優しい歌声
youtubeでゲーム実況をおこなっております!
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女神クララベル様はこちらのマスコットキャラクターの見た目を使ったという設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
「おーい、エイル!そっちの網引っ張り上げてくれ!!」
「あいよ!わかった!!」
「いくぞ!せー!のー!」
「「よいしょお!!」」
おれたちがコアシップ船団の食客となり数日、おれは世話になるだけってのも何だしドルクの漁を手伝うようになっていた。
「エイルよ。お前さん、網をあつかうコツがだいぶ掴めてきたようだな!」
「最初はこーんな顔してヘロヘロだったのによ!」
(こーんなで白目剥いて変顔)
「そこまで変な顔しとらんわ!」
「「ワハハハハハハ!!」」
マリナはノアの紹介で、学校へ一時的な留学扱いのような感じで通っていた。
「マリナちゃん、学校終わったら広場で遊ぼ!」
「わかった、ミアちゃん!」
マリナには同い年の友達ができ、学校が終わってからも一緒に遊ぶほど仲良くなった。
ノルはマリナの学校が終わった頃に迎えに行き、子供たちに可愛がられている。
まるで孫を迎えに行くお婆ちゃんや……
マリナが学校に行っているときは船歴師のノクトとよく話している。
船歴師とは船の航海記録を付けるほか、この船団の団員が
『いつ、誰が、親は誰か、どこに住んでいるか』
と管理する戸籍のようなモノを、代々受け継いでいる仕事だ。
大きい船団とはいえ、人数規模でいうとマリナの漁村よりは少ない。
団員同士が結婚する時、血が濃くなりすぎないように船団長たちに進言する重要な役割だ。
「このあたりはな、小僧……海に沈む前は深い谷があってな。今も濃い魔素が溜まっておるのじゃ。」
「ほぅほぅ、それでですかい。たしか……」
ノクトは古い航海記録をめくった。
「300年ほど前に大きなイカ……タコか?……クラーケンが出て大急ぎで移動したと記録にありますな。」
ノルは74歳になるノクトを小僧呼ばわりするものの、ノクトも機嫌よく昔話で盛り上がっている。
「しっかし小僧よ。たっくさん記録があるようじゃが、よう覚えておるもんじゃのう?」
「先人らが付けてくれた記録。この船の歴史そのものですじゃ。」
「子どもたちが妖精様のおとぎ話を聴いて想像するように、わしはこの記録を眺めて当時を想像しているのですじゃ。」
ノルは微笑みながらノクトの頭を撫でた。
ノクトは気恥ずかしそうにしていた……
ノアは母親の店の売り子をしているのだが、注文があれば商品の配達をしたりと、船団中を駆け回っている。
「マーナさん!はい、注文の品。ほか、なんか足りないものあるっすか?」
「そろそろ胡椒が心細かったね……届けておくれ!」
「まいどー!」
猫のように身軽なノアは、今日も船団を縦横無尽に飛び回っている。
クララベル様はというと……
――まぁーた今日も朝帰りですかぁ〜♪おやおや~随分あの娘とは親密になりましたねぇ〜♪
黙々と漁を手伝う俺の横で茶化してくるお仕事……
――そういえばぁ〜♪あの娘、歳は娘さんたちぐらいなんですかぁ〜?
それは言わないでッ!!(カオマッカ)
なぜ毎度宿屋で目覚めるんだろう?とノアに聞いたことがある。
曰く、女将のマーナさんが
「酔うと海に落ちるかもしれないから二人とも泊まっていけ!」
と劇画調の真剣な顔で言ってくるらしい。
なるほど、船上生活が長い人の知恵には重みがある。
しかしノアはコアシップに家があったはず……
……
まぁ女性が夜にひとり歩きするのも危ないし、おれとノアに一部屋貸してくれてるんだろう。
でもドルクと飲みに行った時は筏に帰ってるし記憶もあるな……
好みの女の子と二人っきりだと、やはりこれほどまでに違うものなのか……
おれは朝の魚河岸から帰るドルクの船に乗っていた。
マリナがいる学校の近くを通りかかると、子どもたちの歌声が聞こえていた。
マリナも一緒に歌っているようだ。
マリナは楽しそうな笑顔で歌い、周りの子供たちもつられて自然と笑顔になった。
笑顔で歌うマリナがそっとミアの手を握ると、ミアも笑顔で握り返した。
いつの間にか子供たちは、みんな笑顔で手を握りあっていた。
子どもたちの歌声が、昼下がりの、のんびりした船団に響き渡る。
昼寝する子供を抱いた女性たちは、井戸端会議を止め聴き入っている。
チェスのようなボードゲームに興じる老人たち。
「待った、駄目だ」の言い争いを忘れ耳を傾ける……
配達をしていたノアは思わず足を止めた。
気づけば鼻歌を口ずさんでいた。
ノクトは目を瞑り呟いた。
「いつもより、なんだか優しい歌声だのう……」
「歌はいつもと同じはずなのにのぅ……」
ノルは懐かしい風景の記憶を思い出すように、ゆらゆらリズムを取っている。
ノルは小さく呟いた……
「……人を結ぶ娘、か。」
見慣れてきた船団の風景が、いつもより少し光り輝いて見え、
胸の奥がじんわりと温かくなってきた……
おれは涙がこぼれ落ちた。
――またなにかを思い出しているんですか……?
「子どもたちがね……小学生の頃……」
「授業参観で、学年別発表会を見に行ったことがあるんです……」
「おれの子供は合唱をしましてね……」
「それを思い出して……懐かしくなりました……」
クララベル様は優しく微笑みおれを見つめている……
優しい時間が船団を包み込んでいた……
「エイルぅ〜♪飲みに行こうよぉ〜♪」
夕食後、筏にノアが飲みに行こうと誘いに来た。
――おやおや〜♪エイルさん、今日も朝帰りになりそうですねぇ〜♪
「子を成す種族は、お盛んなことじゃのう。」
「……」
おれはジト目のマリナに見送られながら出かけた。
昼間の優しい時間はどこ行った?
刺さる視線を背に受けながら、おれは夜の酒場へと向かっていった。




