男の約束
翌朝、乗り合いの馬車で王都コンサッドシティへ。他に客は居なかったので、チュートリアルの時の話しをした。
3年間のフカヒレは馬を攻略して羊の途中でタイムオーバー。5年間の3人は6番目の犬の途中。
「パーティーメンバーは一緒なんだね?ハーレム状態ね?恋愛とかに発展したりしなかったの?」
ミンシルは興味津々。
「えっ?NPCメンバーも全員男だったぜ。」
トムの反応に男子達が頷いた。
「名前が同じだから、女の子だと思った!そう言えば『月』って名前、ジェンダーレスかもね。」
と、ミンシルの追求は終息かと思えたが、
「他のキャラには女の子居たでしょ?っていうか、恋愛対象はどっちなの?」
「「「「・・・」」」」
4人は何か言葉を探していた。
「じゃあね、その、えっと・・・」
ミンシルは耳まで赤くして、言葉が詰まりった、続きは絞り出す様に、
「男の人のソレって、反応するのよね?どんな時に反応するの?」
一瞬、時の流れが止まったかと思われる程空気が重く感じたが、
「あ、もう良いよ!解ったから!」
ミンシルがペースを取り戻した。
「どうしたの?」
ゆいがポカンと尋ねると、ミンシルは耳打ちで、
「えっちなコト振ってみたらさ、一斉にゆいに視線投げて慌てて泳がせてたから、中身もちゃんと男の子ね、私は眼中に無いみたいだけど。」
元は女子だった4人なので、ゆいは性的な警戒は全くしていなかったが、言われてみると、視線は下半身に感じていたかも知れない。不意にスカートの裾を手で直すと、4人の視線が窓の外で固定。フカヒレが、
「ゴメン、アッチじゃ逆の立場でさ、見られるの嫌だったのに、つい・・・、ホント、ゴメン。」
「あ、うん、私もアッチの頃の事を思えば解らない訳じゃないよ。えっと、あ、ソロソロ着くんじゃない?」
王都の城壁が見え、無理矢理話題を持って行った。
ミンシルだけは恋バナを楽しんだ余韻でニコニコ、他は気不味さを隠しながら、沈黙を避けようと、パーティー名を決める事にした。
「うん、悪くない。でも、『スープ』って?」
トムは首を捻る、『スープ』と提案したのはゆい、
「ミンシルって元は味噌汁からでしょ?フカヒレはフカヒレスープ、ボルはボルシチ、ブイヤはブイヤベース、トムはトムヤムクン!皆んな美味しそうでしょ?」
「ゆいが入って無いじゃん!」
と、決定には至らなかったが、結局他に思い付かずに『スープ』に決め、丁度馬車が停まった。
無事に関所も通過し、ギルド本部に向かうが、ミンシルが、
「冒険者登録って、レベル測定とかあるんでしょ?ゆいのステータス、そのまま見られるのって不味くない?」
不安そうに話す。
「そうね、それと、ミンシルの41だって、今まで会った人達では上位なのよ、50超えた人って他では見ないの。」
「じゃあ、俺達も?」
ゆいが頷いて、登録前に偽装する魔法を調べる事になった。
本部のある中心街で宿をとり、のんびりと旅の疲れを癒やす。と、言いつつ、ゆいは魔法辞典でステータス偽装の魔法を探した。
なんとか使えそうなのが、レベルを半分に見せる魔法、レベルの桁を隠す魔法、スキルを隠す魔法で、レベルの2つは併用不可。
半分の魔法は2回迄重ねる事が出来るので、ゆい以外は4分の1にして10〜18にして中級に近い初級ってレベル。ゆいは上から3桁隠しレベル9、初心者にしてはかなり優秀って程度。スキルはそれぞれ生活魔法と他に一つだけ見せる様にして測定に備えた。
その夜、男子部屋では、
「実は俺さ・・・」
ブイヤはミンシルが指摘した反応について話し出した。
「偶々固くなった時に触ってみたらヘンな気分になって、興味本位で弄ってみたら、ちょっとクセになって・・・」
ソロプレイはそれなりに嗜んでいた。
「「「俺も。」」」
男同士の秘密と固く誓って各々布団に潜った。




