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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐
第6章:強化と公爵家

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102話:進捗確認と助言

 翌日はエドワードさんに作ってもらった武器と防具で北の森へ。


 ただ、レッサーベア相手では武器がどれだけ強くなったのか分からなかった。

 レッサーベアの素材を混ぜた剣でも爪を斬り裂けたし、肉も軽々と斬り裂けたのだ。

 それがグランドベアの素材を混ぜた剣に変わっても、変わらずに爪も肉もスルスル斬り裂ける。


 まぁ多分強化されてるはず、としか言えないが、特に問題も無かったので討伐を続けていった。





「レベルは上がったけど、まだ魔法使えるようにならないんだよね……」


 一緒に討伐には行かない代わりに、定期的にヴェロニカとノクスの様子を聞いている。


「レベル17か。ステータス的にはレッサーベアに勝てそうなんだけどな。

 ……一度一緒に討伐に行って、魔法を使う所を確認してみるか」


「ありがたいけどいいの?」


「力になれるか分からないけどな。ノクスの魔法もちゃんと見てないし」


「確かに見せてないですね。では明日行きますか?」


「あぁ、途中で分かれるかもしれないけど、一旦一緒に行こうか」


 ヴェロニカに魔法の提案をしてから大体9か月。

 魔法って結構難しいんだな。

 私も魔法が使えたらいいんだけど。


◇◇◇


 翌日の討伐は、2人と共に北の森へ。

 最初に遭遇したのはレッサーウルフ2体。


「行くよ! 影人形!」


 ノクスの声と共に、地面から黒い影が上に伸びていく。ノクスより少し低い所まで伸びた影はすぐに人型になり、レッサーウルフへ向かっていく。

 そして、同時にヴェロニカもレッサーウルフに駆けていく。影人形を追い越し、先にレッサーウルフに接敵する。

 レッサーウルフはヴェロニカへ噛みつきにいくが、それを左に避けて右拳を腹部へ叩きつけた。

 籠手の突起が刺さったレッサーウルフは、拳の勢いで吹き飛びつつ、腹部から血を流していた。そして、そのレッサーウルフへと影人形が向かっていく。


 その間にやってきたもう1体のレッサーウルフとヴェロニカが相対して、ヴェロニカは今度は回避に徹していた。

 カウンターを叩き込まないのか? と思っていると、回避後に1体目と同様に腹部に右拳を叩き込んだ。

 ただ、1体目と異なり、拳は握っていない。掌で叩くように。

 掌が当たり、1体目よりも大きくレッサーウルフが吹き飛んでいく。血は流れているが、1体目ほどではない。吹き飛んだレッサーウルフは空中で上手くバランスをとり、着地していた。

 あれが練習している魔法かな。風が掌の近くに留まらず、前に広がってしまっているのだろう。風で斬り裂く魔法なので当たった箇所から血は流れているが、密度が低いからダメージは少ない。そして、広がっている影響で風がレッサーウルフを押し出して、遠くまで吹き飛ばした、ということかな。


 その後も何度も攻撃をしていたが、同じような結果にしかならず、10分以上戦って出血で動きが悪くなってきたレッサーウルフを籠手の突起で顔面と首を攻撃して倒していた。


 その間、ヴェロニカの一撃によってダメージを負っていたレッサーウルフは、影人形とノクスの投擲によるフォローによって抑えられていた。影人形に制限時間は無いのだろうか。

 そこへレッサーウルフを倒したヴェロニカが戻ってきて、素早く倒した。




「あの掌で叩くようにしていたのが例の魔法か?」


「そうだよ。分かったでしょ。まだまだ拳で殴る方が強いんだよね」


 うーん。何かいい方法は無いのだろうか……


「……右手じゃなくて左手だとどうなんだ?」


「左手でも試してはいるけど、右手とほぼ同じだね。手元に留めるのが難しいんだよ」


「じゃあ両手では?」


「両手? いや、両手じゃ殴れないよ」


「殴る必要は無いだろ? 魔法を当てるだけでいいんだから」


 私がそう言うと、ヴェロニカは両掌を向かい合わせた。


「……あぁ! いい感じだったのに。でも何回か試したらできそうな気がする!」


「魔法で自分の手を切らないようにだけ気をつけろよ。

 さて、ヴェロニカは練習に入ったから放って置くか。

 ノクスの影人形もいい感じになってきたな」


「なんとかレッサーウルフを抑えるくらいにはなってきたよ。

 でもフォロー無しだとゴブリンが限界かな」


「出せるのは1体だけか?」


「増やすこともできるけど、その分1体ずつは弱くなるから使ってないよ」


「影人形を使ってる時は暗闇とかは使えない感じか?」


「そうだよ。そこが欠点だから、モンスターが3体以上の時は暗闇と暗視付与と影縛りでヴェロニカのフォローをしてる。

 2体以下なら1体を受け持つ形が多いかな」


「ノクスの方はそのまま伸ばしていく形で良さそうだな。

 まぁメインは攻撃よりもサポートだろうし」


 ノクスに攻撃力を求めても上手くいかなそうというか時間がかかりそうだし、それなら今まで通りにサポート役に徹した方がパーティーとしては上手くいくだろう。


「できたぁー!!」


 ノクスとの会話に夢中になっていると、ヴェロニカの大きな声が響き渡った。


「できたって、魔法が上手くいったのか?」


「うん! これを実際にモンスターに試したい!

 ノクス、次は1体になったら縛って動きを止めて!」


「分かったよ。行こう、ディックス」


 ノクスとヴェロニカが進んでいく後ろをついていく。

 ヴェロニカの雰囲気が変わったな。1度だけかもしれないけど、ようやく形にできたんだ。

 自信が確信に変わるかどうか。次の戦いが重要だな。



xxxxxxxxxx

所持金:17,480,700G

xxxxxxxxxx

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