表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/57

2-12 ギリタブリルの揺り籠

たくさんのメッセージやブックマーク、評価を頂き本当にありがとうございます!!これからも自分に出来る精一杯の話を紡いでいけたらと思います!!ありがとうございます!!

 さて、荒野にやってきました神代刀祢です。


今日はせっかくの日曜日なのでマル秘アイテム回収と盃の昇華準備、というのは建前でストレス発散のため眷属達を狩りまくりますね。


阿賀稚が動いている可能性もある以上先手を打っておく必要がありますし、何より昨日はひどい目に合ったんですもん。

何がって?

邪神教団の幹部にセクハラかまされるわ、ナイアさんに目を付けられるわ、しまいにゃラブホに連れ込まれたんですよ!?


しかもその後が酷かった!!


ビーストの格好をしたノエルと、俺を助けに来た月夜がガチバトルを開始しちゃうんですもの。

ラブホから空へ跳躍し枝切り鋏を縦横無尽に繰り出すノエル、空中を飛び回りながら魔法弾を打ちまくる月夜。


下からその光景を見上げながら俺は恐怖を感じましたよ。

二人の戦いぶりに?

いや、それもあるけど、ノエルのビーストっぷりとハイライトが消えた月夜の眼にね、こうゾクリという狂気を感じてね。


「中央神殿で見かけた時から後をつけてみればあなたは!!

今日こそはお兄様につく最大の害虫である貴方をdethります!!

お兄様の全部は私のものなんdeth、から!!!!

死になさい!!!

アルティメット・マテリアル・ブレイカーーーーーーー!!!!!」


って言いながら特大魔砲を撃ち放つ月夜ちゃんの怖いこと怖いこと。

砲弾が俺のすぐ横を掠めてったんだけど、その部分の髪の毛チリチリになっちゃいましたもん。

あれもしかして俺の事dethしにきてるんじゃないかなって、本気で思いました。


それにノエル。

ピンクの粒子をまき散らしながら鋭角に跳びまわるあれは、トラ●ザムですか!?

多分、俺でも対応しきれないんじゃないねーかな?

そのまま「あはははは」って笑いながら枝切り鋏を振り回す様は正に狂った獣でしたよ。


まあ、そんなこんなで歓楽街地区を派手に壊しながら戦う二人の隙をついて何とか脱出したんですがね。

その後も帰って来た月夜と便乗した白亜にその日あったことを根掘り葉掘り問いただされ、気付けば深夜になっていたというわけです。

そりゃぁストレス発散もしたくなりますよ!!

というわけで、


「天誅じゃ、おらぁーーーーーー!!」


俺はそんな思いを乗せながら魂の叫びを上げる。


下方から振り上げた朧桜が、至近まで迫っていた蠍とムカデを組み合わせたような小型の眷属『ギリタブリル』を両断した。


「これで10匹!!」


ここは荒野の一角。通称『ギリタブリルの揺り籠』。

ギリタブリルばかりが無限湧きするこのエリア。

そんな常人にとっては地獄の様なこの場所で、俺は今、その最奥目指して進んでいる。


当然そんな俺の周りにはギリタブリル、ギリタブリル、ギリタブリル。

いやー、モテモテだな。


ギリタブリル達が俺を全方位から取り囲み、ギチギチ顎を鳴らして威嚇している。

うん、熱烈なラブコールだな。


「だが――――」


今の俺はヤンデレ属性のギリタブリルさん達とお付き合いをする気はサラサラない。


「俺を堕としたければまずは交換日記からってな、桜華天元流・華突乱舞!!」


一発で包囲網に穴を空け、そこから矢のように飛び出る!


後を追って列をなして襲ってくるギリタブリル。

それはさながら、黒い鎧の津波の様だ。

その中で特出した個体が俺目掛け攻撃を仕掛けている。


振り返りざまにそれを斬る。そして走る。


さらに次の個体、次の個体、次の個体、次の個体。

同様にして俺は次々とギリタブリルを屠っていく。


斬る、砕く、突く、焼く、煮る、茹でる。


あ、後半は違った。つい甲殻類を見ているといらんことを考えてしまう。

俺は首を振りつつ作業に戻る。


それを幾度繰り返しただろう。

永遠とも思える作業も、だんだんと終わりが見えて来る。


「っと、これで100匹っと」


群れのほとんどを掃討したところで、俺は一息をつく。

ふと逃げてきた先を見ると、永遠に続くギリタブリルの死体の山、いや川か。


「うわ~」


その光景を見てドン引きする。


今回、ギリタブリル最大の巣といわれる場所に突入しているので、この量が襲ってくるのは仕方ないとしても、この死体の道は自分でもちょっと無いわ。


しょうがない、俺の精神安定のためにも、こいつらの来世が美少女キャラになるよう祈っておくか。

俺の事大々々好きな100匹のギリタブリルってね。


俺はギリタブリル君達が無事にエロゲの輪廻に帰れるように黙祷を捧げる。


ポクポクポクチーン


良し!!

俺は精神を立て直し、先を見やる。


左右は崖。

その崖に囲まれた奥には、錆びれ、半分が瓦礫と化した廃教会。

過去、その威光を知らしめていたであろう建築物は、今はその面影を残すのみである。


「やっと着いたな」


そう、ここが今回の俺の目的地。

とあるアイテムが眠る場所。


しかし、当然簡単には辿り着けないわけで。


「さて、これだけ倒せばそろそろ出て来るか?」


その言葉を待っていたように


ガシャーーン


廃教会と俺の間に巨大な影が落ちてきた。


それは廃教会の屋根から跳んできた巨大なギリタブリル。


いや、形こそギリタブリルと似ているが、その大きさ、威圧感、何より邪気の内包量を見れば全くの別物といってもいいかもしれない。


通常であれば黒に近い甲殻も、燃えるような深紅。

ムカデに似た胴体は、しかし腹は大きく膨らみ、昆虫特有の無機質な瞳は人間への憎悪に燃えている。

さらに蠍のような形の頭部、その顎からは大量の毒液を滴らせている。


そう、あれこそが今回の最大の敵。

あの廃教会に侵入しようとする人間全てを殺す致命の毒。


「マザーギリタブリル」


俺の呟きが聞こえたのか、マザーギリタブリルが


『ギュギャギャガガガガアア』


と黒板をひっかいたかの様な耳障りな声を上げるのだった。

今回は本筋ストーリーですが、前回の続きのノエルvs月夜もキリがいい所の閑話で挟む予定です。続きが気になる方は読んでいってもらえると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