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食欲の魔女と底辺OLのダンジョン飯テロ配信~「赤字ならクビ」と言われたので、ポンコツ魔女に飯を食わせてブラック企業の売上を超えます~  作者: ダニエルさん
第2章:Sランク配信者なんて無理無理無理! でも、魔石採掘部門にはいきたくない!

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第81話「食欲の魔女がチーズフォンデュのせいで、伸腕伸身開脚倒立十字懸垂静止をキメた話」 1/4

 私はスーパーに立ち寄ると、チーズフォンデュの材料を選んだ。

 

「よし、野菜はこんなもんでいいな、あとはワインにソーセージだなぁ〜」


 私はチルド食品のコーナーへ向かった。分厚いハムやベーコンが並ぶ中から、ひときわ美しいソーセージを手に取った。


「ウルトラブリリアントポークのソーセージ……だと? 間違いない……よな?」


 私はつい声を漏らし、笑みをこぼした。


 ふと、隣に並ぶ見慣れたブツが目に留まった。


 ——これは……うーん……


 私はブツを手に取ると首をひねった。


 ——色々確認したいことがあるからな。よし! 買おう!


 私はブツをかごに入れると、お酒コーナーへ向かった。


 白ワインを選び、会計を済ませるとスキップをしながら帰路についた。


 ————


 家に着くと急いでキッチンに向かった。カバンから配信機材とパソコンを取り出すと、配信開始のボタンを押した。


「は~い……みなさん、こんばんはー。『ツッコのダンジョン配信脱力解説講座、飯テロもあるよ』第……何回か忘れたけど始めていきたいと思いますー」


 私は手を叩いた。


「今日はなんと! ウルトラブリリアントポークのソーセージをメインとした、チーズフォンデュを作っていきまーす! 21時過ぎから始まる飯テロです! 覚悟してねー」


 スクワライドしか勝たん子:あら! リアルタイムで見れるなんて久しぶり。


 ツッコラーB:飯テロに期待!


 エスルサーA:おや? 銀髪の御方はいずこに?


 ケセラセラ:セラさんもいないね。


 ガンギマリスト:フリードさまも出てくるかしら!?


 名無しさんA:おー、アーカイブ以外初めてかも。前の朝食回良かったです!


 スクワライドしか勝たん子:確かに……あれはリアタイじゃなくてよかったわ。私多分泣いちゃうから。


 ツッコラーD:あれは……ダメでしたね。


「あー、みなさん、ありがとうございまーす! ちょっとほかのメンツが見当たらないですが、そのうち騒がしくなると思うので今は静寂をお楽しみくださーい。あと、泣いた回の話はハズイんでやめてくださーい!」


 私はカメラに向かい手を振った。


 スクワライドしか勝たん子:そうね、ツッコちゃんの料理楽しみにしてるわ。


「さてさて今日はチーズフォンデュを作っていきますよ!」


 私はまず冷蔵庫からチーズを取り出した。


 ——以前に通販で買った超極上濃厚チーズ《シュプリーム・フロマージュ》セット。使いどころを悩んでいたが、今しかない。スイス産の本場エメンタールとグリュイエール、そして隠し味用の熟成チェダー。


 スクワライドしか勝たん子:なんか高そうなチーズね……


「チーズが主役ですからねぇ。奮発してみました。一セットで数万円します!」


 ツッコラーC:さすが、飯には手を抜かないツッコちゃん。


 エスルサーA:今日も期待できますねぇ。早く出てきてほしいですね。エスルス様!


 私はにんにくの皮をむき、半分に切る。


 小さめの土鍋を手に取り、半分に切った生にんにくを掴んだ。


 鍋の内側に、生にんにくの切り口をぎゅうぎゅうと擦り付けていく。力強く、円を描くように。


 潰れたにんにくの繊維から汁が滲み出し、ツンと鼻をくすぐる鮮烈な香りがキッチンに広がった。


 後方からミシリと床が軋む音が聞こえた。


 カメラが私の背後を映し出していた。

 

「ツッコ、今日は何を作ろうとしてるんだい? お腹が空いて死んでしまいそうだよ」

 

 エスルスがキッチンの入口の枠に両手をかけていた。

 

「今配信中なんで静かにしててねー。次はチーズの下処理です」


 私は三種類のチーズをまな板の上に並べた。


「今回使うのはグリュイエール、エメンタール、そして熟成チェダーの三種類! 配合は五対三対二です!」


 私は一本ずつ指を立てていく。


「グリュイエールが五! 濃厚な旨味とナッツのような香り! エメンタールが三! まろやかな風味と伸び! 最後に熟成チェダーが二! こいつでコクとパンチを追加します!」


 ツッコラーB:なんか本格的だな。


 スクワライドしか勝たん子:チェダーって入れるものなの?


「普通は二種類でも十分美味しいんですけどねぇ。今日は欲張り仕様です! ただし熟成チェダーは入れすぎると風味が強くなりすぎるので、二割くらいがちょうどいいんですよ!」


 私は三種類のチーズをおろし金でジャッジャッジャッと大皿の上に細かく削り落としていく。


 山盛りになった薄黄色と橙色の削りチーズに、コーンスターチをパラパラと振りかけた。


「ここ、超重要です! コーンスターチをまぶしておくと、加熱したときにチーズの油分と水分が分離しにくくなるんです! なめらかフォンデュのためのひと手間ですねぇ!」


 手で優しく、まんべんなく和えていく。


 私は大皿にラップをかけ、具材の準備が終わるまで冷蔵庫に戻した。


 スクワライドしか勝たん子:チーズフォンデュの作り方、知らなかったわ。


 エスルサーA:エスルス様が来た!!


「チーズを溶かす前に、先に具材を準備していきます!」


 私はスーパーの袋から買った野菜たちを取り出した。


「本日のラインナップはこちら! ブロッコリー、ヤングコーン、ニンジン、ジャガイモ、そしてバゲット! さらに本日の主役! ウルトラブリリアントポークのソーセージです!」


 ツッコラーB:おお、豪華!


 スクワライドしか勝たん子:野菜もたっぷりね。


「まずは野菜を茹でていきますよー!」


 私はブロッコリーを小房に分け、ニンジンとジャガイモを一口大に切った。


 火の通りにくいジャガイモとニンジンを先に茹で、続いてブロッコリーとヤングコーンをさっと茹でる。


 水気を切った野菜を大皿に並べると、緑、橙、黄色の鮮やかな彩りが広がった。


「そしてバゲット! こちらはチーズが絡みやすいように一口大に切り分けます!」


 私はバゲットをザクザクと切り分け、籠に盛り付けた。


「さあ! そして本日の主役! ウルトラブリリアントポークのソーセージ!」

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