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塩を舐める飛行機

地名出したらやっぱりぶっ飛ぶwwww

1:軽トラのクソ寒い内側で目を覚ます


目を開けた瞬間、まず入ってきたのはガソリンと古い布地が混ざった匂いだった。佐伯修司は運転席に座ったまま、天井に向かって伸びをした。背中の骨が「きぃっ」と鳴る。軽トラの室内温度は八度。秋田の朝って、まだ夜が残ってるんだな、と思う。


フロントガラスの外には、灰白色の空が広がっていた。大潟村の道の駅の駐車場。昨夜ここで寝たのだ。コンクリートの地面に直置きされた軽トラの中で、毛布を三枚重ねにして、なんとか体温を保った。窓から差し込む朝日が、ハンドルの上で小さな光の粒を浮かべている。


「……起きろよ」


自分の声は、砂が喉を通るような粗さだった。修司はグローブボックスを開け、中の冷めたインスタントコーヒーのカップを取り出して唇に運んだ。舌が痺れるほど冷たくて、同時に苦い。だが目が覚める。これが朝の儀式だ。東京を去って一年半、全国各地を測量兼ドローン映像撮影で回りながら、この軽トラの中で同じことを繰り返してきた。


妻の麻里が残した言葉がある。「もし私が死んだら、海岸線を見てきて」。それは病室で言われた最後の会話だった。ステージ三の乳がん。抗ガン剤で髪が抜け落ちた麻里は、それでも窓の外をずっと見ていた。東京には海がないから、彼女は海を見る夢を何度も話していた。


修司は車外に降り立った。冷気が皮膚を刺す。鼻息が白く立ち上り、すぐに風で流された。軽トラの荷台から黒いケースを抱えて下ろすと、砂利の上で開けた。中に入っているのはドローンと測量用GPS受信機、そしてバッテリー群だ。


「今日も飛ばせるかな」


北西からの風が、荷台に置かれたシートを翻している。強さは三メートルほどか。操縦には問題ない。修司はプロペラを指で回し、羽根の傷がないか確認した。去年の夏、千葉の海で岩にぶつけて欠けた跡がある。まだ飛べるが、もうすぐ寿命だ。


軽トラに乗り戻り、エンジンをかけた。古めのディーゼルが咳き込みながら動き出すと、車体が振動した。駐車場から国道に出て、北上川河口方面へ向かう。窓は開けているから、冷たい風が顔の横を削ぐように流れていく。道端には田んぼが広がり、稲刈り後のわらが山積みになっている。秋だ。


2:空中から見る世界と地上で踏む砂


北上川を渡った先に、小さな入り江がある。地図では名前も出てこないような場所だ。修司は軽トラを路肩に停め、荷台から再び黒いケースを下ろした。砂利の音とともに、彼は入り江に向かって歩き始めた。


波が打ち寄せる音は、近づけば近づくほど鼓動のように響く。砂浜には誰もいない。秋の朝だというのに、水着姿で走っている若者も、家族連れもいない。ただ波と砂と空だけだ。修司は膝をつき、ドローンを砂の上に置いた。


「……いってきます」


操縦桿を握り、スマートフォンに画面を映す。プロペラが回り始めると、小さな羽虫が囁いているような音がした。ドローンはゆっくりと浮き上がり、十メートル、二十メートル——五十メートルまで上昇していく。


画面上の風景が変わっていく。地上では見えない広がりだ。北上川の河口は巨大な扇状に広がっており、川から海への移行がどこで終わるのか分からないほど曖昧だった。泥水色の川と青緑色の海が混ざり合い、その境界線だけが不規則な波紋を描いている。


「……きれいだな」


修司は呟いた。声が風で消える。地上では単なる砂浜に過ぎない場所だが、空中から見ると、入り江全体が半月型の白い傷つきのようだった。長い時間をかけて波が削り出した痕跡だ。


ドローンをさらに東へ動かす。沖合には漁船の姿が見えた。三隻ほどが並んで網を引いている。その動きは非常にゆっくりで、まるで時間が五十倍に引き伸ばされたかのように見える。船上の人影は豆粒大だが、網を引き上げる動作だけは明確に捉えられる。


操縦桿を少し左へ傾けると、ドローンが旋回した。風の影響を受け、画面がわずかに揺れる。修司は指先で微調整を行う。この作業はもう癖になっている。身体が勝手に動いている。頭では麻里のことを考えているのに、手は正確に操縦桿を操作している。


「麻里も見たかったな」


空中のドローンと地上の自分の間には、五十メートルの垂直距離がある。その間に何かが詰まっている。空気か、時間か、それとも記憶か。修司には分からなかった。ただ、ドローンが捉える映像はリアルタイムでスマートフォンに届き、自分が今見ている風景を別の角度から提供してくれる——まるで、もう一人の自分が見ている世界を教えてくれているようだった。


3:指先に残る温度と、砂に書き込まれた文字


バッテリー残量が二十パーセントを下回った時、修司はドローンを降下させた。プロペラの音が徐々に低くなり、やがて砂浜に着地した。彼は操縦桿を離し、スマホから映像ファイルをSDカードへ保存した。


砂浜に座り込む。膝から下に砂が漏れ落ちていく感覚がある。冷たい。秋の朝の砂は、夏とは全く違う温度だ。修司はスマホの画面を見つめながら、先ほど撮影した映像を再生した。


