誘拐犯
カイン 30歳 異世界転移済み。コック。 アマチュアサイコメトラー メイス"骨砕き",くない
ショーン きのこの精霊
アベル 白狼騎士団チーム1 リーダー
シャイン 白狼騎士団チーム1 細剣
マックス 白狼騎士団チーム1 タンク
ニック 白狼騎士団チーム1 援護、索敵
ウォーレン 白狼騎士団団長
「グァァァアアアーー!」
誘拐犯のトカゲ男は大声をあげた。
倉庫はほんの15畳前後の小さな倉庫で窓は一つ。扉から真っ直ぐつきあたったところに箱が置いてあり、その上に女のコ。
トカゲ男はその女のコのところでなにかしている。トカゲ男は2m以上の体格をしており、マックスよりデカい体格をしていた。
暗がりでロウソクに火を灯しているのもあって夜になれた俺達の目ではハッキリとこのトカゲ男が確認できた。
ただ、痛そうに悶てはいるが、目は完全にコチラを見ており、ホントに痛がっているのか疑問に感じる。
「皆、油断しないようにっ!」
そう言いながらアベルは先陣をきって倉庫内へ突入する。
マックスも遅れず中に入り盾を構えながらトカゲ男の正面に立つ。ただ、間合いはあけたまま……
トカゲ男は痛がっている様子を見せつつも反転して、マックスの方に向きなおる。
その間、ニックは2射目を射る。
ドシュッ
今度はもう一方の脚に命中。
だが、何か違和感がする。まるでこのトカゲ男の痛覚がないのかと思うくらい不自然な痛み方をしている。
脚に矢が刺さっているのにジタバタともがくのだ。罠をかけようとしているのかもしれないが、あまりに下手すぎる……。
アベルもそのことに気がついた状態だとは思うが、徐ろに間合いにはいって、袈裟斬りに斬りかかる。
ッッッ!
と、途端にトカゲ男はアベルの剣を持つ手に噛みつこうと半身をヒネってくる!!
が、やはりアベルの方がウワテなのか、その行動を詠みながら剣を持つ手と反対の手から暗器のような小型ナイフでトカゲ男の目を突き刺す。
「グァァァアアアッ!!」
今度は流石に効いたのか目を抑えて仰け反った。その空きをアベルが逃がすわけもなく、前に踏み込んで胴体を横一文字に斬り捨てる!
ザッ ガッ!?
が、トカゲ男の表皮は想像以上に硬く、アベルの剣が通らない。
アベルも予想外だったようで、その反動で手が痺れて剣を落としてしまったが、咄嗟に距離をあける。
相手の追撃を防ぐようにマックスがアベルとトカゲ男の間に入る。
トカゲ男の表皮が硬いのであればこの中でも役回り的には俺の出番だ。
倉庫の中のスペースもあるのでシャインもニックも中に入らず扉の外にいるが、俺が二人に視線を送ると無言で頷かれる。
アベルは徐々に扉の方まで移動し、マックスもそれに合わせて扉の真正面まで来る。
アベルはすぐ倉庫に出てきてマックスの背後には俺が控える。
ちょうどマックスの身体でトカゲ男の視線の死角に俺が隠れたとき、
俺とマックスの更に奥の外からニックは3射目を射る。
ドシュッ
俺とマックスの間を通って矢は腹部に。
痛がる様子もあるし刺さってはいるが浅いのだろう……おそらく効いていないようだ。
ただ、相手のリアクションは余所にマックスは盾を構えたまま突進して体当たりに出る。
ダダダダッ ドンッ
空きか罠かわからない時は確実な空きを作ればいい……
マックスの体当たりは下から上に付きあげるカタチで倉庫左端に投げ飛ばす格好でトカゲ男の重心をずらした。
俺はマックスの後ろでメイスを肩に担ぐように構えた姿勢で待機していたが、この空きに一気に前に出てトカゲ男の胸の中心部をメイスでおもいっきり殴る!
ドムッ! ッッッァァ!!
鈍い音とともに声にならない声を上げ、トカゲ男は後退り倉庫の端に背中を預けた。
これは効いてそうだ!
だが、胸の辺りが凹んで陥没するが致命的な損傷には到っていない。俺はそのまま助走をつけてバットスイングのように2撃目を打ち込む!
と、殴りかけたそのとき、トカゲ男の尻尾に鳩尾を突かれる!
この暗さで尻尾の存在は見えてなかった、完全に不意をつかれて俺の意識はそこで途切れた……




