貢物
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エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、
女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。
AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。
「エイルぅ? 私にふさわしい、輝ぁくような果実はまぁだかしらぁ?」
チッ! ヴェルディア・ブレイサーを作ってもらった時にでっち上げた『美味しそうな果実』の話、まだ覚えとったんかいな……
しかたがないので、おれは杭上商店街までマンゴーを買いに行くことになった。
「すまねえなぁ。マンゴーなら当分入荷予定がねえンだわ……」
店主によると、マンゴーが自生している島に魔獣が住み着いて、おいそれと採りに行けなくなったらしい……
「えぇ……どないしよ?」
「んー、そうだな……エイル、お前さんそこそこ腕が立つんだろう? そんなに必要なら、場所教えてやるから行ってこいよ」
というわけで、自分で取りに行くハメになったおれ。
まあ、ほんまに自分で採取しに行くわけやから、嘘から出た真と言うべきか……知らんけど。
グオオオオオオオ!
おれは店主に教えてもらった島まで、王宮で借りた船で向かった。
マリナが帰ってきて「家がない!」とかになったら可哀想やからな……
それに今回は近場やし、地図見ながら行ったらエエやろ。帰りも王泊の島の形は覚えとるし。
桟橋に船を停泊させ、ヴェルディアボウの『遠見の加護』を使って観察してみた。
すると山の上の方に、ひときわ高い木が見える。遠見でさらに目を凝らすと、枝にはたくさんの果実がぶら下がっていた。
「あ! アレや! 店で見た果実がめちゃぶら下がっとる!」
「『テキーラサンライズ』みたいな綺麗なグラデーション! 見間違えるはずないやんけ♪」ウヒョー♪
おれはウキウキで島に入った。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
いやいやいや、狩猟である程度体力付いたと思ってたけど……山登りキツいわ……ハァ……ハァ。
ヘロヘロになりながら山を登っていると魔獣の群れが見えた。
「やっべ、今はしんどいしスルーしたろ……」
おれはブレイサーの蔓を伸ばして木の上へと登った。
遠見の加護で確認すると、魔獣は十匹ほどの群れだった。
そのまま蔓を使って木から木へと移動し、気づかれないようにやり過ごした。
魔獣の群れをやり過ごし山を登っていると、いよいよ目標の木が見えてきた!
「よっしゃ……やっと着きそうや」
おれは疲れながらもウキウキで近づく♪
フッ! フッ! ガチガチ!
「なんなん? この荒い鼻息みたいなんと歯ぎしりみたいな音……」汗タラリ
茂みからヴェルディアボウを構え、そーっと覗いてみると……
大きな熊が姿勢を低くし、毛を逆立てながら、前足で地面をダン! ダン! と叩いてこちらを睨んでいる! ヒェッ!
え? 熊って攻撃とか威嚇する時って立ち上がるんと違たっけ!? めちゃ怒ってるみたいなんやけど!?
おれは咄嗟にブレイサーの蔓を伸ばし、木の上へと退避してヴェルディアボウを構える!
熊に狙いを定め――
「……ん?」
射とうとしたその瞬間、大きな熊の後ろに小さな子グマの姿が見えた。
「あ……子供を守るために興奮しとったんか……」
おれは熊に通じるか分からんけど、ヴェルディアボウをしまい、木の上でゆっくりと両手を上げた。
「ほれ……何もする気ないで?」
しばらくこちらを睨み続ける親熊……
しばらくすると親熊はフイッと顔をそむけ、子グマを連れてそのままおれのいる木の下を通りすぎていった。
おれの意思が通じたんかな?
「ふぅ……ビビったわ」冷や汗タラリ
いちおう耳を澄ませ、周囲に他の獣がいないことを確認したおれは……
「ウヒョー♪ お目当ての果実やでえ!」囁くように叫ぶ声
ブレイサーの蔓でヒュンヒュンと登っていき、美味そうな色の果実をインベントリに放り込んでいく♪
「近くで見てもめっちゃ綺麗な色やなぁ♪」
「ヴェルディアだけと違て、みんなも喜んでくれるかなあ♪」ウキウキ♪
木の高いところにある果実ほど綺麗な色をしていたので、できるだけ上の方の実を採取していった。ヒャッホー♪
「よっしゃ! こんなもんでエエやろ♪」
おれは意気揚々と下山していった。
しばらく歩いていると、獣の唸り声が聞こえてきた。それも一匹やない。群れなんやろか?
