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デブで無能と蔑まれた俺はアンノウンスキル【バリアフリー】で全てを手に入れる ~俺を蔑み虐げた王族と勇者は地獄を見るようです~  作者: 揚羽常時


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第43話:一理カレンはレイトに夢中【一理カレン視点】


「ねぇ~え。ミハルカちゃん~。お兄さんのアカウント教えて?」


 私はミハルカちゃんと楽屋に待機していて、そのままお兄さんのことを話題に出していた。ミハルカちゃんは最近アマプロに入ってきて期待の新人だった。市場はたまに読めないので、バズるかどうかは運否天賦なんだけど、ミハルカちゃんは可愛いしおっぱい大きいし、売れる気配だけはビンビンする。そのミハルカちゃんのお兄さん……レイトさんのことに私は夢中だった。アマプロのドル箱である私こと、一理カレンが。


「お礼はするからさー。お願い♡」


 一目惚れだった。恋って結局顔だと思わせる程度には、一瞬でお兄さんは私の心を奪っていった。特に趣味が合うとか話が合うとか気配りができるとか……そんな事前情報を知らなかったのに、ただ一目で恋に落ちてしまった。


「教えるのはいいけど……」


 困ったようにミハルカちゃんは笑っていたけど、根が優しいのだろう。ちゃんとお兄さんのSNSアカウントを教えてくれた。


「でも普段は通じないよ?」


「なんで?」


「…………ボソボソ(異世界にいるってどうやったら説明できるんだろ?)」


 何やら困ったような表情をするミハルカちゃんだった。


「そのー。通信も繋がらない田舎にいるから。日曜日には週一で帰ってくるけど、それ以外はSNSも何もできないって思って?」


「そんなマニアックなところにいるの?」


「アニキにも色々と都合があってね」


「周りの女子たち可愛かったよねー。あれってお兄さんのハーレム?」


「さぁ。聞いてないけど……そうかもね」


「三人とも可憐だったよね。貧乳。巨乳。爆乳。より取り見取りじゃん」


「えーと。一人はジュリアンさんって言って男なんだけど。可愛いけどさ」


「あー、そう自称してるんだ。私にはわかるよ。あの子女の子だって」


 ケラケラと笑って私は言う。確かに胸は無かったけど、あの鎖骨のエロさは女の子だ。華奢だし、お尻は大きいし。なんか中性的な顔はしていたけど私の目は誤魔化せない。


「ジュリアンさんが……女の子……」


「私もハーレムに加えてくれないかな? マジで推しなんですけど」


「何をそんなにアニキが気に入ったの?」


「単純にイケメンじゃん?」


「四か月前のアニキの写真見る?」


「え? あるの? 見せて見せて」


 恐る恐ると言った様子でミハルカちゃんは写真を見せてくれた。醜悪なおデブちゃんがそこにいた。あー、でも……。


「そんな感じ。今のイケメンの面影あるじゃん」


「カレン先輩って人間観察鬼系だよね」


「うん。まぁ。趣味みたいなものだし。売れるグラドルとは仲良くしたいじゃん?」


「えーと。あたしは?」


「売れると思うよ。そうじゃなくてもお兄さんのアカウント聞き出すためにしつこく絡むけど」


「…………そんなにアニキ気に入ったの?」


「だからガチ推しだって。あー貢ぎたいなー。これでも稼いでいるからさー。ホストに貢ぐくらいにはお兄さんに貢げるよ」


「ウチは裕福だから動かないと思うな」


 あー。辺根斗ローンだっけ。国内でもサラ金のトップシェア。


「その自慢の娘がおっぱいの大きい美少女だってんだから世界は残酷だね」


「あたしもちょっと前までデブの腐女子だったけどね」


「いいのいいの。今可愛ければ誰も文句言わないから。学校でもモテるでしょ?」


「そういうカレン先輩こそ」


「電車とか乗るとおっぱいすっごい見られるよね」


「わかるわー」


 うんうん、とミハルカちゃんも頷く。


「お兄さんにはエッチな目で見てほしいんだけどさ。次帰ってくるの日曜日?」


「生きていればね」


「危険な場所にいるの?」


「さぁ? 詳しいことは知らないし。教えてもくれないしね」


「お兄さん帰ってきたら即連絡して。築地に寿司食いに行こうよ」


「カレン先輩の奢り?」


「もち。あの三人のハーレムさんたちも来るんでしょ?」


「うん。多分」


「竿姉妹になるんだから仲良くしないとね」


 はぁ。もう無理。胸の高鳴りが止まらない。お兄さんに激しく抱かれたい。


「ハールーカー?」


 で、次の日曜日。ハルカことミハルカちゃんが私にお兄さんが来たよメッセージが来て、そのまま仕事も空けておいたから速攻でお兄さんに会いに行って。そうしたらお兄さんがミハルカちゃんのほっぺをつねった。


「ミハルカちゃんは悪くないんです。私がお兄さんが来たら知らせてって言っただけで」


「で、俺に何用よ?」


「貢がせてください」


 まっすぐ私は言った。


「貢ぐ……って……金か?」


「はい。お兄さんのためにお金を消費したいんです」


「稼いでいるのか?」


「税金を換算しなければ億程度は」


 私はアマプロのドル箱だ。日本中の男子が私の水着姿で抜いている。ジュリエットさんの爆乳には負けるけど、グラディオさんの巨乳とはいい勝負。


「だ・か・ら♡ 貢がせてください♡」


「マジでたかるぞ?」


「はい♡ お兄さんのためなら何万円でも大丈夫です。都合のいい女と思っていくらでも請求してください♡」


「抱く気は無いぞ?」


「そこは今後に期待しますけど……とにかく今はお兄さんにお寿司を奢りたくてたまらないんです。あ、ジュリアンさんたちももちろんOKだからね。竿姉妹になるんだし」


 猫耳を付けているジュリアンちゃんとジュリエットちゃん。おそらく姉妹なのだろう。顔のつくりがよく似ている。何よりグラディオちゃんはレベルが違った。トップスターでも映画俳優でも敵わない美貌だ。マジで芸能界デビューしたら伝説に残るレベル。そりゃ社長が熱心にスカウトするはずで。


「じゃあ行きましょう。タクシーで駅まで……」


「私用の車があるからそこは安心してくれ」


 さすが辺根斗ローンの御曹司。お兄さんもミハルカちゃんもお金持ちだなー。


「はぁ♡ 最高♡ お兄さんに金を貢げるなんて♡」


「そんなに都合のいい女になりたいか?」


 よくわからん、とお兄さんは言う。


「もうホントに推し。お兄さんもアマプロに所属しましょうよ。天下獲れますよ?」


「あんまりそっちの欲求無いんだよなー」


 困ったように頬をかくお兄さんでした。まぁ今はいいです。とにかくお兄さんのために金を使う。それこそ私のジャスティス。築地で寿司を食べて、そのまま東京観光。買いたいものがあったら言ってくださいね、と信頼のカードを見せる。服でも指輪でも時計でもいいけど、お兄さんたちは食べ物ばっかりを所望した。なんでもグラディオさんたちは日本の食事事情に興味津々らしく、松上通りでクレープを頼んで、ほんわか笑顔で「美味しい美味しい」と連呼していた。


「ほらー。もっとさぁ。ダイヤのネックレスとか」


「物欲ないから。リーズナブルな男だろ?」


 たしかにお金のかからない男の人ではある。マジで百万でも千万でも使ってくれていいんだけど。もう私、一理カレンはお兄さんの虜♡ 絶対お兄さんのアレをしゃぶってやる♡


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