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エルフ嬢との遭遇

 ヒヤヒヤしながら関所に来た生島だったが、そこは厳戒態勢。遠目で鑑定すると鬼人だけ別に検問している。

 勿論自分が手配されていると想像出来るので、藪を漕いで木々に紛れた。


 街では、王国屈指の治癒師でカヒサー治癒研究所の総師範の元に剣が届けられた。剣がある筈の山奥の別荘に騎士隊が駆け付けたが、離れを除いて全焼、焼け焦げた遺体が3体見付かった。日本の報道だと年齢性別不明の遺体となる状態だが、派遣された騎士の魔法で死亡前数日の記憶を読み取る事が出来る。瀕死の生島を助け、回復、裏切られ、犯され、殺された経緯をしっかり記録した。

 魔力の残滓を追って街道に出る。そこで残滓が途切れたので、ここでヒッチハイクしたのだろう。

 捜索魔法を掛けながらカヒサーに向かうと、極端に強い残滓。周囲を調べると、男性の遺体。脳の損傷が激しく、読み取った記憶は断片的だが、生島が犯人である事に間違い無かった。


 生島は森を渡り歩いて南下する。偶に集落に盗みに入って食いつないだ。深夜、集落の倉庫を目当てにやって来ると先客だろうか?自警団に囲まれていた。

 関わらないのが一番安心と見過ごすつもりでいたが、盗賊らしき1人はエルフの女で顔は良く見えないが、ヨダレが流れそうなプロポーションだった。

 自警団に高レベルの者は居らず、拘束魔法を操る男からスキルを奪い、腕の立つ男を拘束、剣技スキルを奪った。照明スキルを奪い、辺りを闇に戻す。闇に紛れ、スキル奪い放題。自警団7人全員のスキルを奪い、捕まっていたエルフ3人を助け森に紛れた。ちょっとした洞窟を見つけて逃げ込んだ。


「助けてくれて有難う、私は百菜(ももな)見ての通りエルフだ。」

焚き火の灯りに浮かんだ百菜は滅多に見ない美しさだった。

「俺、生島。」

「ん?異なる世界から来たお方か?聞かぬ名だ。」

「アア、騙サレテ奴隷ナッテ逃ゲテイル。」

「それは災難だったな、私達は、ヒューマンに集落を滅ぼされて逃げ出したんだ、多分生き残ったのは私達姉妹だけだろう。コッチが千菜(ちな)、生島殿が背負ってくれているのが万菜(まな)だ。」

「2人トモ傷、浅イ、大丈夫、イヤ危ナイ、毒ダ。」

調剤のスキルで止血薬を作り2人に塗った。解毒剤の調合の為、毒を調べると、麻酔薬で眠っているだけだった。治癒の心得があると勘違いした百菜は、

「妹達を頼む、私は見張りをしている。何かあったら呼んでくれ。」

と、手頃な木に登った。


 手当を続けながら、

『こりゃ生きてたら足手まといだな、もう少しオトナだったら生きてるだけでも使い道有るんだけどな。』

日本語で呟き、2人のスキルを奪った。明け方迄看病の振りをして百菜を呼びに出た。

「鼓動、弱クナッテ来タ、モウダメダロウ。」

一緒に戻り慌てて脈をとり、神妙な表情で首を横に振った。


 千菜と万菜を埋葬し、2人は王都に向かう。多種族が入り乱れているので、エルフも鬼人も比較的住みやすいとされているので、百菜は初めからそのつもりだった。

 アテの無かった生島も同行した。ある程度大きな街には自警団や冒険者ギルドがあり、生島が手配されている事は知られているが、小さな集落までは浸透していない。温泉のある宿屋に泊まってみた。

「夫婦ッテ事ニシタ方ガバレナイ」

百菜としてもバレたくは無いし、命の恩人で、妹達を寝ずの看病で救おうとしてくれた心優しい人。薬草や治癒を扱う博識で、邪悪な奴隷商から逃げている被害者と思っているので、妻役は役得と感じていた。


 温泉に浸かって久々にゆっくり。百菜がリフレッシュして部屋に戻ると、部屋には一組しか布団が無かった。

「俺、ソノヘンデ寝ル。」

並んでいた枕を一つとって部屋の隅に寝転がる。

「いや、生島殿が布団で!」

「大丈夫、百菜ツカレテル。」

「なら、一緒に寝よう、夫婦役なんだ、役に徹しよう。」

「スマナイ、ソレデハ、俺ノ理性ガ・・・」

「・・・そうなっても、役に徹しよう。」

百菜は枕を奪って、元の場所に置いて、もうひとつの枕で布団に入った。

 元の世界では未経験、コッチに来てからも娼館とレイプだったので、ある意味初体験。遠慮がちに布団に入ったが、いざ始めてしまうと、朝まで百菜の上で夫役に徹していた。

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