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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐
第5章:王都

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82/105

82話:検証

 昨日の午後は昼寝をしたり、長い時間お風呂に入ったり、部屋でのんびりと過ごした。

 本当はモンスターを討伐して稼ぎたいけど、王都周辺のモンスターについて調べてないから無理だった。

 調べた頃には帰ることになりそうだし。




「おはようディックス君。

 ちゃんと武器と防具は用意しているね。

 じゃあ今日は王都の外に行って、実際にモンスターを倒す所を見せてもらいます。

 スキルの効果は教えてもらったけど、実際にこの目で見て観察したいからね」


 私の話だけじゃなくて、実際に確認したいということか。

 まぁ間違った情報で研究したら大変だもんな。

 私としてもモンスターを倒す方が楽しいから問題ない。



「王都の外にはどういうモンスターがいるのでしょうか」


 研究所を出て王都の外に向かう馬車の中でゴードンさんに聞いてみた。


「スライムとかジャイアントラットとかですよ。

 レッサーベアくらい強いモンスターは発見され次第、王国騎士団が討伐してしまうので比較的安全です。

 まぁディックス君がいるからレッサーベアが出てきても問題ないですね」


 やっぱり強いモンスターはいないのか。

 そうなると将来的に王都に移住するという選択肢は無いな。



 馬車に乗って10分ほどで門に着いた。

 東西南北のどの門にいるのだろうか。


「ここからは馬車を降りて歩いていくよ。

 1時間も歩いていればスライム数体くらいは見つけられるでしょ」


 そう言ってゴードンさんが歩き始めたので後を追っていく。


「ゴードンさんは戦闘できるのですか?」


「研究のために外に出ることがあるから少しはね。

 レベルは10だよ。

 レベルを上げてステータスを上げた方が研究する時に便利だし。

 体力ないと徹夜がキツイし、知力が高いと記憶力が上がると言われているよ」


「知力は魔法以外にも関係あるんですね」


「まだまだ全てが分かっている訳じゃないからね。

 そのために王立研究所があるんだし」




「やっといた」


 門から30分近く歩いていくと、ゴードンさんがスライムを発見した。

 やっぱりクロス領都の周りよりもモンスターは少ないな。


「じゃあディックス君、あのスライムを普通に倒して下さい。

 あっ。その前にマイカードの所持金を確認させてもらえますか?

 スライムを倒す前後で所持金がどう変わるのかも見たいので」


「分かりました。

 マイカード。どうぞ」


「はい。2,045,340Gですね。

 じゃあお願いします」


 何か工夫をする必要は無いな。

 でも酸攻撃だけ使うか。ゴードンさんも見たいだろうし。


 正面からスライムに接近しながら酸攻撃を放つ。

 放たれた酸攻撃はスライムに当たり、スライムの動きが止まったので、その隙に剣で核を斬り飛ばす。


『All is Moneyの効果が発動しました。

 経験値と素材がお金に変換されました。550Gを獲得しました』


「ゴードンさん、終わりました。これで良いのでしょうか?」


「ほお。本当に何も残さずに消えましたね。

 そしてあれが酸攻撃ですか。

 スライムの攻撃と同じですね、興味深い。

 すみませんが、マイカードをお願いします」


「マイカード。どうぞ」


「2,045,890Gですか。本当に550G増えてますね。

 経験値は増えていないんですよね?」


「はい、1も増えてないです」


「なるほど。

 すみません、次のスライムを見つけたら核を壊さずに倒してもらえますか?」


「どうしてでしょうか。

 あと、核を壊さずに倒す方法は分かりますか?」


「スライムの核の方が素材として高いので、核を手に入れた時に増える金額が変わるのを確認したいためです。

 倒し方ですが、核を傷つけずにゼリーから取り出せばいいんですよ。

 核を攻撃せずにゼリー部分を攻撃してゼリーを減らして、核を手で掴んで引っ張り出すのが一般的なやり方ですね」


 そんな感じなのか。

 大した金額にならないから核を手に入れたことは無かったけど、ちょうどいい機会だし狙ってみよう。




 そこから更に30分近く歩いていくと2体目のスライムを発見した。


「じゃあ核を手に入れられるように頑張ってみて下さい」


 ゼリーを減らすのが一般的なやり方とは言われたが、いきなり核を手で掴んで引っ張り出す方が早いし、できそうな気がする。


「迷彩スキルを使いますので、私を見えなくなっても気にしないでスライムを見ていて下さい」


 迷彩スキルを発動してスライムに接近していく。

 迷彩スキルの効果でスライムはまだこちらに気づいていない。


 スライムに触れられる距離まで近づき、核に一番近い場所に位置取り、核を狙って右手を突き出す。

 ゼリーに手が触れた瞬間にスライムがこちらに気づいたが、反撃される前に核に触れた。

 しっかりと掴んで思い切り引っ張り出す。


『All is Moneyの効果が発動しました。

 経験値と素材がお金に変換されました。1,050Gを獲得しました』


 おっ。いつもより500G多いから1度で上手くいったみたいだ。


「マイカード。どうぞ」


「2,046,940Gですか。今回は1,050G増えてますね。

 なるほど。素材によって獲得できる金額が変わると。

 そして迷彩スキルですか。

 これを獲得している人は少ないのですが、とても有用ですね」


 スライムとの戦闘が終わるとゴードンさんは色々と口に出しながらメモをしていく。

 さすが研究者だな。




「よし、では次は私とパーティーを組んで下さい。

 その状態で私がスライムを倒しますので、その際のスキルの効果を確認させてもらいます。

 マイカードをお返ししますので、パーティーを組みましょう」


 ゴードンさんとパーティーを組んで次のスライムを探しに行く。

 やはり次のスライムを見つけるのに30分近くかかった。

 スライム以外が少ない地域なのかもしれないな。


「じゃあ私が倒してきますね」


 ゴードンさんは颯爽と駆け出していってスライムを倒して戻ってきた。


「本当に私が倒しても消えましたね。

 そして所持金が550G増えてました。

 いやー。不思議なスキルですね」


 ゴードンさんはニコニコとした表情で楽しそうに話しかけてくる。

 そこまで楽しいのかな。

 そういう人だから研究者になったんだろうな。



「じゃあ帰りましょうか。

 最後に、パーティーを解散してからディビデンドを私に使ってもらえますか?

 100Gあげますので、その100Gを使って下さい。

 他のスキルは私には効果を及ぼさないですし、目の前で観察できるものじゃないですからね」


 ゴードンさんはそう言ってパーティーを解散して、100Gを払ってきた。

 ゴードンさんの言う通りにするか。


 Dividendの効果を発動してください。

『Dividendの効果を発動します。対象と金額を指定してください』

 目の前にいるゴードンさんを対象として、100G使ってください。

『Dividendの効果を発動しました。

 100Gを投資しました。対象に経験値が与えられました』


「ディビデントを使いました。どうですか?」


「おお! 案内がありましたが、本当に経験値が1増えてます!

 中々に面白いスキルたちですね」



 王都に戻りながら、ニコニコしながらメモを書いたり、スキルについて質問をしてきたり。

 ゴードンさんは本当に研究が好きなんだな。



xxxxxxxxxx

所持金:2,052,300G

xxxxxxxxxx

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