――そろそろお昼にし……
「…………」ガチャガチャ!!
――ワタシは誰かに〜神託かなにかを伝える緊急的な案件が発生したかも知れないようですので〜そちらにしばらく向かいます〜♪
あ、消えた。しどろもどろの言い訳して逃げよった。
「おい、ノル!なんとかしてくれ!!」
「なんで儂なんじゃ!!」
「オーケー、状況を整理しよう。」
「おれが朝帰りをして原因を作った。それは認めよう。」ウンウン
「君が面白半分に言いふらしたから、マリナの耳に入った。」
「君が我慢をしていれば、今のこの状況は生まれなかった!」ビシッ!
「違うかね?」
「……儂の……せいですぅ……」メソメソ
「わかってくれたようだね」肩をポンポン
「行ってきたまえ。」
ノルはトボトボとマリナのいる台所に向かった。
……遅い。
説得に時間が掛かっているのか?
おれはこっそり部屋をのぞいてみた。
ニコニコしながらマリナはままごとの人形遊びのように、機嫌よくノルにご飯を食べさせていた。
「機嫌直ったようやな♪」
「マーリナー♪」
おれはガチャリとドアを開けた。
瞬間マリナの顔が変わった。
バタン。
おれはそのままドアを閉め再び外に出た。
おれは空を見上げ呟いた……
「またしばらくこの生活か……」
おれはインベントリから、いつ焼いたかも忘れた肉を取り出し、かじりながら舵を握った。
肉は少し……しょっぱかった……




