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⑨清掃員の股間は人気者?

今日はちゃんと公開!

 いつもの様に、トイレに作業中の看板を出して個室で【デコイ】を試してみる。

 すると、スキルを起動する時の姿が出てきた。

 触れてみると肉体を触った感触がある。

 それだけではなく、簡単な受け答えができるようだ。

 

「すいません、トイレ使わせてもらえませんか?」


「⋯どうぞ」


「トイレットペーパーありますか?」


「⋯個室にありませんか?」


 簡単な質問には受け答えが可能。


「今の日本の総理は?」


「⋯⋯」


 簡単な質問でも、現状に適してない事には対応出来ないようだ。

 清掃していれば、その動作をするし囮や罠にするのなら、ある程度動いたほうが都合が良いので【デコイ】は使い勝手良いとは思う。

 だけど、今は短時間のアリバイ用に使うのしか思いつかない。

 あとはめぐみさんの姿をした抱き枕?

 それなら、彼女姿になって乳を揉んで寝る方が良いかも知れない。


 使用回数1に対して5体のデコイが作れる。

 一つずつを5回、一辺出しても5体。

 消すには、消えろと念じるかビンタするくらいの衝撃が必要。

 めぐみさんとの大戦に向け、予行練習に使えるか試したが外観はそっくりでも人としての機能はないので使えない。

 取り敢えず、乳を揉むが、本物とは感触が違う。

 これはこれで良いものですが!(笑)



 私の仕事は、商業施設の清掃管理である。

 共通の通路やトイレ、オフィスなど担当する場所は多い。

 極力、自身や社員で行うが外装の清掃やクリーニングは外部に委託する場合がある。

 今日もいつも頼んでいる会社と打ち合わせをしたのだが、その終わりに担当の工藤さんから


「加藤さん、裏切りですよ!」


「何のことでしょうか?」


「私と加藤さんは仲間だと思っていたのに!」


「見積もりが甘かったんですか?」


「仕事の事ならその時に言いますよ!分からないんですか?」


「すいません、皆目見当もつかず教えていただけますか?」


 工藤さんは大きなため息を吐くと鏡を出して私に見せた。

 私のちょっとだけ広いオデコに少し斑だけど毛が生えている!


「えっウソ!何で!?」


「何で本人が気がつかないんですか!?それよりも使用した薬教えて貰えますか?」


 彼の頭部は私とは別パターンで頭頂部が薄い状態。

 突然の問いに、思わず市販薬や治療の話をしてお茶を濁した。

 真壁くんに迷惑はかけられない。

 もし話せば、全国の薄毛に悩む男性が押しかけるのは確実だ!

 この効果が永遠とは限らないし、薄毛仲間には悪いが真壁くんは私が秘匿する!

 工藤さんと別れて鏡を見ると自然と笑みが溢れる反面、バランスが悪く気持ちの悪い髪型だ。

 打ち合わせは、早く終わったしテナントにあるクイックバーバーで坊主にデモするか。


 坊主頭なんて何年ぶりだろうか?

 義務教育以来だから20年か⋯⋯。

 あの時はハゲていなかったのに、高校生になってから一気に進行した⋯。

 今の坊主頭は、逆に未来しかないな(笑)

 従業員用エレベーターを待ちながらにやけていると扉が開く。

 中には同期の一条がいた。


「⋯⋯4階か?」


「ああ、頼むよ」


「⋯⋯その頭、怪奇現象か?」


「久しぶりの会話で、人の頭をオカルトにしないでくれるかな!?」


「不毛な大地に緑が生えたら、怪奇現象か超常現象を疑うよ」


「医療の進歩は素敵と何故思えない?」


「医学の可能性は素晴らしいが、加藤には適応するのがおかしい!調査が必要だな!」


「私を調べるより【全裸幽霊】を調べろよ!」


 この一条は、かなり頭が良く大抵のことは解決してしまう。

 ただ、オカルトや超能力という科学的に証明されない事象を追求したいと考え独自に調べている。


「もう、やっている、昨日は1時間程歩いたぞ」


「相変わらずオカルト好きだな⋯⋯休みは廃墟巡りか?」


「今は【全裸幽霊】に夢中さ」


「一条も男だね!」


「それは違うぞ、この件は他のと何かが違う!」


 エレベーターは4階に着くと、ではと降りた。

 


 自分が原因とはいえ、今日は本当に忙しかった。

 それでも定時に終わったのは【格闘術】の影響で身体能力が上がったのと、めぐみさんに少しでも早く会いたい想いがあったのかも。

【心技体】

めぐみさんへの想い

掃除の自術

格闘術の身体能力(笑)


 今日も下で待っている様だ。

 本当はもっと早く、帰れるのだがトイレ掃除と言う仕事なので、終わったらシャワー浴びるのでどうしても少し遅くなる。

 日々のルーティンになっているし、今更やめられない。


 エレベーターで1階に到着するとめぐみさんは、同僚の亜希さんと会話していた。

 軽く会釈はしていたけど改めて挨拶すると彼女の視線は僕の股間に⋯⋯話したな!

 その視線にめぐみさんが気がつくと


「私のだから」


 その言い方だと僕の身体アレ目当てに聞こえるよ。


「一度見てみたいのよ!」


 あなたは既婚者だよね?自重しろよ!

 このやり取りは長くなりそうなので「めぐみさん時間は大丈夫?」

 と言うと慌てて亜希さんに挨拶してその場を離れた。

 もしかして女子社員の間では、僕の股間の事が広まっているの!?



ーーーーーーーーーーー


 お読みいただきありがとうございます。 

 拙い作品ですが毎日更新出来るように努力します。

 ★やブックマーク、感想頂けたら励みになるので宜しかったらお願いします!

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