ラビの説明
ラビの説明は色々と普通の人間には分からない概念も多いということでかなり簡単なものだった。
いわく――
屋敷の住人が一人になる前後から徐々にその空間から外から切り離されかけてくるという「歪み」が発生
そこに同じ外からの逃避感情を持つ二人が接近する
3人の意思が増幅し合い外とは切り離された独立の空間となる
しかしその意思が揺らぎ始めたところで外からの闖入者が数人内部に迷い込む
私たちが訪れる少し前に変化は大きくなり、元の世界への帰還の流れは構築され始め、その流れはうねりとなって外と屋敷の周辺の境目を消していった
そして私と海くんがその流れを止めることなく寄り添ったと
「寄り添ったと言われても……特に何かできたわけではないですよ」
「何もトラブルなく収束しただけで十分だ。3人の意思は外界を拒絶していた。しかし元の世界へ戻るべきだと徐々に変化し、更に最近ではその意識がより強くなっていった。しかし意思は迷い揺らぎやすいもののようだ。君達があの屋敷に行ってからも残り二人の意思が別方向に行かずに終わりまで保たれた。お手柄と言っていい」
「いえ――ありがとうございます」
一応あの二人の邪魔はしなかったというか、言われてみれば寄り添いぐらいはできたかも。海くんも風香ちゃんの遊び相手になって、元の世界に戻る時の不安解消になったかも。
「では君達の見解を聞かせてもらおうか」




