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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐
第6章:強化と公爵家

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103/106

103話:完成

 再び3人で北の森を進んでいく。

 風が木々を揺らす音が響く中、2人は周囲を入念に警戒していく。


 ガサガサッ


 素早く音のする方へと視線を向けると、奥からレッサーウルフが迫ってきていた。

 すぐにレッサーウルフに接近していくヴェロニカ。レッサーウルフの爪での斬り裂き攻撃を避け、噛みつきを避け、攻撃はせずに回避を続けていく。


「ヴェロニカ、止めるよ!」


「オッケー!」


 その直後、レッサーウルフは動きを止めた。

 今回は倒れるタイミングではなかったようで、4本足で立ったままだ。


 一方でヴェロニカは、両手を身体の右前に抱えるようにして走り出す。

 動かないレッサーウルフに接近して、両手をレッサーウルフの頭部へと差し出す。


 ザシュッザシュッシュッシュッザシュッシュッシュッシュッ


 何度も聞こえる肉を斬り裂く音。

 ヴェロニカが両手を引いてその場を離れると、そこには顔面を深く抉られ、血がドバドバ流れ落ちていくレッサーウルフがいた。


 ヴェロニカが離れたのを確認したノクスが影縛りを解いたのか、レッサーウルフは横に倒れていき、すぐに

消えていった。


「思ってたよりも強いわね……」


「恐ろしい威力だね」


「これならレッサーベアにも通用しそうだな。

 じゃあレッサーベアも行ってみるか? どうする?」


「行くわよ!」


「行ってみよう」



 2人の意見が合ったことなので、私を先頭にしてレッサーベアの生息地域へと進んでいく。


「ヴェロニカ、あの魔法を使ってみて何か問題はあったか?」


「うーん。思ったよりも威力があったってくらいかな。

 あと、両手で魔法を使うからか、次の魔法を使うまでに少し時間は掛かりそうかな」


「そうか。そのくらいなら問題なさそうだな」


 ヴェロニカのスピードなら、回避に集中すれば大丈夫だろう。

 レッサーベアを探しながら、レッサーウルフ、ゴブリン、ハニービーを倒していくと、ようやくレッサーベアに遭遇した。

 2人の前に出て剣を引き抜く。弾こうとしたら斬り裂いてしまうだろうから、受け止めるだけにしよう。


 四つ足で駆けてくるレッサーベア。

 私に近づいてから身体を持ち上げて、高く持ち上げた腕を振り下ろしてくる。

 刃を上にして、落ちてくる爪に当たるように剣を差し出す。


 スゥッ


 レッサーベアの攻撃が剣に当たったはずだが、ぶつかった音はしなかった。

 そして、剣のこちら側にレッサーベアの爪が数本落ちてくると同時に、剣の向こう側でレッサーベアの腕が空を切る。

 えっ……グランドベアの剣の斬れ味が鋭すぎる……


 攻撃が空を切ったためにレッサーベアがバランスを崩したので、腹部を軽く吹き飛ぶように蹴りつける。

 後ろに数歩後ずさった所で、後ろからヴェロニカが駆け出した。

 その横に位置取った所でレッサーベアは動きを止め、前回と同じく脇腹に両手を差し出した。


 ズジュジュッ!


 ヴェロニカの攻撃はしっかりとレッサーベアの腹に大きなダメージを与えた。

 両手が触れた所は大きく抉れており、ドクドクと血が溢れ出した。


「ここからは私は手を出さないから、2人で倒してみて」


「分かったわ!」


 ここまでダメージを受けていれば、レッサーベアの動きも悪くなる。

 影縛りが解けて、レッサーベアが動き出し、ヴェロニカへ向かっていく。

 まだ無傷の方の腕を使った斬り裂きに噛みつき。それを危なげなく避けていくヴェロニカ。

 魔法も使わずに避けていくが、本当に剣士だったらどうなっていたんだろうな。


「ノクス! いける?」


 しばらく避け続けていると、ヴェロニカからノクスへ声がかけられた。


「いくよ!」


 それに対してノクスが答える。

 ヴェロニカの魔法が使えるようになったタイミングで、ノクスの影縛りが使えるかを確認したのだろうか。2人でそんな打ち合わせをしていたようには見えなかったし、阿吽の呼吸って感じだな。


 直後、噛みつこうとしていたレッサーベアが顔面から地面に滑り込んでいく。

 直後、地面に横たわったレッサーベアへと接近したヴェロニカの両手は顔面へと向けられ、そこから魔法が放たれた。


 ズジュジュッ!


 凄まじい音を立てた後、ヴェロニカがこちらに飛び退くと同時にレッサーベアは消えていった。



「これなら2人だけで大丈夫そうだな。少し休んでからもう1体いけるか?」


「休んだら大丈夫です」


「同じく。さすがに緊張したよ」


「じゃあ大丈夫になったら言ってくれ。それまでは私が倒していくから」


 そこからは私がモンスターを出会い頭に一撃で倒していく。

 モンスターの攻撃に剣をぶつけても、そのまま斬り裂いてしまえるから、攻撃だけを考えて進んでいく。


 その後、十分に休んだという2人に代わってもらい、モンスターを倒していく。

 そして、現れたレッサーベア。




 ……影縛りからの顔面へのヴェロニカの一撃で大ダメージを受けて、視力を失ったレッサーベアはあっけなく倒された。

 本当に瞬間火力がこの2人のパーティーの弱点だったんだな。


「帰ったらセリアさんに話して、レッサーベアと戦う許可をもらおうか。

 あと、どのタイミングでランクDに上げるかも相談だな」



xxxxxxxxxx

所持金:17,480,700G

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