コアシップ船団
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女神クララベル様はこちらのマスコットキャラクターの見た目を使ったという設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
筏の故障で漂流していると勘違いされたおれたち4人は、ドルクに先導され漂泊船団「コアシップ船団」へと案内された。
そこで知ったのは、ノルという妖精が人間たちにとって伝承の存在だったということ。
クララベル様によると、本来妖精は生活している森から出ることがないという。
旅をしているノルをたまたま見た、知り合った人々によって語り継がれ、その話はおとぎ話となったそうだ。
そんなおとぎ話の存在は大歓迎をうける。おれとマリナはノルの従者ということにした。
クララベル様はおれたち以外には見えなくし、おれの傍をふわふわ付いてきている……
「しっかしノル、おまえあんな立ち振る舞いできたんやな。びっくりしたわ。」ボソボソ
「そうかの?しばらく城で厄介になっていた事もあったので、知らん間に覚えておったのじゃ。」ボソボソ
「は……へぇー」ボソリ
「お主、また気の抜けた返事をしようとしたな?」ボソリ
「しかし筏の甲板でよだれ垂らして昼寝する姿みたいなのを見せたら、あの人らの幻想ぶち壊れるんじゃね?」ボソボソ
「気を付けるわい!!」ボソボソ
――ホントはあんなだらけた妖精だと知ったら〜、あの方たち目が点になって面白いでしょうね〜♪
「それはアナタもなんですけど?自分のこと棚に上げるの上手いですね?」ボソボソ
――ふふっ♪
船団長のガロムに応接室らしき所へ通された。
「改めまして、ノル様と従者様方!」
「ようこそ、この『コアシップ船団』にお越しくださいました。」
「ぜひ滞在して船団の皆と会ってやってください!」
「うむ!しばらく世話になろうかの♪」
「ぜひ!皆も一目お目にかかれるのを楽しみにしております!」
「この船団内には危険な場所とかもありますので、妖精様方に案内役を付けましょう!」
「おいベック、マーナに言って適任者を見繕わせてくれ。」
「わかりました。妖精様の案内役なんて、みんなやりたがるでしょうね!」
「妖精様……」
船団長が神妙な面持ちでノルを手招きした。
「なんじゃ?」
クララベル様がしれっとノルに付いていく……
……ヒソヒソ
「……ヲ、オ願イ致シタク……」ボソボソ
「……オ互イノ気持チヲ……」ボソボソ
「……我々ハアクマデモ……」ボソボソ
……
……
船団長はノルになにか耳打ちをしている。
一体なんの話をしてるんだ……?
船団長とノル、そしてクララベル様は、おれの方をちらりと見てニカッと笑った。
それから程なくして案内役が到着した。
コンコン!
「入ってくれ!」
「失礼します!妖精様御一行の案内役を承りました、ウチはノア・フィンと申します!」
!?!?猫耳!?!?
青みがかった黒い髪に、ピクピク動いている大きな耳。海の女性らしい、うっすら小麦色の肌にスラッと引き締まった身体。
……
…………!?
