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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐
第5章:王都

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85/100

85話:特別協力者

 昨日も結局部屋から出ずに身体を鍛えて終わった。

 研究所に様々な本があるからそれを読んでみようかと思ったけど、今すぐに知りたいことが思い浮かばなかったので、結局一昨日と同じように過ごしてしまった。



「おはよう、ディックス君。

 昨日は来れなくてゴメンね」


 いつも通り、ゴードンさんが部屋を訪ねてきた。


「おはようございます、ゴードンさん。

 昨日はどうだったんでしょうか」


「しっかり父と話してきたよ。

 ディックス君を庇護下に入れることに大賛成だったし、基本的に私が窓口になることも認めてくれた。

 まぁ緊急性の高いモンスター討伐の依頼だけは領地にいる兄たちにも権限を与えることにはなったけど、対象は領軍で対処が難しいモンスターだからそうそう起こらないと思うよ」


「昨日も思いましたけど、公爵様は領地ではなく王都にいるんですね」


「そこまで遠くないからね。

 兄たちに経験を積ませるためにも領地にいないようにしているんだ。

 これは代々やっていることだし、定期的に帰っているから特に問題はないよ」


「そうなんですね。

 あと、領軍で対処が難しいモンスターというのはどういうモンスターになるのでしょうか」


「そうだね。

 適正レベル30以上って感じかな。

 ミニクラーケンを倒しているからディックス君は問題ないだろうけど、領軍だと大人数で対処しても30を超えると厳しいんだ。

 倒せても被害が出てしまうから、そういう時はクロス領に連絡が行くことになるよ。

 だから、今後はクロス領から離れる時はクロス領の領主館に行き先を伝えるようにしてもらうよ」


「行き先を伝えれば問題ないということでしょうか」


「まぁ拠点を遠くに移す時は事前に相談して欲しいけど、王都に来る時やマクカリダンジョンに行く時はクロス領都を離れる前に伝えて、大体いつ戻る予定かを伝えてくれればいいよ」


 それならほとんど私の行動は縛られないからメリットしか無いな。


「分かりました。今後ともよろしくお願いします」


「こちらこそよろしくね。

 あと、もし嫌じゃなければマイカードにうちの庇護下に入ったことを記載できるけどどうする?」


「記載した方がいいのでしょうか?」


「他の貴族から絡まれた時に見せればいいからね。

 言葉だけじゃ信じない人もいるだろうし」


「そうですね。

 記載することで不利になる点が無ければ記載してもらいたいです」


「不利になる点か。

 他の貴族とやり取りをしたい時には不利になるかもだけど、マイカードを見せなければいいだけだし、ギルドで受付に見せた時にびっくりされて対応がかしこまったものになるくらいじゃないかな。

 あとはパーティーメンバーに内緒にできないくらいか」


「それなら問題ありませんので記載をお願いします」


「分かったよ。

 じゃあ魔道具の所に行って記載しようか」


「マイカード。どうぞ先に渡しておきます」



 マイカードを受け取って歩き出したゴードンさんの後を追いかける。

 あれ、ここって。



「先輩、魔道具使わせて下さい」


 今回もアルフレッドさんの研究室の魔道具を使うみたいだ。


「なんだ、ゴードンか。

 って、ディックスも一緒じゃん。

 使っていいけど何すんの?」


「マイカードにうちの庇護下に入ったことを記載するんです。

 ちゃんと父の許可ももらってるので大丈夫ですよ」


「マジか、ディックスすごいな。

 ゴードンが庇護下に入れたのって初めてじゃないか?」


「そうですよ。今までは庇護下に入れたいと思う人はいませんでしたから」


「俺ならいつでも入れてもらって構わないぞ」


「先輩ならそんなのしなくても大丈夫でしょ」


 今日もアルフレッドさんとゴードンさんの軽い感じのやり取りを聞いて、こういう関係性っていいなと思う。

 ヴェロニカとノクスとこういう感じになったらいいんだけど、ノクスは丁寧だからな。

 ヴェロニカは可能性あるな。

 まぁまずは私が軽い感じで2人と話すようにならなきゃいけないな。


「はい、記載終わったよ」


 ヴェロニカとノクスのことを考えている間に記載が終わったようだ。

 ゴードンさんから返されたマイカードを確認する。



vvvvvvvvvv

名前:ディックス

ジョブ:Fund Manager

所持金:2,063,020G

補足情報:冒険者ギルドランクC(トヤダンジョン冒険者ギルド)

  タークス公爵家 特別協力者

vvvvvvvvvv



「特別協力者という記載にしたよ。

 私の研究の協力者だけど、単なる協力者じゃないということで特別を付けた。

 そして私だけでなく公爵家の協力者でもあるので公爵家の名前を使っている。

 これを見せれば他の貴族から守れるだろう、と父とも相談した結果だよ」


「ありがとうございます。

 これを使わないで済むように気をつけていきます」


 これに頼るようなトラブルには巻き込まれたくないな……

 トヤダンジョンでの冒険者とのいざこざくらいまでにして欲しい。




「さて、これで私からディックス君にお願いしたいことは全部終わったな。

 ディックス君も王都でやりたいことは無いみたいだし、研究の協力は今日で終わりにして、明日の朝にクロス領に帰るかい?」


「そうですね、そうさせてもらいます」


「じゃあ今夜は送別会でもしようか。

 先輩も来ますか?」


「いいのか? じゃあ参加させてもらうわ」


「じゃあ業務時間が終わったらまた来ますね。

 ディックス君は食べたいものある?」


「何でも大丈夫です」


「じゃああそこにしようかな。

 部屋まで送ってもらうから、夕方に迎えに行くね」



xxxxxxxxxx

所持金:2,063,020G

xxxxxxxxxx

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