成就
中学に入学した僕らはまさかの別々のクラス。
正直神を恨んだ。
だが僕らの関係は相変わらず休み時間は二人で話して、一緒に帰る。これは変わらなかった。
「あいつら付き合ってんのかな?」
なんて声が聞こえるけど、玲の良さを知ってるのは僕だけで十分だと思ってる。
ある日の部活から帰る途中に、玲と同じクラスの子から呼び止められた。
「ねぇねぇ、煌くんって玲ちゃんの事好きなの?」
「え?!何で?」
「いや、見てればわかるよ笑で?どうなん?」
「言わない!」
こんな事あんま話した事も無い人に言えるわけない。「えー、教えてくれないんだ。玲ちゃんは煌くんの事好きらしいよ」
「え…」
心臓が止まりそうだった。急に言われた言葉に脳の理解が追いつかない。
「私さ?玲ちゃんと同じテニス部だよ?話聞いてるに決まってんじゃん。」
「玲が言ってたの?好きって。」
「直接ではないけど?ずっと一緒にいたいとかさ、部活中も惚気られて」
「そうなんだ…玲がそんなことを…」
「でね!あの子今度の土曜に…」
「おーい!煌ー!」
校門で待っていた玲が僕の部室まで来てくれた。
「もぉ〜!遅過ぎ!こっちは疲れてんですよ!」
「ごめんごめん!話しかけられてさ笑」
「え?そうなの?ゆずちゃんと?」
ゆずちゃん僕に色々聞いてきたのは柚音と呼ぶ子らしい。
「少し世間話をね?またね玲ちゃん煌くん」
柚音は嵐のように去っていった。
「よし帰ろっか。私早く風呂入りたい。」
「ごめんね行こっか。」
少し気になった。
さっき柚音が言いかけた、今度土曜日…
土曜日は互いに部活も早く終わるから夜電話しているのだ。
何かあるのだろうか?
そして土曜日になった。
午前中は特に何事もなく部活を終え、玲と家に帰ろうとした。
「なんもなかったな」
つい声に出てしまった。
「ん?何が?」
「いや何でもないよ」
「そっか、あ…あのさ今日も、で…電話できるんだよね?」
「うん大丈夫だよ」
「今日はちょっと大事な話あるから絶対電話ね!」
よく見ると玲の耳が赤い。前もこんなことあったよな
「今じゃダメなの?」
「顔見ると…」
「ん?なんて?」
「うるさい!夜じゃなきゃダメなの!」
「わかったよ」
数十分後。お互いの家の近くに着く。
「じゃ夜ね」
「はーいまたね」
そして夜8時。電話がかかってきた。
「もしもし?煌?」
「もしもし?大事な話って?」
「まず、私の事すき?きらい?」
唐突な質問に何を聞かれたのか分からなかった。
「ん?え?」
「私の事好きか嫌いか!」
「え、好きだけど…」
「そっか…」
電話の向こうで玲は少し息を吐いた。
「わ…私はね?……煌の事好き。」
僕は察した。こういうのって男からがいいんじゃないか?
「玲、僕も玲のこと好きだよ。ずっと。だから…」
「ダメ!私から言うって決めたから!」
「わかった。ゆっくりでいいよ」
「うん。あのね私…煌のこと好きだから…えーと…これからもずっと一緒に…違う!えとね!ずっと好きだったの!付き合ってください。」
その言葉を聞いた瞬間。今まで経験したどんな事よりも嬉しかった。返事なんて考える間もなく、気づいたら声に出してた。
「これからよろしくお願いします。」
多分僕の声は震えていたと思う。でも自然に出たこの言葉は本音だったと思う。
「今日はこれ言いたくて…もう今日は寝る。またね」
ツーツー
電話が切れた。
僕は電話が切れてからしばらく寝れなかった。
今日から玲は自分の彼女なのだから。