少し大きめのお尻と太ももが、めっちゃ健康的で可愛ェ〜。
――エイルさん、マリナが呆れてますよ〜♪
はっ!(マリナの方を見る)
見てないやんけ、ビビるわ……
「おお、獣人の先祖返りか。珍しいのう。」
ノルはふらふら飛んでゆき、ノアの猫耳を撫でた。
「妖精様、くすぐったいっす♪」
「いえ。です!」
「そんなに畏まらんでもええわい。おぬしら皆、普段のように喋ったらよいぞ。」
「ありがとうごぜえやす。妖精様と生きているうちにお目にかかれるなんて、思ってもみやせんでしたから緊張しておりましたわ。ガハハ!」
船団長のガロムは豪快に笑った。
ノルが衝撃で震えたようにみえた。
「しかし獣人の先祖返りとは珍しいのう♪人との混血がすすんで、耳の生えてる奴はいつの間にか見なくなったわい。」
「らしいっすね。ウチのばあちゃんと母ちゃんも頭には耳が生えてなかったっす!」
ノルによると混血が進んで、頭に耳の生えた人はほとんど見なくなったが、それでもたまーに先祖返りで頭に耳の生えた人が生まれてくるそうだ。
「ちなみにじゃな、普通の耳もある。頭の耳は飾りみたいなもんじゃ。」
なぜかは分からないが、頭に耳の生えた人は女性ばかりで、しかも加齢とともに頭の耳は小さくなり消えるそうだ……不思議な世界だ……
「海に大きな街が浮かんでいるようですね、ノル様っ!!」
「儂も船の街なんて、初めて訪れるから楽しみじゃわい♪」
おれたちはしばらく談笑したあと、ノアに案内され船団内を回った。
船団内ではノルを一目見ようと、ゆく先々で人が集まり賑やかだった。
「ここが市場エリアっす!」
いくつもの商船が並んで繋留され、橋が掛けられている。
「いちおう手すりはしてあるっすけど、波で揺れて危ないから気を付けるっすよ!」
しっかりした橋ではあるが、波の上下で一瞬身体が浮遊する。
気を抜けば海に真っ逆さま、なかなかスリルがある。
橋を渡っていると、客を呼ぶ声が騒がしく響き渡る。
潮の香りに混じって、色んな魚や貝を焼く香ばしい匂いが漂っている。
甲板の売り台には、魚介類や干物が目いっぱい並べられている。
隣の船を見ると、鳥や猪の肉がずらりと吊るされている。
串腸詰や串肉が焼ける香ばしい匂いが漂い、エールかラガーが飲みたくなってきた!
「海の上やのに、ほんまに市場が並んでるわ……」
「「はぇ~!」」
おれとノルは思わず同時に声を漏らした。
「ノルまで『はぇ~!』って言ってる♪」
マリナがくすくすと笑っている。
「おっ!妖精様御一行じゃないですか!ウチの自慢の串焼き腸詰、持ってってくだせえ!」
おれたちとノアはオヤジさんに串焼き腸詰を分けてもらった。
ノルはマリナに抱きかかえられ、にこにこしながら交互に串焼きをほおばっている。
クララベル様はおれの串焼きを、横からパクリとつまみ食い……
「わあああ……いろんな船がある……」
マリナは海に浮かぶ街の活気に圧倒されていた。
「あっちの方は商船エリア。いろんな生活用品が売ってるっすよ!」
「ここが一番大きな船、コアシップ!」
三階建ほどもある巨大な船は店の看板が立ち並び、窓辺に干された洗濯物は潮風になびいている。
「役場や病院、学校や酒場とかみんな集まってるっす!!」
「ここは宿屋兼酒場になっているっす!」
「妖精様方は宿泊どうされるっすか……?」
「あの……ウチらの船団は……その……あまり綺麗な宿が……」
「そのことじゃがのう、このエイルの船は女神の加護がかかっておるのじゃ。」
「へたな王都の宿より快適なんじゃぞ?」
「飯だけ世話になって、寝るのは船に帰ろうと思っとる。」
へぇ~そうなんか。
「へぇ~そうなんっすか。」
――方便ですよ~。あの娘に気を使わせないようにそう言ったんです〜♪
――リアルでぶぶ漬け勧められちゃうエイルさんには難しかったですかね〜♪
なんで知ってるん!?てか大昔の話やん!!
「てか、酒場もあるんすね!!」
「おっ、エイルさんイケる口っすか?」
「今晩どうっす?」
ノアは大きな耳をピクピクさせながら、ジョッキをクィっとするゼスチャーをした。
異世界でもほぼ同じなんやw
「行きましょう!行きましょう!」
――「ピクッ」
「……マリナがおるから……儂らは遠慮しとこうかのぅ……」
何かを察したかのようにニヤリとする、ノルとクララベル様。
「えー行ってみたいです!」
「お主は童じゃろう!まだまだ早いわ!」
マリナはシュンとした。
「せ、世話になっておる間、一度くらいは連れて行ってやるから我慢せい。」
まるで孫をなだめるお婆ちゃんやな。
「いま何か失礼なコト考えておらんかったか?エイルよ。」
「とんでもございません。」カシコマリ
可愛い獣人娘と酒場に行けるなんて!
おれは夜が待ち遠しかった……




