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貢物

youtubeでゲーム実況をおこなっております!

https://www.youtube.com/@nico_channel_

エイル君の中身はこちらのオッサンのコピーで、

女神クララベル様はこのチャンネルのマスコットキャラクターの見た目を使った。という設定にしています。

挿絵(By みてみん)

AIは日本語としておかしくないか、誤字脱字がないかの校正作業で使用しております。



「エイルぅ? 私にふさわしい、輝ぁくような果実はまぁだかしらぁ?」


 チッ! ヴェルディア・ブレイサーを作ってもらった時にでっち上げた『美味しそうな果実』の話、まだ覚えとったんかいな……



 しかたがないので、おれは杭上《こうじょう》商店街までマンゴーを買いに行くことになった。





「すまねえなぁ。マンゴーなら当分入荷予定がねえンだわ……」


 店主によると、マンゴーが自生している島に魔獣が住み着いて、おいそれと採りに行けなくなったらしい……



「えぇ……どないしよ?」


「んー、そうだな……エイル、お前さんそこそこ腕が立つんだろう? そんなに必要なら、場所教えてやるから行ってこいよ」



 というわけで、自分で取りに行くハメになったおれ。


 まあ、ほんまに自分で採取しに行くわけやから、嘘から出た真《まこと》と言うべきか……知らんけど。





 グオオオオオオオ!


 おれは店主に教えてもらった島まで、王宮で借りた船で向かった。


 マリナが帰ってきて「家がない!」とかになったら可哀想やからな……



 それに今回は近場やし、地図見ながら行ったらエエやろ。帰りも王泊の島の形は覚えとるし。



 桟橋に船を停泊させ、ヴェルディアボウの『遠見の加護』を使って観察してみた。




 すると山の上の方に、ひときわ高い木が見える。遠見でさらに目を凝らすと、枝にはたくさんの果実がぶら下がっていた。


「あ! アレや! 店で見た果実がめちゃぶら下がっとる!」


「『テキーラサンライズ』みたいな綺麗なグラデーション! 見間違えるはずないやんけ♪」ウヒョー♪



 おれはウキウキで島に入った。





「ハァ……ハァ……ハァ……」


 いやいやいや、狩猟である程度体力付いたと思ってたけど……山登りキツいわ……ハァ……ハァ。



 ヘロヘロになりながら山を登っていると魔獣の群れが見えた。



「やっべ、今はしんどいしスルーしたろ……」


 おれはブレイサーの蔓を伸ばして木の上へと登った。


 遠見の加護で確認すると、魔獣は十匹ほどの群れだった。


 そのまま蔓を使って木から木へと移動し、気づかれないようにやり過ごした。





 魔獣の群れをやり過ごし山を登っていると、いよいよ目標の木が見えてきた!


「よっしゃ……やっと着きそうや」


 おれは疲れながらもウキウキで近づく♪



 フッ! フッ! ガチガチ!


「なんなん? この荒い鼻息みたいなんと歯ぎしりみたいな音……」汗タラリ



 茂みからヴェルディアボウを構え、そーっと覗いてみると……



 大きな熊が姿勢を低くし、毛を逆立てながら、前足で地面をダン! ダン! と叩いてこちらを睨んでいる! ヒェッ!


 え? 熊って攻撃とか威嚇する時って立ち上がるんと違《ちご》たっけ!? めちゃ怒ってるみたいなんやけど!?



 おれは咄嗟にブレイサーの蔓を伸ばし、木の上へと退避してヴェルディアボウを構える!


 熊に狙いを定め――



「……ん?」


 射《う》とうとしたその瞬間、大きな熊の後ろに小さな子グマの姿が見えた。



「あ……子供を守るために興奮しとったんか……」



 おれは熊に通じるか分からんけど、ヴェルディアボウをしまい、木の上でゆっくりと両手を上げた。



「ほれ……何《なん》もする気ないで?」



 しばらくこちらを睨み続ける親熊……




 しばらくすると親熊はフイッと顔をそむけ、子グマを連れてそのままおれのいる木の下を通りすぎていった。


 おれの意思が通じたんかな?




「ふぅ……ビビったわ」冷や汗タラリ




 いちおう耳を澄ませ、周囲に他の獣がいないことを確認したおれは……



「ウヒョー♪ お目当ての果実やでえ!」囁くように叫ぶ声



 ブレイサーの蔓でヒュンヒュンと登っていき、美味そうな色の果実をインベントリに放り込んでいく♪


「近くで見てもめっちゃ綺麗な色やなぁ♪」



「ヴェルディアだけと違《ちご》て、みんなも喜んでくれるかなあ♪」ウキウキ♪



 木の高いところにある果実ほど綺麗な色をしていたので、できるだけ上の方の実を採取していった。ヒャッホー♪



「よっしゃ! こんなもんでエエやろ♪」


 おれは意気揚々と下山していった。





 しばらく歩いていると、獣の唸り声が聞こえてきた。それも一匹やない。群れなんやろか?


