羞恥心
王都に向かう途中、魔物の討伐依頼を熟しながら路銀や食料を確保。偶に襲ってくる盗賊を返り討ちして、ボーナス的な収入を手にした。
まぁ以前と変わらないパターンだが、夜のテント割りに異変が発生した。小さい方のテントにイクシーがローテーションで誰かを連れ込むのが定例だったが、イクシーのリクエストでゆいと女子同士で小さい方のテント、男女別になった。元の生島の記憶や性欲で女性のカラダを欲しているのかとも思って警戒もしたが、充分な魔力差があるので、襲われても軽くあしらえるので希望通りに、女子テントで枕を並べた。
「ねぇ、ゆい。アタシに掛かっていた呪いってさ、レベルアップ出来ないとかってヤツだけかな?」
「良く解らないんだ、レベルアップとか、攻撃系の魔法とか急に出来る様になったからね、それで解呪じゃないかと思ったんだ。何か気になる事でも?」
少し間が開いてから、
「解呪だとしてさ、それ以前っさ・・・」
イクシーは、娼婦の職業スキルと、元男子の知識を駆使して、その夜のパートナーを最強状態にして、夜の営みを堪能する事に、何の躊躇いも無い上、さらなる快楽に興味津々、三人で試そうと提案しようと考えたり、道行く男性達の下半身を、鑑定したりして欲求に正直に生きていたが、
「なんかね、羞恥心?そんな感覚って全く解らなかったんだけどさ、なんか、色々恥ずいんだよね。シたいって気持ちは変わらないんだけど、誘う時とかさ、脱がされる時とかさ。あと、声出し過ぎかな?とか、腰振り過ぎかな?とかさ・・・」
ゆいは少し考えてから、
「多分、普通の女子の感覚に近付いたんじゃないかな?女子力アップみたいな?」
「なら、良いんだけど。シたいのに誘えないって、女子っぽいかもね。」
「じゃあ、順番はお任せで、向こうから誘うってルールは?」
「いいけど、ソレを頼むのが恥ずい!」
「じゃあ、私から言っておくね。」
「・・・あ、ありがと。」
「じゃあ、灯り消すね、おやすみ。」
「うん、おやすみ。」
テント泊が続いて、男女別のテントは継続だった。ゆいからイクシーの希望する新ルールは説明済みだが、誘う勇気が足りなかったようだ。
久し振りに、宿に泊まる。ギルドのある小さな町で、魔物の大量発生が起きていて、町防衛の依頼を請け負った。10日間、自警団のサポート。夜行性の魔物なので、昼間は宿で休める。
空いていたのが、4人部屋が1つとシングルが2つ、単純に1人分足りない。滞在しているのは同業者で、依頼期間中は他の部屋が空く予定は無いだろう。
「イクシーとなら、ベッド1つで足りるでしょ?男子で調整すればいいんじゃない?」
ゆいの提案に男子達は一斉に顔を赤くした。
直ぐに夜警に出掛けたので、部屋割りは保留となった。
夕方、ギルドに出向くと、年齢的には中堅からベテランに差し掛かった程度のパーティーが、場を仕切っていた。他の冒険者達を見た目で判断すると。自然の成り行きだろう。
実績は各々倒した分だけ、経験値と討伐費が与えられる。スープは見掛けではデビューしたてのひょっこパーティーなので、当然の配置で、後方支援に回させれてしまった。
日が落ちると、どこからともなく魔物たちが押し寄せる。巨大な狼だった。
「お前ら、俺が指示するまで黙って見てるんだぞ!」
仕方が無いので高みの見物。仕切り屋が率いるパーティーは、正面ゲートを護り、バタバタと死骸の山を築いて行った。東の空が白んで来ると、魔物達は姿を消して行った。
実績ゼロで宿に戻る。軽い食事をしていると、
「お前ら、部屋が足りないんだってな!1人俺が面倒見てやるぞ。」
現場で仕切っていた男が、ゆいの肩に手を掛けた、いや掛けようとした。
「ふん!」
ゆいはその手を払い、
「間にあってます。」
淡々と拒否。男は諦める事なく、イクシーに迫った。
「コッチも間にあってるぜ、部屋も問題無いさ!じゃあ、お先!」
ミンシルはイクシーを抱き上げて、ササッと階段を登って行った。




