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第6話「食欲の魔女がデリシャススティックで鳥になった話」1/4

 ――いやー……この配信最高だなぁ。500万円のウルチャもあったし、アシッドスライムの核も手に入ったし、褒められたし、柳井にざまぁできたし、美味しいものも食べられたし、流れ的にも来てる! 来てるよ私! 500万円あればセクシー配信も回避確定じゃない!?


 私は昼ごはんの後片付けをしながらにやついていた。


 スクワライドLOVE美:いやー……やっぱりコエタッキーのブラックデスチキンは飛ぶぜぇ……


「LOVE美さん! なんだいその、食べただけで昇天してしまいそうなダークマターのような名称の食べ物は……それは美味しいのかい?」エスルスは眼を見開いた。


 スクワライドLOVE美:普通に店で売ってるわよ。コエタッキー・フライドチキン。ツッコちゃんに買ってもらいなさい?


「そうなのかい!? いやー、キミがウルチャしてくれたので買えるだけ買うとするよ」エスルスは上を向くと身震いしていた。


 スクワライドしか勝たん子:コエタッキーで5M溶かすとか草w


「草? 5M? どういう意味だい? ちょっと難しい言葉が多くてよくわからないよ」エスルスは首をかしげた。


 私は、食事を終えるとカメラに映りこまないように壁際に立ち、スマホで、ワイプと、チャット欄のやり取りを見ていた。


 ――いやー、この二人も見てるだけで面白いなー。勝手に盛り上げてくれて正直、私なんもしてなくても面白いじゃん。東京湾わーーん! ZU RU I とか、もう存在がずるくてウケるわ……エスルスの大げさなドイツ語も相まって、古き良きWEBコンテンツみたいになってるな……このまま一生私の動画にいてくれないかな……


 私は背伸びをして壁にもたれかかった。


 次の瞬間、壁が抜けた。


 私は誰にも気づかれないまま、隠し部屋に落ちてしまった。


 ツッコラーA:あれぇ……? ツッコちゃんはどうしたのかなぁ?


 -------


「いったたたた……何だよ~……ダンジョンの壁って抜けるの!? 不良建築にもほどがあるだろ……」私は腰をさすりながら後ろを振り返った。


 長いスロープを滑り落ちてしまったようだ。


 スロープを見上げるが、坂が急で上ることができない。


「おーい! エスルスー! 聞こえる―ッ!?」私は口元に手を添えて上に向かって叫んだ。


 返ってくるのは自分の声の反響だけだった……


 ――嘘……洞窟で一人になっちゃった……早く出ないと……


「あ! そうだ! カメラ!」私は腕時計型のデバイスを操作した。


 ――エクリプス社の配信機材は腕時計型のデバイスから指示を出したり、位置情報を共有してカメラを自動追尾させることができるんだ! えっへん! 気付いた私、えらい!


「ツッコ!? 聞こえるかい? どこにいったんだい!?」エスルスは立ち上がっていた。ワイプが見切れていた。


「いやー……壁が抜けて落ちちゃってね……けがはないよ、ほらこの通り!」私はカメラに向かって変顔でダブルピースをした。


 スクワライドLOVE美:ツッコちゃん! 全力で逃げなさい!


「LOVE美さん? どうしたんだい? いきなり?」エスルスがカメラを掴んだ。


 スクワライドLOVE美:隠し通路の先にはモンスターハウスや、強力なモンスターがいるケースが多いわ……ツッコちゃん! 気を抜いちゃダメよ!?


「えー……? 別に何もいなさそうですけどー」私は少しだけ道なりに歩いた。


 曲がり角があったので顔だけ出して覗き込んだ。


 上半身裸で斧を持っているムキムキマッチョの牛面野郎がいた。


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― 新着の感想 ―
お腹いっぱいになるようなギャグテイストの勢いに脱帽です まだバズり発展途上だとおもいますが、続きも頑張ってください
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