表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/17

⑯清掃員願う

お昼に第一章ラストを公開します

「奈落紅蓮、負けを認める?」


 僕はクシャミと痒みに苦しむ彼に尋ねる。


「クシュン、クシュン、み、認めるからなんとかしてくれ!」


 余程苦しいのか、暴力の化身から泣き言がはいる。


 paypayの音がしてアプリを開く。


『クエストクリアおめでとうございます!報酬は送金されました。内容は完勝の為スキル【契約】を獲得しました。』


「もし攻撃を仕掛けたら命を奪う!」


「俺様の誇りに賭けて誓う!」


 奈落に手を翳し、解除を念じると【マタタビ香水】の効力が切れる。

 アイテムは念じると効果が切れるようだ。

 加藤さんに試したい気持ちはあるが恨まれそうな気がするので止めておく。


 猫が去り、奈落紅蓮は起き上がり胡座をかくと頭を下げた。


「真壁さん、俺様の完敗です!挑発とはいえ失礼の数々済まんかった!」


 正々堂々戦い敗れたスポーツマンみたいな清々しさだ。


「僕達に害を出さないなら、もういいよ」


 スキルを解除して立ち去ろうとすると


「待ってくれ!どうして【アサシン少女】の姿で戦ったんだ?」


「めぐみさんに手を出すと言われてカットしたけど、冷静に考えたら挑発で実際は手を出さない人間に見えたから少しでも、勝率を上げるためだよ」


「それは計算違いだな、俺様は完全な男女平等だ!性別で奢る奢らないは決めないし、戦う相手は女でもボコる!

アレのときは首を絞めたり、尻を叩くの好きだしな!(笑)」


「計算違いでも用心しないよりはマシだよ。」


「アンタの声は優秀何だな⋯俺様のは筋肉と身長しかくれなかった」


「おそらく奈落紅蓮と僕の【声】は、スイッチ2と2画面のゲームウォッチくらい違うよ」


 全く違うとは思うけど、話を合わせとく。


「ゲームには詳しくねぇから、例えがわからない」


「あなたのは下位互換だよ、攻撃力や回復力は負けているけどね」


「つまりは、俺様が頭が悪いから金星取り損ねた事だな」


「例えから正しく答えたのに、例えで返すなよ。

僕は帰るよ」


「待ってくれ!俺様から力を奪わないのか?今まで声の持ち主から奪ってきたぞ!

俺様の声は逃げちまったが⋯⋯」


「下位互換の力はいらない⋯⋯そんな肉体にイキナリなったら怪しまれるだろ?」


 確かにと彼は頷く


「それでも、喧嘩売って負けた俺様がこのままってのは収まりが悪いんだよ!」


「なら、戦闘では使えなかった技を試していいか?」


 スキル【契約】を鑑定したところ、文字通りのスキルで内容により破った場合のペナルティが自動で決まるそうだ。

 本人が何かをしたいなら、実験台として丁度良い。


「約束を守らなければ、ペナルティを与える技なんだが守るなら無害だぞ。」


「もう手出しは、しないつもりだから構わない」


 スキル【契約】を発動して『僕と僕の関係者に手を出さない』と言うと


「守らないと全身に激痛が走るそうだよ」


「その程度か?契約する!」


 そう答えた瞬間、彼と何かでつながった気がした。

 コレが契約したってことなのだろうか?

 これでめぐみに危害はないと思い、じゃあと背を向けると「グァッ」と言う声がして振り向くと奈落紅蓮が苦しんでいた。


「何をしているの?」


「ハァ、ハァ、契約が正常か試すために殴ろうとした⋯⋯。」


 バカなのかと思ったが脳筋は、一度痛めを見ないと理解しないんだろうな⋯⋯と歩き出した。




 今回はダメージはなく完勝に近い形で勝てたが実はギリギリの戦いだった。

 奈落紅蓮と別れて【鑑定】を検証したら、1つ調べるだけで使用回数を1つ使ってしまう。

 これが地味に痛かった。

 くだらないモノを鑑定したら1回分損してしまう。

 最初に調べたのは謎のアイテム【マタタビ香水】だったからセーフだった。 

 この香水は、文字通り猫を集める効果があるそうだ。

 奴との戦いで役に立つとは、この時は微塵も思ってなく調べてよかったよ。

 気になってシステムも鑑定したけど【鑑定不能】と出て一回分損をした。


 めぐみの説得に【嘘補正】を使い、残り回数5で決戦に臨んだ。

 神社の手前で気配を消して鑑定し奴の弱点【猫アレルギー(弱)】を知り絶対勝てる算段がついたので、精神的にだいぶ楽になった。

 だが相手は見た目通り強そうだし、システムも使うと考えると残り3回で倒せるか不安になる。

 そもそも、僕は戦うタイプではない。

 クエストでは全力をだせとあったので決死に戦う必要があった.安易にアイテムには頼れない。


 相手が身体能力が異常な脳筋で相性が良かったのもあるが【格闘術】が、思いのほか高性能で本当に助かった。

 奴の言う声が何なのかは、気になるが明日考えることにする。

 精神が疲弊し、今すぐ眠りたい。


 自宅に着くと玄関前に黒い塊が見えた。

 その塊は僕に気が付くと抱きつき


「シン!無事で良かった!」


「なんでここにいるの?友達の相談を聞いていただけだよ、心配することは何もないのに」


 そう言う体で【嘘補正】を使用した筈だ。


「野生の勘がシンが危ないと!」


 くすりと笑い。


「そこは女の勘でしょ?」


 めぐみを抱きしめて


「でも心配してくれて嬉しいよ!今度相談されたら一緒に行こうね」


「うん♡」


 2人で部屋に入り、この日は何もせず抱き合って寝た。

 この時間が永遠に続けばよいなと思いながら。

お読みいただきありがとうございます!

次で第一章完結となります。

書き終えたら第二章の書き溜めの為少しお時間を頂くと思います。

応援や★での評価、感想など頂けたら第二章も早く届けられると思うのでヨロシクお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