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スライムの群れ

カイン 主人公30歳 異世界転移済み。

   アマチュアサイコメトラー 月牙鏟

イナホ 狐+美女 ボクっ娘 神

ショーン きのこの精霊

ニイナ 愛娘、異世界転移済み

モモス 聖教国ロウ行きのキャラバン隊長

ガイ  ウゴの村出身、自衛団隊員

    キャラバン護衛任務中


「モモスさん。これ、今日どのくらい歩くんです?」


「うん?今日はナーラの村まで歩いていきますよ。たぶん夜にはつく頃だと思います」


「ナーラの村ではみんなどうするんですか?宿とか取るんですか?」


「まぁ、宿を取れるのはお金のあるものだけですね。

このキャラバンは聖教国ロウ行です。あの国はお金のないものも受け入れてくれるような神の国ですし、もちろんこのキャラバンにもお金のない方もおられるんですよ」


「そうなんですね。モモスさんはどうされるんです?」


「私はそもそも隊商歴が長いですから、外で寝るのももう苦でありません。村の近くは安全ですしね。

わざわざ安眠のためにお金を払って宿に泊まってたら私の商売はなりたちませんよ」


「まぁ宿泊も利益削ってしまいますもんね」


「そうですね。それに隊長の私が率先して泊まると、泊まれないお金のない者たちは頼る人がいなくなり、犯罪に手を染める方が出ては困ります。

もちろんそんな人ばかりではありませんが、わざわざリスクがある方の選択を取りたくはないんですよ。」


「たしかに泊まれない人は頼る人がいないと切羽詰まって早計なことするかもしれませんしね。

俺たち、実は野宿はしたことないんですが、聖教国ロウまでは野宿は何回くらいありますか?」


「4日で到着する行程です。今日以外は村の近くで寝ないからほぼ野宿だと考えて欲しいですね」


「そうなんですね。じゃあ俺たちも今日は野宿することにしますね。

今日やってみて足りないものはナーラの村で仕入れてきます。」


「はい。それがいいと思いますよ」


「ところで、テントとかってみんなどうされるんですか?」


「テントは一応キャラバンの大型の共用テントがありますが、人によってはキャラバン内でも安全を優先して自分のテントを張る方もいます。

まぁ、共用だとプライベートとかもないですしね。カインさんはイナホさんもいるし単独のテントを使いますか?」


「あ、今は特に予定はないんです。ちょっとイナホと相談して決めますね」


共用テントがあることはタムルさんから聞いていたが、とりあえず、俺の独断は良くないのでまずイナホに確認しよう。


今はウゴの村から、ナーラの村まで移動中で隊列的に俺はモモスさんのすぐそばに入れてもらえたから色々話ができる。


キャラバンという団体での移動も初めてだから勝手がわからなかった。

こちらの長距離移動のルールはモモスさんに聞きながら慣れることにしよう。


−−−−−−−−−−


色々考えていると一回目の休憩スポットに来た。

ウゴの村とナーラの村の間はだだっ広い草原だ。途中池がチラホラある程度。

今はその池の1つで休憩だ。


「イナホ。今日の夜なんだけどさ。共用テントと個別のテント買ってそっちで寝るのだとどっちがいい?」


「自分は個別がイイっす!」

ショーンがわりこんで主張してきた。


「いや、お前に聞いてない」


「宿主様!扱いが雑すぎッス!ちょっとは自分の意見を聞いてほしいッス。

このキャラバンには色んな波動のやつがいるッス。寝ているときは無防備に色んな波動吸収しちゃうので、できたら個別のテントでそこを聖域化して使うッス」


「まぁショーンの言い分もわかるよね。霊的存在はその波動がすごく大切なんだ。

悪い波動が充満してくるとボクはともかくショーンは霊体だから影響受けて、精霊から悪霊落ちしちゃうかもしれないしね」


「へ?そんな不安定な存在なの?」


「実体がないから仕方ないよ。

ショーンの依り代でも見つければもう少し安定化するけど、依り代はどんなものがいいかはショーンと相談しないとね」


「イナホ様!ありがとッス!ってことなんで宿主様、テント購入よろしくッス」


「あぁ。わかった。でも、お前の依り代は早めに見つけたいよな?

