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価値ある寄り道

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、

女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。



 ラウリエル領内に入って数日。



「そういや今日、マリナの誕生日やったな」


「はい♪ 十四歳になりました♪」



「……あれ? 去年はお祝いしたっけ?」


「いえ? 去年はラウリエルへ向かう船の上でしたし……」


「そうか……その頃やったんか」



 そういえば、『エイル君』の誕生日とかはいつなんやろ……


 十八歳ってことは覚えてるけど、誕生日とかは記憶にないわ。



 もしかしてやけど……この世界って、『誕生日』やからといって、特別にお祝いする習慣はないんやろか……


 もしかしておれって、『余計な出費』をしてもうたんけ!?



 …………



 …………



 ノルがマリナにからかわれて、『ムキーッ!』ってなる姿を見れたし、まぁええか♪




「ほな次の港でなんか美味いもん食おか!」


「ほんとですか!? 嬉しい♪」



「おれの誕生日はわからんし、マリナと同じ日に十九歳になったことにしとくわ♪」


 軽くサバ読んだみたいになるけど、まあええやろ(笑)



「じゃあ、これからは一緒の誕生日ってことですね♪」





 リュミエルとかレイナは誕生日とかどうなんやろ?



「リュミエルって誕生日とかいつなん?」


「え? 私の誕生日……?」


「そんなのいちいち覚えてないわよ。公的な文書で必要になるから、生まれた年は覚えてるけど……」



 何百年も生きる種族って、結構雑なんやね……


 そらそうか。おれも五十過ぎたあたりから、「今何歳やったっけ?」って、その都度生まれ年から計算してたもんな……




「ほなレイナもそんな感じなん?」


「あたしは十九歳だよ♪」ニッコリ♪



「……え? 前に百二十歳ぐらいとか言ってなかったっけ……?」ボソリ……


「十・九・歳♪」ニコッ♪


 まあ、見た目がそれぐらいやしええけどさ……なにか妙な無言の圧を感じる……



「ほなみんな同じ誕生日ってことにして、次の港で美味いもん食べよか♪」



「「「さんせー♪」」」





「ここらへんの群島には、珍しいお酒と調味料があるらしいわよ♪」



 リュミエルによると、世界地図で十一時の位置にある大きな島がアルセリア島。ここでは稲作が盛んらしい。


 稲作……ということは、日本酒みたいなのもあるんちゃう!?



 んで、少し離れたところには、双子島のように並ぶリュネリア島とリュネール島がある。


 こちらでは大豆が多く作られていて、それを使った変わった調味料があるらしい。



 三つの島は互いに交易が盛んで、ラウリエルの中でも独特の食文化が発展しているそうだ。




 米に大豆、それに島やから魚もある。


 ……なんかめっちゃ期待してまうんやけど!


 おれたちはとりあえず、一番大きなアルセリア島へ寄港することにした。





「すみませーん! 港で食事したいんですけど、ここに係留しといてもいいっすかね!?」



「あー、そごさ停めでもらって構わんよ♪」


 なんやろ……見た目エルフやのに、すげぇ訛っとる。




「おめんど、こごは初めでが? この地域には司寿《シースー》っていう美味ぇ食い物があるはんで、ぜひ食って行ってけ」


 シースー……寿司か!?



「まじっすか!? めちゃ楽しみや!」ウヒョー♪



 おれのテンションが爆上がりしている姿を見て、エルフのおじさんはニコニコしていた。





 おれたちはおじさんに教えてもらったシースー屋へ向かうと、そこにはいかにも寿司屋って感じの、暖簾《のれん》が掛かった店があった。



「なんか……暖簾に『鮨《すし》』とか書いてあるんやけど?」


 まさかと思うけど、おれ以外にも転生とか転移者がおるんやろか!?



――ワタシが昔、神託で教えました〜♪


 え? まじで!? この女神様、ほんま食欲のためなら何でもするな……



「んで、神饌《しんせん》とかでお供えはしてもらえてるんすか?」



――年に一度は奉納してくれてますよぉ〜♪



 この世界にも寿司なんてモノがあるんやったら教えてーな……


――ふふっ♪



 誤魔化されたわ……





「へいらっしゃい!」


 暖簾をくぐってガラガラと扉を開けると、威勢のいい声が出迎えてくれた。



 何なんこの再現度!?


 カウンターに案内されると店の壁にはお品書きの札がたくさん掛かっており、中には『時価』とか書いてあるものもあった。



 時価とか怖すぎやろ……


 念のため、一人どれぐらい掛かるのか聞いてみたが、意外と安くて驚いた。



 これなら腹いっぱい食えるやんけ♪



「ウヒョー♪ ここ(この世界)でシースーが食べられるなんて夢にも思わんかったわ!」





 おれたちはまさかの寿司を堪能した。


「タコうんま! マグロうんま!」モグモグ



「なんじゃこれは! 鼻がツーンと痛いわい!」涙目




「妖精様もお子様舌やのう♪」ニヤニヤ♪


「やかましいわ!」



「嬢ぢゃんだげでなぐ、妖精様にもサビ抜ぎ、お出すすんべか!?」ニギニギ


「童《わらし》扱いするでないわ! 儂《わし》の舌は大人じゃ!」



 それ以降ノルは普通に食べてたから、多分店員さんがワサビの量を少なくしてくれたんやろうな。


 ちなみに妖精組にはクォーターサイズの可愛らしい寿司を出してくれているので、おれのと食べ間違うことはない。なかなかの心遣いや。




「お魚を生で食べるなんて驚きだわ……でも美味しい♪」モグモグ♪


 三百年生きてるリュミエルでも、そんな習慣知らんかったんやな……



「なに、エイル。失礼なこと考えてない?」


 なんでそんなに鋭いの!? おれ、顔に出てるんやろか……?(アセアセ)




「このお醤油って調味料、魚醤よりクセがなくて美味しいですぅ〜♪」足パタパタ


「こりゃマリナ! 行儀が悪いぞ!」グビリ♪


 ノルは小さな盃で日本酒をグイグイ飲んでる。ええのう……




「エイル。あたしが操縦してあげるから、お酒飲んでいいよ♪」ニコニコ♪


 おれはレイナが天使に見えた。



「おっ!? お嬢さんも飲むんだったら、一晩係留すて行ぎな?」


「いえ、あたしは……」(アセアセ)



 ああ……酔うと『ノル様《しゃま》〜』とかの状態になるもんな。自制してんのか、なるほど。



 おれたち……特におれは久しぶりの日本食を堪能し、そのまま一晩係留させてもらった。





 次の日おれは、港の商店街で日本酒と醤油、米をこれでもかと買い込んだ。


 リュミエルとレイナは「それほどなの!?」と驚いていた。おれにしかこの価値は分からんやろうなぁ……





 しかし酒も醤油も、いざ自分で作るとなったらかなり手間がかかる。


 それをこうして金を払うだけで手に入れられるんやから、私欲で神託したクララベル様には感謝やで。



 おれたちはこの『価値ある寄り道』を経て、再びラウリエルへ出発した。




世界地図のイメージは大体こんな感じです。(AI作成イラストに加筆)

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挿絵(By みてみん)

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