帝国の四神器
スープは無難な依頼を熟して、それなりの成果と収入をゲット、ギルドの信頼もそれなりになった頃、
「裏クエストが解禁になったわね、ハイこれ。」
いつの間にか、受付カウンターを仕切るようになっていた委員長が、裏クエストのリストを渡した。
「帝国の四神器、紅の調と白銀の杖を探し出すのが目玉商品ね!」
委員長のオススメにゆいは、
「四神器?あとの2つは?」
「漆黒の剣と碧の宝珠よ、ゆいが持っているでしょ?」
「剣は解ったけど、宝珠?」
「シルクのアジトで奪った青い魔石よ、多分。あと、杖はお年寄りが歩くのに使うヤツじゃ無く魔法のヤツね!」
「プッ!流石にそれは想像出来るよ。」
委員長の推測では、第三チュートリアルだと仮定した場合のクリア条件が、これらの収集との事。これまでと違い、生活に困る状況では無いので、委員長の提案に乗って、未踏破ダンジョンを攻めることにした。
「アタシも行くよ。」
ダンジョン遠征の計画を立てていると、イクシーも同行すると主張。第二チュートリアル途中から同行しているが、当初からレベル1のまま変わって居ない。未踏破ダンジョンの難易度は解っていないが、レベル1で対処出来るとは思えない。ただ、独りにしてまた何か悪さをする恐れもあるし、魔力不足を補うアイテムも揃っているので、それ程無謀とは言えないだろう。毎晩繰り広げられる隣のテントでの出来事はメンバー達が楽しみにしている様子なので、イクシーの意見を採用する事にした。
王国全土を巡る事になるので、定住する家はパスして、攻略遠征の旅支度。一般的な旅行に必要な衣類や日用品の他、武器や防具、回復剤、魔石の類を仕入れた。
魔石は、結界を保持する為のモノや魔力を貯めておく燃料電池的なモノの他、イクシーの戦力アップの為にスキル取得のモノも購入した。
レベルアップの魔石は、レベル1からであれば、十台後半にはアップする筈のモノを使ったが、結果は4と想定外の低さ、更にもう1個使ってもレベル5に留まった。攻撃系のスキルは尽く失敗、防御系、知覚系は全て成功し、一般的な初心者レベルになり、補助アイテムで何とか、足手まといにならない程度になった。
準備が整い、出発の前日、
「今日はソコに泊まろう。」
「えっ?イクシー、ソコって男女別棟だから嫌って言ってたでしょ?」
「ひと晩位シなくたって死にゃしないよ。」
ギルドや繁華街から近くて、馬車が置ける好条件で宿賃もリーズナブルたが。イクシーの反対でこれまで利用したことは無かった。
何事も無く夜が更け、イクシーはゆいを大浴場に誘った。
「普通の女湯って、初めてよ。」
「そうみたいね!」
なぜ解る?と。イクシーが首を傾げた。ゆいは、
「女湯のマナーはね、」
と言って、イクシーが前を隠していたタオルを取り上げると、しっかり胸を隠していた右手で股間を覆った。左手だけでは溢れた胸を身体を捻ってゆいの視線を逃れた。
「な、なな!!」
「周り見て、皆んなフルオープンでしよ?女湯ではコレがスタンダードなの。わたしも最初は落ち着かなかったけどね。」
イクシーは周りを見渡して、
「そう言う事?うん、慣れればいいのね。」
更にほかの入浴客を舐めるように凝視して、
「アンタが一番いいカラダね、アタシが次かしら?」
「ジロジロ見ないの!」
「まぁ、細かい事いいじゃん、でも、女の裸見て、なんも感じなくなるなんて思わなかったなぁ。」
その後は、特にトラブルも無く入浴を終えて部屋に戻った。