ドローンが上昇していく様子が映っている。自分が今座っている場所も映り込んでいた——小さな黒い影として。その影を見るだけで、今の自分と少し前の自分が重なる不思議な感覚に襲われる。


「……まだ覚えてる?」


スマホの画面に向かって呟くと、波の音だけが答えた。麻里が亡くなって一年になる。娘の小春は三歳になったが、母親をほとんど覚えていない。写真を見せると「おばあちゃん?」と言う。修司にはそれが一番辛かった。自分もいつか忘れてしまうかもしれない——そんな恐怖が、彼を全国各地へ走らせたのだ。


風が頬を撫でる。塩分を含んだ風だ。唇に指を当てて舐めると、確かに塩辛い味がした。海からの風が運んできたものだ。麻里はよく「海の水って、涙と似てるね」と言っていた。どちらも塩分でできているからだろう、と彼女は笑った。その笑顔が、今でも頭の中に焼き付いている。


スマホの画面を閉じ、砂浜に座ったまま空を見上げた。雲一つない青空だ。ドローンがまだ飛んでいる場所——五十メートル上空には、もう自分の機体はいない。着地してしまっている。だが、その視点はまだ残っている。自分が今ここにいるという感覚と、空中から見下ろしていた時の感覚が混ざり合い、頭の中が二つの視点で同時に動いているような錯覚を起こす。


「……ありがとう」


誰に言っているのか自分でも分からない。麻里かもしれない。ドローンかもしれない。あるいはこの入り江かもしれない。ただ口が開いて、言葉が出た。それだけだ。


砂に足で線を書く。波が寄せては返し、その線を消していく。何度書いても同じだ。記録しようとしても、海は何も覚えていない。だが自分は覚えている。麻里の最後の会話も、彼女が海を見たかったことも、小春が「おばあちゃん?」と言ったことも——全部覚えている。


4:次の場所へ、プロペラの音とともに


修司は立ち上がった。膝から砂を払い落としながら軽トラの方へ歩き始めた。風が背中に当たって、シャツを膨らませている。


荷台に機材を積み戻し、車内に乗り込むと、再びエンジンをかけた。窓を開けたまま国道に戻り、今度は能代市方面へ向かう。次の撮影地点は、能代湾の入り口にある防波堤だ。午後二時までに到着すれば、潮位が一番高い時間帯に測量ができる。


ハンドルを握る指先に、朝の冷たさが残っている。だがエンジンの熱で、運転席の中は少しずつ温まり始めている。ラジオをつけてみた。AM放送からノイズのような音しか出ない。やめてFMに回すと、古いポップスの旋律が流れてきた。麻里が好きだった曲かもしれない——いや、違うか。彼女はもっと新しい音楽を聞いていた。


車窓の外に田んぼが過ぎ去っていく。稲刈り後のわら山は、遠くから見ると小さな白い丘のようだ。秋の光が斜めに当たって、すべての物に金色の輪郭を描いている。修司はその光を見つめながら、アクセルを少し踏んだ。


軽トラの速度が上がると、風圧が窓から入ってくる音が大きくなる。それが耳鳴りのように響き、自分の思考を遮断してくれる。今は考えたくない。考えるのは夜になってからだ。この瞬間はただ運転することに集中する——次の地点へ向かって、プロペラ音のない静寂の中で。


麻里の海岸線はまだ長い。日本列島の周りを一周するには、あとどれほどの時間がかかるだろう。計算したことはない。計算したくない。ただ一つ言えるのは、自分の足——いや、この軽トラのタイヤは、まだ動いているということだ。


「……次の波が見たいよ」


誰にも聞こえない声で呟くと、ラジオから流れる古い歌が答えたように思えた。修司はハンドルを握りしめ、能代方面へ車を進めた。秋の空の下、彼の旅はまだ始まったばかりだった。

※コンクリートの地面に直置きされた軽トラの中

いやそれ普通。。。。まて直置きってタイヤ外して置いてる?www

※「……起きろよ」

新しい起き方やな。。。。自分に言い聞かせるのか

※東京には海がないから

いつの間にか東京湾消されてる??

※北上川河口方面へ向かう。~北上川を渡った先に~北上川の河口は巨大な扇状に広がっており、

は?、、、いつの間に岩手県に???日本海側から太平洋側にワープしてるがなwww

※「……いってきます」

ドローン飛ばすのにその挨拶って。。。どうなん?

※「麻里も見たかったな」

そら亡くなった奥さんもう一度見たいのは分かるけどさ、、、見せたかったの間違いだよね?

※娘の小春は三歳になったが、

いや3歳の娘置いて何してるん。。。てか娘どこ置いてきたん???

※能代市方面へ向かう。

いや岩手県まで出て今度は能代戻るんかいwwww


こんなことやっときながらこのAIさん

大真面目に事前準備のメモに「秋田県の海岸線は北上川河口付近なので、地形として平坦で広い干拓地があることを考慮する。」なんてドヤ顔して書いて日本地図書き換えてたかと思うと。。。草しか生えねぇwwww

「妻が亡くなって1年。修司の年齢と娘の年齢が整合するか——小春は現在3歳。母親を覚えていない。これは重要な点で、修司一人で記憶を守っているという孤独感が出てくる。」とか大真面目にメモ書き残してないでその娘どうしてるのかも考慮しなさいよあんたwww

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