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息子として

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

女神クララベル様はこちらのマスコットキャラクターの見た目を使ったという設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。





レイゼル王国王太子シグル・レイゼルから、城に来て話を聞いてほしいと言われたおれたち。


深刻そうな顔のシグルについていくと、城の一室に通された。





「こっちに来てくれんかの……」



通された部屋には、ベッドに男が横たわっていた。




リュウガ・レイゼル。この国の王だった。



浅い呼吸。肌は灰色へと変色していた。


王妃は横で心配そうにしている。



城の者たちには、もう打つ手が残されていなかった。


そんな重い空気が、城全体に広がっていた……




「父上殿……」


シグルは膝をついて父の手を取った。


リュウガ王はうっすら目をあけるも、声を出す力はなかった……





客間に通されたおれたちは、シグルから話を聞いた。




「つい最近、この国の近海に巨大海獣が出現しおって、王を含む一部の民たちが魔素病を発症したんじゃ。」


「民は初期症状じゃったき、命脈錠《めいみゃくじょう》で助かりそうなんじゃが……」



「王は昔、海獣討伐で傷を負っての……砕け散った魔核の破片が身体に刺さったんじゃ」



「刺さった破片は、のこらず摘出したはずなんじゃ……」


「もう治ったと、親父《おやじ》も皆《みな》も、そう思っとった。」




「まさかこの古傷が原因で重症化するとは、夢にも思《おも》とらんかった……」





魔素病が重症化すると、エルフの国でしか作れない薬、星露錠《せいろじょう》が必要だとのことだ。




「港中《みなとじゅう》の船乗りに頼んだ……どいつこいつも『間に合わん』と言うだけじゃ……」



「王太子としてなら、あきらめる判断もせにゃならんじゃろう……けんど、」



「俺は……親父《おやじ》を見殺しにすることなどできん。」


顔を上げた男の目は、王族ではなく親を心配する息子の目だった。




「港に飛び込んできたおんし(おまえ)の船なら……もしかすると間に合うかもしれんと……」



「王を……いや……俺の親父《おやじ》を助けてはくれんか……」




大切な家族を助けたい、しかしどうすることも出来ずに悲しそうにしている……そんな一人の男が目の前にいる。


家族を心配する、この男を助けてやりたい。


救うことができるかもしれない筏が自分にはある。




そう思った瞬間、


「わかりました。」



考えるよりも先に、言葉が出ていた。


皆《みんな》に相談しようと思うよりも先に。



「皆《みんな》、また勝手に決めてごめん……」



「エイルさん、行きましょう!」


「あ奴らの国にも久しく行っとらんし良《よ》いかもしれんの♪」


クララベル様は微笑みながら頷いた。




「すまん……恩に着るぜよ……」


シグルは深々と頭を下げた。





シグルから道中の食料と燃料、地図、コンパス、望遠鏡を受け取り、おれたちは急いで港を出航した。



振り返ると、港には男が一人立っていた。



王太子ではない。


親父《おやじ》を助けたいと願う、一人の男が立っていた……



「絶対助ける……待っててくれ。」







グォオオオオオオオオオオオオ!!




筏は港を離れた。


航海士から教わった航路は――


「航海士が教えてくれた航路やけど!」


「行きは外海、帰りは違う航路だと海流に乗れるそうです!」



世界地図を見ると、


本当にドーナッツみたいに島が並んでいる……


ドーナッツの内側を「蒼環海《そうかんかい》」、

外側は「外海《そとうみ》」または「外洋《がいよう》」と呼ばれている。





「外海沿いに進んで、とにかく大きな島を目指してください!」



――迷いそうになったら導いてあげますから〜♪大丈夫ですよぉ〜♪


クララベル様は俺の横でふわふわと浮いている。


もしかしたら最強のナビかもしれんな。






「エイルさん!そろそろ休みませんか!!」



城を出たのは昼を過ぎていたので、夕日が水平線に差し掛かってきた。


段々と視界は悪くなる……




「そうやな……気持ちは焦るけど、暗くなってきたら地図と島の確認ができんし、迷ってまうな……」



おれは一旦エンジンを止め休憩することにした。





「シグルさん……すごくお父さんのことが好きなんですね。」


「せやな。」モグモグ


「私も、お父さんとお母さんを思い出しちゃいました。」




「夜はあんまり動かしたことないから、」モグモグ


「朝日がでたらすぐ走らせなアカンな……」モグモグ


「王様の容態が心配やし……日の出てる間は休憩時間削らなアカンやろな……」モグモグ



「私はエイルさんの体調が心配です……」


筏はおれしか運転出来ないので、マリナが心配そうな顔をしていた。




「エイルよ、夜は帆を広げておくとよいぞ。」


「なんで?」




「儂《わし》が風の奴に頼んでやるわい。」


「ついでに水の奴にも、危ないところに流されんよう気をつけてくれ、と頼んでやろう♪」



「まじか!?助かるわ、ありがとうノル!!」


さすが妖精やな。実はこの筏、最強じゃね?



――ワタシが何かあれば起こしてあげますので〜安心して眠ってくださいね〜エイルさん♪


――その代わりぃ〜、多めにお昼寝させてもらいますね〜♪


ん?神様も寝るんか?



まぁ今までも昼寝はしてたし、睡眠は必要なんかな……


「ありがとう、クララベル様!」




(こやつ……睡眠など必要ないくせに、しれっと昼寝する権利を得よったぞ……)ボソッ


――ふふっ♪ノールー♪


(わっ、わかっておりますじゃ!!)ボソボソ



「?」


ノルが何か酸っぱいものでも食べた時のような顔をしていた。




「もしかしてやけど、」


「昼間は魔導エンジンで進むやろ?」


「休憩時や夜間は精霊が力を貸してくれる。」


「しかも女神様の見張り付き」



「船乗り垂涎《すいえん》の布陣じゃね?これ。」



「やっべこれ、予想以上に早く着けそうやんけ!!」



おれは最大の不安であった睡眠や休憩時間の問題が、ノルとクララベル様のおかげで一気に解消された。


おかげで夜はグッスリと眠れそうだ。





外に出たおれは、筏の帆を広げた。



夜風を受け帆が大きく膨らむ。




隣に来たノルから、いつもの飄々とした空気が消えた。



ノルが小さな手を帆にかざす……


「風の精霊、水の精霊よ……」


「こやつらを……」


「無事エルフどもの国へと導いてくれ……」


……


……帆がふわりと膨らみ……


……潮が静かに筏を押し始めた……


……



「よし!寝るか!」ニカッ


あ、いつものノルだ。





洋上の月明かりを受け、


筏は女神に見守られながら、潮風と海流に導かれ、


一路、エルフの国へと向かっていった。

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