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鬼人の最期

 サムライエルフことミンシルは、奇跡の弓使い、麻衣とのコンビでスープ2の名を轟かせた。

 ギルドで依頼を見繕っていたミンシル達は、応接室に引き釣り込まれ、

「城から面倒な剣が盗まれました、シルクという闇ギルドの仕業と思われ、シルクの討伐依頼が来ているのですが、如何でしょう?」

ギルマスは、一応疑問文で話していたが、

「それって、お断りって選択肢アリですか?」

「・・・ふふふ、御理解頂けて有難いわ。では、よろしくお願いします。詳しくは担当から説明致しますね。」


 そんな中、カヒサー領主は帝国派に寝返る事を選んだ。主力を南部に集めた王国軍の背後を襲う算段だ。

「申し訳ございません、私は、王国の騎士です。主君に向ける刃は、持ち合わせておりません。」

カヒサーの騎士団長は、領主と対立する。

「団長よ、貴殿の孫娘は王都攻めを望んでおるようだが?」

領主が顎をしゃくると、眠った娘が運ばれて来た。娘は団長が孫に贈ったドレスと髪飾りを纏っていた。


 団長は孫娘を人質に取られ、領主の指示に従がわざるを得ない。軍備を整え、出陣式を迎えた。

 領主はカヒサー王を名乗り、軍を鼓舞する。演台の後には、王家となった家族と術で朦朧とした娘が並んでいた。

 式典のクライマックス、団長の掛け声で南に進軍を始める。

「騎士団の諸君!我々王国(・・)の敵は、逆賊カヒサーである、全軍回れ右!弓隊発射!」


 壇上の()王家と人質の娘は、浴びる様な矢で呆気なく倒れた。団長は、壇上の死体を検め、人質の死体に術を掛けて奴隷から解放した。

 帝国派の貴族達もあっさりと捉え、カヒサーの反逆は失敗に終わった。


 少し前のラビーカーの娼館。

「18歳位で、小柄な娘を身請けしたい。」

大金を積んで娘を買ったのは、カヒサーの騎士だった。


 騎士団に連れられた生島は、ほとんど見えていない目、聴こえ無い耳、話せない声を魔法で回復してもらえた。

「お嬢様の世話係を頼む、しっかり勤めたら奴隷から解放してやる、先ずはここで、作法を覚えるんだ。」

世話係には似つかわしくない豪華なドレスと髪飾りを与えられたが、一般的な常識や知識を持たない生島は不思議とも思えず、貴族令嬢としての作法を教え込まれた。


 じっとしていれば、取り敢えず貴族令嬢に見えない事も無い程度になった頃、

「黙っておとなしくしていれば、何も怖い事はない、暫くすれば、お前の爺さんが助けてくれる筈だ。」

いきなり現れた男は、生島を術で眠らせて連れ去った。


 クーデターを阻止したカヒサー騎士団は、一緒に反旗を翻す予定だった2つの領主を制圧した。背後の憂いが無くなった王国軍は、攻勢を強めた。

 スープ2は王国軍と共に星砦城を攻める。難攻不落と謳われる星砦城に攻めあぐねているうちに、絹子は漆黒の剣を携え、帝国に逃げ延びてしまった。

 残存兵の抵抗は衰えず、城が焼け落ちるまで続いた。星砦城や橋等幾つかのインフラを失ったが反乱軍とシルクの勢力は壊滅出来たので、王国側の勝利と言えるだろう。


 王都に戻り、ギルドに報告。しっかり報酬を受け取ったので、少し休養する事を告げ、王都を離れることにした。非戦闘職を選んだ人達がどう暮らしているのか心配になり、旅をしながら訪ねようと出掛けると、

『漆黒の剣が帝都に持ち込まれました、第二チュートリアル失敗です。』

と、脳内にアナウンスが流れ込んだ。

 

 


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