白狼騎士団アベル
カイン 30歳 異世界転移済み。コック。 アマチュアサイコメトラー メイス,くない
イナホ 白狐(美女) ボクっ娘 神
ショーン きのこの精霊
モモス 聖教国ロウ行きのキャラバン隊長
ガイ ウゴの村出身、自衛団隊員
キャラバン護衛任務中
アベル 謎の騎士 異世界転移者
お、俺以外にも異世界転移した人が……
衝撃の事実に目を疑う。
転移者の印である転移の輪は頭の上につく天使の輪のようなものだが自ら望んで転移したものにしかつかないという。
まさかそんな数奇な運命をたどる人が自分以外にもいることに驚きを隠せなかった。
「あの……転移者さん?大丈夫ですか?」
「えっ!あ、は、はいっ。俺はカインって言います。モモスさんですよね?一緒に探しに行きましょう」
「ほぅ、カインさんですか。
そうですね、顔もわからない人を一人で探すよりは一緒にいてもらったほうが心強い。」
彼はそう言って騎馬した状態から降りて馬の手綱を近くの木にくくりつけた。
「あの、アベルさん……すっごい馬ですよね?」
「あっ、私のことは"アベル"で結構ですよ。私のほうが年下でしょうし。同郷かもしれない方だ。気兼ねなくタメ口でどうぞ。」
「え?あ、えっと、わ、分かった。
ありがとう。アベル。
ちなみにアベルはいつからこの世界に?」
「私ですか?私はちょうど6年前からこっちに来ていますよ。ただ、聞きたいのはそうではなく、どんな時代からこの世界にということでしたか?」
フッとキザったらしく笑いながら話をふってくる。が、今はそんなのに構うほど精神落ち着いていない。
「今の会話から言葉が繋がるから日本から来たのか?と思ったが令和の日本から来たので合ってるのか?」
「えぇ。合ってますよ。当時私は15歳。
流行病でICUと呼ばれる救急治療室に運ばれるくらいの重篤な呼吸器疾患になりました。
完治はしたものの、その後退院してからも軽度の運動で息があがり身体が動かなくなるような状態。
病気になる前はスポーツで全国大会まで出場できるレベルでしたし、元の身体からの落差に愕然としましたよ。
高校もほぼスポーツ推薦で行くつもりでしたので、人生をやり直したいと思っていた
そんな時に、こちらへ来れる機会を貰えた。だから、私はその手を掴んだ。
私も令和の日本から来ています。」
!!!
衝撃の事実に表情すら変えるのを忘れてしまう。
そんな時に、
「カインさん!無事でしたか!」
大事な話をたくさんしたいタイミングでモモスさんが声をかけて来た。
「あ、モモスさん……。えっと、紹介しますね、こちらがこのキャラバンの代表者モモスさんです」
「はじめまして。私は聖教国ロウの白狼騎士団に所属しておりますアベルと申します。」
「おお、ということはこのアンデット騒ぎを解決してくださったのは貴方が?」
「いえ、ワタシがついた頃にはほとぼりは冷めていましたよ」
「モモスさん。それは……言いにくいんですが俺から説明します。
実は、今日の夜、ガイが起こしに来てくれたときからイナホがずっとうなされていて、負のオーラが充満している。とかでテントに置いてガイと俺で戦闘をしていました。
一段落ついてモモスさんを探してたところ5m級のジャアイアントスケルトンが現れて……」
「ジャ!?ジャイアントスケルトン!?
そんなのハンターランクゴールドの方とかでないと太刀打ち出来ませんよ!?
どうなったんですか?!」
「と、とりあえずイナホが、錯乱状態になりながら倒してはくれたんですが、その錯乱が冷めないまま消えてしまって……。」
「と、いうとあのさっきの白い狐がそのイナホさんってことですか?」
「あぁ。そうなんだ。普段は人形を取っていたんだが、急に狐に戻ってアベルと相対して消えちまった」
いったいどこに行ったんだろうか……
「まぁいずれにしても一旦はアンデットの被害は抑えられたので、夜が明けたら聖教国ロウへ向かわれるんですよね?
我々の隊も少数ですが同行致しますよ」
「おお!あの白狼騎士団の方が護衛についていただけるならこれ以上に安心できることはない。もし、よろしければお言葉に甘えさせて頂けますか」
「もちろんです。こういうことも我々の仕事ですから」
アベルはニッコリ笑って軽く会釈し、自分の馬の方へ歩いていった。
俺は少しでも聖教国ロウという国のことを知る必要があったのでアベルの後を追う。
「アベル!ちょっと待ってくれ。
ちょっと話を聞かせてくれないか?」
「カインさん。どうしました?」
「俺はまだこっちの世界に来て10日ほどしか立ってない。悪いが異世界の先輩として色々教えてくれないか?」
「もちろん!いいですよ」
なんか、15歳の子供でこっちの世界に来たわりには大人びた対応だな……
コイツぜってぇー頭いい良くて、スポーツも出来るモテ男だったろうなぁ。
ちょっと鼻につくが、異世界の先輩であることに変わりはない。
色々教えてもらわないと。営業マンの面の皮厚さなめるなよ。
『ふふふ。カインさん。この世界でそういう考えはやめた方がいいですよ』
「え?!」
思考を読まれたっ!
むむむ。
確かにこっちの世界になれてない故の失敗か……。
学ぶべきことは多いな………。




