イクシーの悪戯
名目上はお咎め無しの王子達だが、実質的な王位継承争いに大きなダメージを負った。ただ、三つ巴の戦いで、揃って1ペナルティなので、3者のバランスは拮抗したまま。
ダークホース的な大公及び大公嫡男は、元々王位には興味無かったが、貴族達の利権争いに担がれるだけの王子達に愛想を尽かし、大公嫡男に継承させようと、動き始めた。
『母屋でディナーですって、ちゃんとお嬢様やってね!』
母屋のメイドから伝言を受けたゆいがイクシーに念話で伝えた。
「お嬢様、ドレスはどちらに致しましょう?」
『おっぱい強調したエロいやつが良いわ!』
『そんなの無いでしょ?』
「フフフ、可愛らしいのが良いわ。」
「では、コチラは如何でしょう?」
ゆいは、ピンクのフリルたっぷりのドレスを選んだ。
「それで良いわ、アクセサリーも貴女に任せます。」
盗聴されている事を前提に、ディナーの支度に精を出した。
椿嬢と懇意になると言うのは、王位継承争いへの参戦宣言と言っても過言では無い。王子達が揃って1ペナなので、継承順位が低くても充分に戦える。王子推しの高位貴族達が、暗殺未遂で失脚してしまったので、元々の大公推しと日和見派で、貴族達のパワーバランスは完全に大公有利。ただし、決定権は現国王にある為、貴族達動向は参考程度にしかならないらしい。
ホンモノのメイドさんを頼って、完璧なお嬢様に変身。約束の時間になると、大公嫡男の宏が自ら迎えに来た。
宏のエスコートでテーブルに着き、おしとやかに食事、完璧なお嬢様を演じる。食後、バルコニーから星を眺める、ソロソロ解放して欲しいと目で訴えるが、宏は普通に椿との時間を楽しんでいるように見えた。イクシーは宏の状況を確認した。イクシーだと解って居るが、ニセ許嫁に対し性的感情が湧き上がり必死に堪えている様子だった。
『ちょっとイタズラしちゃおうかな?次期王様と寝る機会なんてめったに無いよね!』
心で呟き、宏の意識の殆どを性欲に振ってみた。
『そうだ、再生しておこう!』
トイレに逃げ込んで、自らに魔法を掛ける。下着の中に手を入れて魔力を込め、そのまま中指を挿れて更に魔力を込めて、とっくに破れて居る膜を再生した。
「よかったら、僕の部屋でもう少しお話しませんか?」
「はい、喜んで。」
腕を組んで宏の部屋に向かい、扉を開けた瞬間に意識を性欲に全振りした。
宏は勢い良く抱き上げると、ベッドにまっしぐら。そのまま欲望に任せて、快楽を貪る予定だったが、意外な事に、フワリとベッドに降ろすと、隣に腰掛けて視線を合わせた。イクシーは目を閉じて唇を突き出した。ゆっくりと舌を絡めあい、宏はドレスを脱がせられずに悪戦苦闘、
「よかったら、自分で脱ぎますわ。」
「そうしてくれると助かる。」
「でも、背中のホックだけはお願いしても良いかしら?」
背中を向けると、無言でリクエストに応えた。ドレスとスカートを膨らませているパニエを脱ぎ、その後は宏に任せようとベッドに戻った。
宏は単調だが力強く、取り敢えず及第点。声を堪えた方が初心っぽいかと、控えめにしていると、
「この部屋は特殊な結界が張られているから、中の音は外に漏れないんだ、ガマンしてるんなら気にしなくていいよ。」
何故か恥ずかしくなり枕で顔を覆った。
1回戦が終わり、宏は赤く汚れたシーツに改めて満足感に浸った。イクシーはインターバルが勿体ないので、コッソリ魔力注入。と思ったが、萎んだままで変化はなかった。暫くして自力で復活、2回戦はややパワーダウン、持続時間もややガッカリだった。3回戦に進むことはせず、再びドレスを纏って離れに戻った。
予約投稿の日付を間違えてました。
9/5と9/6分の2話投稿しました。