 おれはシュパッと蔓を伸ばし木の上に登って観察した。




「さっきの魔獣の群れちゃうけ? アレ」


「囲まれてるのは……さっきの親子熊やんけ!」



「さっきなんとなく心が通じ合った気がしたし……見捨てるのも寝覚めが悪い!」



 おれは蔓を伸ばし、ターザンのように木から木へ!


 そして振り子運動を使ってカイト展開!


「かー! らー! のー!」スウウッ!


 おれは大きく息を吸い込んで……カイト収納! 弓構え!


 そして――息を止める!



 周囲の時間が一気に引き延ばされ、世界がスローモーションになった!




 魔獣に狙いを定めて……一発ッ!


 ふたつ! さらに三! 四発! ついでじゃ五!


 放たれた五本の矢が、超絶スローモーションの世界を魔獣へ向かって飛んでいく。



「ぶはっ!」



 ズドドドドドッ!


 おれは息を吸い込みながら再び蔓を伸ばして枝へ飛び移る!



「どりゃっ!」バッ!


 おれは枝から飛びカイトを展開!


「かー! らー! のー!」スウウッ!


 また大きく息を吸い込んで弓を構える!



 こちらを警戒する魔獣の動きは超絶スローモーション!


 ゴリラの息子(六匹)! ナッパ(七匹)! ハッパ(八匹)! 腐った(九匹)! 豆腐(十匹)!


「ブハッ!!」


 ズドドドドドッ!



 カイト展開! かーらーのー!


 ガイイイン!


 魔獣ばっか見てて木に激突してもうたやんけ! イテテテ……



 はっ!



「おおお、おれは敵ちゃうで!? ななな、なんもせえへんからな!?」


 熊の親子に両手をあげるおれ。頼む! 殺さんといて!



 しばらく睨み合うおれと熊の親子。



 熊の親子はフイッと背を向け、その場を離れていく。


 そして去り際、親熊だけがもう一度こちらを振り返った。


 一瞬だけ……頭が下がったように見えた。


「なんか……お礼したみたいに見えた気がするわ……」





 その後は無事魔核も回収し、王泊で売ったおれは臨時収入を手に入れた♪



「なんか美味いもんでもお土産で買って帰ったろ……」


 杭上《こうじょう》商店街をぶらぶらしながら店を見て回っていると、不意にアクセサリー屋が目に入った。



「派手ではない、どちらかと言うと大人しめやけど……なんか良さげな指輪やな」



「こっちはリュミエル。コッチはレイナに似合いそうやな……」


 そう思ったら、懐の温かいおれは二つとも大人買いしてた。



 昔、パチンコで大勝《おおがち》した帰りのおれそのまんまやな……と、ちょっと懐かしくなった。





「はい。これ、臨時収入が入ったし二人にお土産♪」


 エイル号に帰ったおれは、リュミエルとレイナに買った指輪を渡した。


 二人とも顔を赤らめながら、無言でおれの前に手を差し出してきた。



「……おれが嵌めんの?」


 コクリ。(テレテレ♪)



 大きさが合いそうな指に適当に嵌めようとすると、二人ともススス……と手を横にずらし、強制的に薬指を指輪の前へ持ってきよった。



「いや、結婚指輪ちゃうんやから……」



 なんやねん二人とも。


 おれは思わずフフッと笑ってしまった。



 二人は嬉しそうに指輪をした手を抱きしめていた。可愛い……エエ買い物《もん》したわ。





 そしてメインのヴェルディアさん。たくさんのマンゴーの中から一番キレイなやつを選び、それらしく布で包んで、ハイ! と捧げた。


「嬉しいわぁ、エイルぅ♪」ルン♪


 マリナに切り分けてもらい、女性陣全員で口の中へ……



「「「「ガリッ!」」」」


「「「「酸っぱあああい!」」」」目がバッテンマーク



「なによぉ! これはぁ!」


「ええっ? 一番キレイなやつ選んできたんやで?」



「すっぱいですぅ……」涙目のマリナ


「エイルぅ。これまだ食べ頃じゃないわよぉ!」



 ギャーギャーと騒ぐ女性陣。


 そんなん知らんがな……トホホ……



「でもこれ……数日おいたら甘くなるんじゃないかしら……」


「え、ほんま? リュミエル」



 ちなみに残りのマンゴーはちゃんと追熟させて食べた。


 ここの品種は、真っ赤になって柔らかくなった頃が食べ頃らしい。


 ヴェルディアはじめ、女性陣もみんな喜んでくれていた。無駄な努力にならんで良かったわ……


 指輪は後日、サイズ直しにつき合わされた。

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