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デブで無能と蔑まれた俺はアンノウンスキル【バリアフリー】で全てを手に入れる ~俺を蔑み虐げた王族と勇者は地獄を見るようです~  作者: 揚羽常時


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第64話:百八の令嬢


「レイト様。今日は帰ってくるんですよね?」


 まぁそのつもりではあるんだが。あれからチョクチョククレナイとも連絡を取って、日曜日に日本に帰ると、クレナイとカレンが俺の相手をしてくれる。ちなみに魔族の女の子であるメンテナースは隷属の首輪も外したし。ジャイルの元に戻すのも忍びないので、ヘルメス聖国で暗部に所属させることにした。スキルであるインビジブルがあれば中々適職と言えるだろう。事情はグラディオにも話してあるし、問題ないはず。で、俺はコンキスタドームとバリアフリーを使ってカジノの支配人のジャイルの脱税倉庫の金銀財宝を丸ごと頂き、そのまま日本へ。今日は一人で日本に帰ってきていた。そう言うリクエストがあったのでしょうがない。服は適当に見繕って、家で待っていると外車が止まって、中からクレナイが現れた。


「ごきげんよう。レイト様」


「ああ、今日はよろしくな」


「一応デートプランは立てていますが……ご希望には沿いますわ」


「美味い飯を所望する」


 正確には俺じゃなくてハミルトニアンが、だが。


「懐石料理でよかったでしょうか?」


 食ったことないけど、日本食だよな?


「では参りましょう? 今日は映画をレイト様と見たいのです」


「ああ、そうだな」


 外車でモールまで送られて、大きめの映画館に入る。チケットは既に予約で購買しているらしく、少なくともクレナイは俺に一円も払わせる気は無いとのこと。


「こうしてレイト様を独占できるのは光栄ですわ♡」


「まぁ一人で来いと言われたしな」


 ジュリアンたちはホテルに泊まってもらっている。というかカジノで稼いだ金があるので寿命まで高級ホテルに泊まれるだろう。グラディオの祝福を受けている俺たちに寿命があるならな。


「グラディオ様もジュリエット様もお綺麗なうえにおっぱいも大きいんですもの。嫉妬してしまいますわ」


「あんまりお前も人のこと言えんが」


「日本ではわたくしが主導権を握らせてもらいますわ」


「ああそ」


 そうして映画を見る。何を見るかは先にリクエストを貰っていたので鬼道戦士ランダムの映画にしてもらっていた。やっぱり日本男児たるものランダムは教養だ。


「レイト様……」


 映画を見ている俺の隣で、俺の手を握ってニギニギと手をこねるクレナイ。もう俺にゾッコンなのはわかるが。


「言っとくけどそんな魅力的な男じゃないぞ?」


「それはわたくしが決めることですわ」


 それもそうか。


「今まで色んな殿方を見てきましたが、こうまで服従したい殿方は初めてですわ」


「服従て」


 困ったように頬をかく。


「レイト様。百八財閥は欲しくないですか?」


「欲しくないわけじゃないが……そんなこと言っていいのか?」


「入り婿でも文句は言わせません。わたくしが財閥を引き継いで、レイト様はそんな財閥総帥のわたくしのご主人様になってください」


 似たようなことをグラディオも言っていたな。


「ダモクレスの危険は自分が一身に背負うから、その私の支配者になってください」


 と。


「金で買える幸福には興味ないんだ」


「ではレイト様は何を望んでいるのですか?」


「エルフに会いたい」


「エルフ……ですか?」


「そ、エルフ」


 異世界にならいるはず。ドラゴンとかエルフとか。実際にダンジョンにはドラゴンいたし。俺は異世界を冒険したい。スレイブに付き添ってダークブルク夜城ダンジョンを攻略しているのもその一環だ。


「わたくしも連れて行くというのは……」


「お前大学生だろ」


 一応一回生らしい。俺は来年度から入学で、単位不問処置で四年後に自動的に卒業。


「レイト様と一緒にいたいのです」


「残念だが、責任がとれんので却下」


「グラディオ様やジュリエット様が羨ましいですわ」


 あいつらは原住民だしな。そうして昼食に懐石料理を楽しんで。俺よりむしろハミルトニアンが喜んでいた。


『ほわー。お茶が美味しい』


 元来懐石料理は茶を楽しむためのコース料理らしいしな。クレナイに聞いたんだが。


「そ・れ・で~……レイト様ぁ♡」


 この瞳を俺は知っている。俺にオネダリするジュリエットとかグラディオと同質の目だ。


「したいのか?」


「経験はありませんけど」


「じゃあ余計考えた方がいいんじゃないか?」


「ジュリエット様たちとはしているんですよね?」


「まぁ生臭い話をすれば」


「ズルいですわ。わたくしも年頃の女の子ですのよ?」


「クレナイの初めてを……ね」


「お好きになさってください。その全てをわたくしは受け止めますわ♡」


「じゃあ場所を変えるか」


「ええ♡ そうしましょう♡」


 そうしてラのつくホテルに俺たちは入った。


「据え膳って懐石料理にも通用するのか?」


「レイト様ぁ♡」


 部屋に入った瞬間、我慢ならないとばかりに、クレナイがキスしてきた。それも唾液を交換するディープな奴。


「日本では不自由させませんわ」


 異世界でも不自由ではないんだがな。できればジュリアンたちと味噌ラーメンを食いたかったが、それはまた今度だな。


「ホテルに入るのは初めてか?」


「そりゃそうですよ。しとねで初めてを散らされるんですから」


 覚悟は完了しているらしい。マジでやっていいならやるんだが。


「百八財閥の怒りを買ったりしないか?」


「お爺様にさえバレなければ問題ありませんわ」


 ああ。確かに。財閥の祖父って孫娘を溺愛してそうだな。フィクションだと思っていたが、実際にそうらしい。


「でもレイト様は財閥を敵に回しても焦土にするでしょう?」


「ぺんぺん草も残らない程度にはな」


 マジで宇宙くらい滅ぼせるんだからなんだかなぁ。


『滅ぼす? お兄ちゃん……』


 その判断は俺に委ねてくれ。ハミルトニアンの機嫌で滅ぼされてもたまったものではない。


「ではやりましょう? レイト様♡ 今からわたくしはレイト様の天牙ですわ♡」


 だからそういう自分を貶めることはだな。


 まぁいいか。楽しめるうちは楽しもう。せっかくイケメンになったんだ。据え膳があれば食うのも作法だろう。それが戦前から続く財閥の令嬢ともなれば、俺の股間も大張り切りだ。


「言っとくが……二回や三回で終わると思うなよ?」


「そ、そんなにですか……?」


 それは実際に体験してみろ。意見が変わるならそれもそれでいい。


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