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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐
第6章:強化と公爵家

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98/100

98話:採用要件

 ヘンリー様との夕食を終えて、翌日の午前中にヘンリー様から依頼された素材をいくつか売却した。

 グランドベアの皮、爪、牙、肉。それにミニクラーケンの肉と吸盤。

 結構な量になったが、公爵家だから色々と使い道はあるのだろう。


 そして、Dividendについては、早速トーマス様とヘンリー様に実施した。

 お2人はゴードンさんと同じくレベル10だった。10まで上げるのがタークス公爵家の決まりなのかな?

 2人ともレベル15まで上げて欲しいという要望だったので、レベル11までの残りの経験値とそこからレベル15までの必要経験値を計算すると、合計でほぼ10万経験値だった。

 10万を少しオーバーするが、これからもお世話になるので切りよく1,100万Gで請け負った。それでも92万Gの稼ぎとなったので、いい臨時収入になってありがたい。

 というか、こんな金額をポンッと出せるのはさすが公爵家の方々だな。

 ……私も1,000万G以上持っているから似たようなものか。



 その後、冒険者ギルドで報酬を受け取った。

 報酬は13万Gとかなりの高額だったが、グランドベアというモンスターの強さを考えると高くないのかもしれない。



 ギルドでの用件を終えると、高速馬車は一路クロス領都へと向かっていく。

 馬車の中では、ずっと昨日の話について考え続けている。


 奴隷を使った組織作り。

 目的は、お金を稼いで、孤児などの子供たちの助けになること。

 どういう組織にすべきか。どう稼ぐのか。

 そのためにはどういう条件の奴隷が欲しいのか。奴隷としての契約終了後も、組織に残ってもらうためにはどうすればいいのか。

 うーん。難しい。


 あと、奴隷として購入した場合、孤児院で一緒に生活してもらうつもりだから、セリアさんに許可をもらう必要もある。

 馬車の中で考えて、まとめて、それをセリアさんに聞いてもらおう。

 御者さんに考え事をするから、何かあったら呼んで欲しいと伝えて、思考の海へと沈んでいく。


◇◇◇


 翌日の昼過ぎにクロス領都へ到着した。

 御者さんに孤児院まで送ってもらったので、お礼を伝えてから孤児院へと入っていく。


 コンコンッ


「セリアさん、ディックスです。お時間よろしいでしょうか」


「どうぞお入りなさい」


 院長室に入ると、セリアさんは書類を整理していた。


「無事に公爵家の依頼は達成したのですね、お疲れ様でした」


「公爵家の方々にも大変良くしていただきました。

 また、次男のヘンリー様からビジネスの話をいただいたので、それでお金を稼ごうと思います。

 あと、セリアさんに相談があるのですが、聞いてもらえますか?」


「いいですよ。どうしました?」


「タークス公爵領都で奴隷を購入して、その奴隷を使った組織を作りたいと考えています。

 目的はお金を稼いで、その奴隷や孤児などの子供たちの助けになることです。

 ただ、そのためにどういう組織したらいいのか、どう稼ぐのがいいのか、そのためにはどういう条件の奴隷を購入すべきか、アドバイスをもらいたいです」


「なるほど。考えは悪くないですが、そんな簡単にお金を稼げるかといえば難しいと思いますよ。

 それでもやるのですか?」


「挑戦したいです」


「……分かりました。では1つだけ。

 ディックスは今までどうやって稼いできましたか?」


「どうやって……基本的にはモンスターを倒して、スキルの効果で経験値も含めてお金に変換されて、それで稼いできました。

 あとはスワンさんにポーションを売ったり、討伐依頼を受けたり、公爵家とのビジネスだったりです」


「つまり、ディックスが稼いだことがあるのはそれだけです。

 基本的にはモンスターを倒して稼ぐことをしてきました。

 そうであるなら、それ以外の稼ぎ方については詳しくないと思います。

 それなのにモンスターを倒す以外の稼ぐ方法を考えても、その道のプロには勝てず、儲けるのは難しいと思います」


 ……セリアさんの言う通りだ。私は冒険者としての稼ぎ方しか知らない。


「セリアさんの言う通りですね。

 そうするとやはり冒険者になりたい人を集めて、私のスキルで強くして稼ぐのがいいでしょうか」


「それも悪くはないけど、最後まで話を聞きなさい。

 ディックスは冒険者であり、冒険者は稼ぐことが目的ではありますが、本質は強くなり、モンスターを倒すことだと私は思います。

 そして冒険者とは別で、稼ぐことを本質としている人がいますよね?」


「稼ぐことを本質としている人……商人ですか?」


「そうです。経験のある商人であれば、稼ぐ方法についてのいいアイデアを持っている可能性が高いと思います。少なくとも私よりも詳しいでしょう。

 もちろん、公爵家の方々も詳しいでしょうが、そこまでは手伝ってくれないでしょうし」


 確かに公爵家はそこまでしてくれないし、商人なら組織運営の力にもなりそうかな。

 ただ、そんなちょうどいい人材がいるのだろうか。


「確かに経験のある商人がいたらいいですけど、そんな人が奴隷になっていますでしょうか」


「私もどういう人が奴隷商にいるかは知りませんから、早めに公爵家に伝える方がいいと思いますよ。

 まぁ今すぐに必要な訳では無いのでしょう? ゆっくり待ちましょう」


「アドバイスありがとうございます。ヘンリー様にお願いしてみようと思います」


 早速部屋に戻って手紙を書き始めた。

 組織の目的と共に求める奴隷の条件も記載する。条件としては、商人系のスキルを持ち、商人としての活動経験があること。あとは、クロス領都に住むことと子供の冒険者に買われてもいいこと。

 もし見つかったら借金奴隷になった理由を教えて欲しい、その理由次第で面談のためにタークス公爵領都へ伺います、と記載して領主館へ持っていく。


 すぐに見つかるとは思わないけど、いい人材が見つかったらいいな。



xxxxxxxxxx

所持金:19,899,040G

xxxxxxxxxx

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