俺の肩でお前が悪霊化するとか、普通にイヤだし……」


「自分はきのこッス。だから何か霊的構造の高い木があればそれを依り代にさせて欲しいッス」


「うん。全く検討つかないからそのうち考えるわ……」



キャーッ!

マ、マモノが出たぞーー!


ひ、悲鳴?!

キャラバンの端の方から悲鳴が聞こえた。

とりあえず行ってみよう。


「宿主様、大丈夫ッス。ただの掃除屋っすよ」


悲鳴の上がった方へ走る中、ショーンが囁く。


到着したところにはガイとモモスさんが既にいた。


掃除屋って………。スライム?


「モ、モモスさん?スライムですか?」


「あぁ。カインさん。

数が多いけどスライムみたいですね」


池の側から10匹以上のスライムがぞろぞろ出てきている。

池の透明度の関係か、少し茶色く濁ったスライムがぞろぞろ出てきている。


不意に現れると悲鳴上げるのもわかるが、コイツら害があるのか疑問に思うくらい愛らしが……。


「おいっ!転移モノっ!

おまえハンターの端くれなら倒すの手伝えっ!」


ガイがいきなり怒鳴り散らしてきた。


「ガイさん。残念ですが、僕はスライム初対面なんで対処法やあっちの攻撃手段がわかりません。

それだけでも教えて下さい」


「チッ。コイツらは体当たりぐらいだが、体当たりして、栄養を吸収する時に身体を強酸性に変性しやがる。そのタイミングは攻撃も禁止だ。武器が錆びる。

向こうの攻撃は避けて、向こうの不意をつくのが定石だ。見とけよっ!」


タッタッタッタ、ブーンッ、ビッシャーー


ガイは腰につけてる2本添えているバトルアックスを両手に1本ずつもち、おもむろにスライムに近づき刃の腹側でスライムの体を削いだ。


「スライムはこうやって体の体積を減らせばもとに戻れず飛散する。

スライムの核がわかるならそれでもいいが、こんだけ濁ったやつの核はわからねぇからなぎ払え!じゃあそっちは任せるぞ」


「わかりました!」


俺は月牙鏟のコテ側でガイと同じ要領でスライムを叩く。


ブン、ビッシャーー!


よしっ!問題ない!抵抗も少ないし簡単そうだ!


数はガイ方に5匹、俺の方に6匹くらいがよってきてる。


一気に蹴散らす!

俺は右足とコテ側を後ろにして構えて、コテを右上から左下にむけて袈裟斬りに切り込みその反動を利用して身体を回転しながら突っ込んだ。


タタン。バシュッ。タタン。バシュッ……


4周廻ってちょうど月牙鏟を斜め回転でブンブン振り回した格好だったから簡単に5匹倒した。


最後の一匹が距離をあけてフルフル震えている?


「カイン!下がって!」


イナホに咄嗟に声をかけられるが俺は大丈夫だろうと月牙鏟を振り上げ上から叩き潰そうとした。


ビュッ!


その瞬間、スライムが飛びかかってきた!


なんとか体制をかえて、月牙鏟で払いのけたが、様子がおかしい!


やってしまった……。


あれが強酸状態か?

スライムのフルフルが収まって身体がキレイな透明になった。


どうも身体の中の不純物全部溶けきるくらいの強酸らしい……


バシュッ!


だが、身体が透明になったことで核が丸わかりになりイナホのボウガンで仕留められた。


振り返るとガイも最後の一匹を倒したところだった。


その後、俺はガイとイナホからこっぴどく説教を受けた……。



スライムってもっと弱いもんじゃないの?!

全然楽勝に勝てないじゃん!!

月牙鏟はもしかすると今日で使い物にならなくなるかもしれない……。


よかったら、

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