おれはシュパッと蔓を伸ばし木の上に登って観察した。
「さっきの魔獣の群れちゃうけ? アレ」
「囲まれてるのは……さっきの親子熊やんけ!」
「さっきなんとなく心が通じ合った気がしたし……見捨てるのも寝覚めが悪い!」
おれは蔓を伸ばし、ターザンのように木から木へ!
そして振り子運動を使ってカイト展開!
「かー! らー! のー!」スウウッ!
おれは大きく息を吸い込んで……カイト収納! 弓構え!
そして――息を止める!
周囲の時間が一気に引き延ばされ、世界がスローモーションになった!
魔獣に狙いを定めて……一発ッ!
ふたつ! さらに三! 四発! ついでじゃ五!
放たれた五本の矢が、超絶スローモーションの世界を魔獣へ向かって飛んでいく。
「ぶはっ!」
ズドドドドドッ!
おれは息を吸い込みながら再び蔓を伸ばして枝へ飛び移る!
「どりゃっ!」バッ!
おれは枝から飛びカイトを展開!
「かー! らー! のー!」スウウッ!
また大きく息を吸い込んで弓を構える!
こちらを警戒する魔獣の動きは超絶スローモーション!
ゴリラの息子! ナッパ! ハッパ! 腐った! 豆腐!
「ブハッ!!」
ズドドドドドッ!
カイト展開! かーらーのー!
ガイイイン!
魔獣ばっか見てて木に激突してもうたやんけ! イテテテ……
はっ!
「おおお、おれは敵ちゃうで!? ななな、なんもせえへんからな!?」
熊の親子に両手をあげるおれ。頼む! 殺さんといて!
しばらく睨み合うおれと熊の親子。
熊の親子はフイッと背を向け、その場を離れていく。
そして去り際、親熊だけがもう一度こちらを振り返った。
一瞬だけ……頭が下がったように見えた。
「なんか……お礼したみたいに見えた気がするわ……」
その後は無事魔核も回収し、王泊で売ったおれは臨時収入を手に入れた♪
「なんか美味いもんでもお土産で買って帰ったろ……」
杭上商店街をぶらぶらしながら店を見て回っていると、不意にアクセサリー屋が目に入った。
「派手ではない、どちらかと言うと大人しめやけど……なんか良さげな指輪やな」
「こっちはリュミエル。コッチはレイナに似合いそうやな……」
そう思ったら、懐の温かいおれは二つとも大人買いしてた。
昔、パチンコで大勝した帰りのおれそのまんまやな……と、ちょっと懐かしくなった。
「はい。これ、臨時収入が入ったし二人にお土産♪」
エイル号に帰ったおれは、リュミエルとレイナに買った指輪を渡した。
二人とも顔を赤らめながら、無言でおれの前に手を差し出してきた。
「……おれが嵌めんの?」
コクリ。(テレテレ♪)
大きさが合いそうな指に適当に嵌めようとすると、二人ともススス……と手を横にずらし、強制的に薬指を指輪の前へ持ってきよった。
「いや、結婚指輪ちゃうんやから……」
なんやねん二人とも。
おれは思わずフフッと笑ってしまった。
二人は嬉しそうに指輪をした手を抱きしめていた。可愛い……エエ買い物したわ。
そしてメインのヴェルディアさん。たくさんのマンゴーの中から一番キレイなやつを選び、それらしく布で包んで、ハイ! と捧げた。
「嬉しいわぁ、エイルぅ♪」ルン♪
マリナに切り分けてもらい、女性陣全員で口の中へ……
「「「「ガリッ!」」」」
「「「「酸っぱあああい!」」」」目がバッテンマーク
「なによぉ! これはぁ!」
「ええっ? 一番キレイなやつ選んできたんやで?」
「すっぱいですぅ……」涙目のマリナ
「エイルぅ。これまだ食べ頃じゃないわよぉ!」
ギャーギャーと騒ぐ女性陣。
そんなん知らんがな……トホホ……
「でもこれ……数日おいたら甘くなるんじゃないかしら……」
「え、ほんま? リュミエル」
ちなみに残りのマンゴーはちゃんと追熟させて食べた。
ここの品種は、真っ赤になって柔らかくなった頃が食べ頃らしい。
ヴェルディアはじめ、女性陣もみんな喜んでくれていた。無駄な努力にならんで良かったわ……
指輪は後日、サイズ直しにつき合わされた。




