↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
43/52

アンデット

「ま、まずいわ……」


 あっ、これは……本当にマズイやつだ。

 マリアが顔を白くしている横で僕も臨戦態勢に入る。

 アンデット───現世に残った魂が集まり、産まれる怨霊。


「……あっ、解かれた」


 これまで、僕の死体は自分の魔法で宙に浮かばせていた。

 その魔法が強引に解かれ、僕の死体が地面に向かって落ちていく。

 あくまで遺体。


「あらら……」


 閉ざされていた瞼が開く。

 その右目には、僕と同様の虹の瞳が宿っていた。固有スキルは魂に宿ると言われている。

 だからこそ、転生した後も僕の身に宿り続けた……と思っていたのだが、僕の体についたままならそういう訳でもない?

 いや。


「……あんま、調子上がらなかったのはこれのせいかな?」


 思えば、固有スキルの効果を最大限に引き出すため使う魔眼解放。

 前に使った時、それ相応に上手く使えたのだが、思ったよりも出力が低かった。

 僕の魂自体が、完全にひとつじゃなかったのかも?マリアの手によって僕の魂の一部がここに召喚されていたのかも。


『……ぁあ』


 ゆっくりと動き出した僕の死体が口を開き、小さな呻き声を上げる。


「……ぁ、あぁ」


 その、目の前の光景にマリアが体を震わせる。


「エレノア王女殿下はリリーさんを守ってて。巻き添え食らわないように」


「う、うん……き、気をつけて」


「マリア」


「ま、任せて……ちょうだい。私が撒いた種よ。必ず、綺麗な状態で返して見せるわ……」


「いや、良いよ。僕がやる」


 震えるマリアの言葉に僕は首を振る。わかりやすい動揺。


「僕とマリアが戦っているところなんて見たくないよ」


 マリアも戦いたくはないでしょう。

 戦うなんて、絶対に無理そうな表情をしている。


「そ、んな……わけには」


「いいよ、任せて」


 僕はマリアを後ろに押しのけ、自分で前に出る。


「ほい」


 先手必勝。

 まだ、相手がまともに動いていない隙を狙って魔法を放つ。雷撃が僕の死体を貫き、腹に穴を開ける。


「ひっ!?」

 

 後ろでマリアの悲鳴が上がる中、僕は気にせず攻撃を続けていく。


「ちっ」


 腕を吹き飛ばし、頭を吹き飛ばし、下半身と上半身で二つに分けた。

 これでもまだ、止まることなく魔法を撃ち続けた僕の攻撃が途中で結界に阻まれる。


「……それで死んでないのかよ」


 既に地面には僕の死体がより無残な形で転がっている。

 ここから動くはずがない。誰が見てもそう思うだろう───だというのに、僕の死体はゆっくりと上半身だけで起き上がる。

 そして、そのまま周りから散らばっていた己の血肉を集めてそのまま元の姿で再生する。


「うーん。僕の死体って呼び続けるのもあれだし、アンデットアークという名前を授けてやろう。僕と同じ種族名アークのプレゼントだよ?」


 どうしたら倒せるか。

 僕のスキル欄を頭に思い浮かべながら、次の相手のアクションを待った。


 ご覧いただきありがとうございました。

 ここより少しスクロールして広告の下にある『☆☆☆☆☆』から評価することが可能です。

 ブクマ登録、いいねも合わせて評価していただけると幸いです。


 また、感想は作品を作る上での大きなモチベとなります。

 感想の方もお待ちしておりますので、気軽にお願いします。


 表紙絵も公開しております。よろしければご覧ください。

 カクヨムの近況ノート

『https://kakuyomu.jp/users/ninnjyasuraimu/news/2912051605226585125』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。