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前途多難

カイン 主人公30歳 異世界転移済み。

    イナホによる瞑想特訓中

イナホ 狐+美女 ボクっ娘 神

ギース ベテランハンター 教育係

メイリン ギルド兼酒場スタッフ

マスター 酒場のマスター

タムル  ウゴの村 村長

ガイ  カインから依頼料をピンハネした自衛団隊員。



朝のルーティンを終えた俺はそのまま村長のタムルさんへ村を出る報告に行った。


タムルさんは転移者としての見方しかできなくて悪かった。次、戻ってくることがあれば、歓迎しよう。とのことだった。


どうやらアンデット騒動で信頼を得れたようだった。ありがたい。

イナホもいつも以上にニコニコしてる。


さて、出立前にやらないといけないお金の精算だ。

1.まだ支払っていないギルドの宿泊代

   8泊分 銀4

2.俺の治療費 金3枚?

3.イナホの武器防具屋の支払い 金7銀50

だな。


とにかくお金がないからまずは換金からしよう!

俺はもうすでに計画を立てている。


「メイリンさーんいますかー?」


「あ、おはよ。カインくん。

指輪の換金だったよね?換金額はこの前と変わらないかもしれないからね。」


「いいですよ。

その前に俺の治療費っていくらでしたか?

立て替えてもらってましたよね?」


「え?そうだっけ?ちょっとマスターにも聞いてくるわ」


そうだ。確かあの時はメイリンさんも気絶状態だったらしいな。覚えてないよな……。


「なんじゃあ?転移のぉー。どっかに行くとか聞いたが本当かぁー?」


「あ、マスター。そうなんです。後でご挨拶しようかと思ってたんですが、その前に、お金の精算もしたくて、治療費のこと伺えますか?」


「あん?治療費?ちょっと待っておれ。今計算したるからのぉ」


「ありがとうございます。」


「おっし。終わったぞ。治療費は完治金が金貨3枚だったかの。

あと、突然の対応だったのと、ギルドの物資を使った分も合わせて……

計 金貨3枚銀貨6枚銅貨50枚じゃ。」


「結構な大金ね……。カインくん。

まだ出立無理なんじゃない?」


「え?払えますよ。

換金はこれでお願いします。」


俺はルビーとサファイアの指輪1つずつを残し、残りすべてを差し出した。


「えっ!?うそっ。何これ!?」

「ハァァァン!?なんじゃとっ!?」


あまりの指輪の量に度肝を抜いてしまったらしい。

でも、イナホの武具が高すぎたからこれだけ換金しないと俺もやっていけない……。


しばし換金作業にメイリンさんとマスターはてんてこ舞いになっている。


「えっとね……全部で、金貨10枚、銀貨13枚、銅貨60枚ね。

こ、こんな額ナマでみたことないかも……。

カインくん。これどうするの?」


「えっとですね。武器屋のおじさんに支払が溜まってるんで、ここと武器屋に殆ど支払っちゃいます」


「ぶ、武器屋って?いくら払うの?」


「え?金貨7枚銀貨50枚ですよ……」


「!!!それかっ!!!

最近あのエロオヤジが毎晩、ウザく絡んでくるのは!

金持ってたんだなっ!金で私を売春しようだなんて!!ムキーーッ!」


「メイリン。そう、おこらんでも。武器屋の亭主も金払いはいいからウチの上客じゃ。」


俺…いらんこといったかもなぁ……。

飛ぶ鳥、跡を濁しまくる……。


というわけで俺はギルドと武器屋に行ってすべて精算しきった。

武器屋のおっちゃんは一括払いの潔さにいくつか餞別もくれた。

この人、エロくてもいいオヤジだな。


残りの所持金トータルは、

金貨2枚と銀貨15と銅貨5枚だ。

ちょうど昨日のタムルさんの依頼報酬ももらったし、ちょっと金額が増えている。


まぁ、これくらいあれば路銀が足りるかな。

タムルさんの話だと聖教国ロウへ向かう隊商が出るからそれと一緒に行けば路銀も少なくて済むと言っていたし、素直にそれに従おう。


−−−−−−−−−


シルビアの家にも寄って出立の旨を伝えた

ギースは今日もギルドの依頼を受けているらしく今からはお別れを言えそうにない。


とりあえず言伝をお願いしまたいずれ戻ると伝えてもらうことにした。


ちょっと寂しいけど、申し訳ない!

俺はニイナに会いたくてちょっとおかしくなりそうなんだ。ギースならわかってくれる!……だろう。



さて、じゃあ聖教国ロウへの向かう隊商(キャラバン)に向かうとしよう。


キャラバンの隊長はモモスって人らしく今日の昼頃まで、同行者を東の広場で待っているそうだ。


東の広場に着くと何人か人が、集まっており、真ん中辺りに白地の細長い旗が風になびいていた。

その前にキレイな口ヒゲをはやしたターバンを巻いたおじさんがたっている。

ちょっと小肥りでいかにも"商人"って感じの人だ。モモスさんっぽいな!

とりあえずあの人に声をかけてみよう。


「こんにちわ……あの、モモスさんっていうのはどなたでしょうか?」


「あーキミか。私がモモスだよ。」

 ビンゴッ!


「タムル村長に話は聞いたよ。私が村長に挨拶に行ったら転移者の輪っかが頭についた子と、キツネ耳の女の子がたぶん同行を希望してるって言っていたからね。」


タムルさん……なんか……

アナタが最初に訪ねた村の村長で良かった!

ありがとう!


「そ、そうです。僕はカインって言います。こっちがイナホです。よければ今回のキャラバンに加えてもらえませんか?」


「いいよ。元々村長の指示でやっているようなもんだしな。今回はウゴ村の自衛団の人もこの隊についてくれてるし。

キミもその自衛団の人と知り合いらしいじゃないか。ウチは喜んでキミを招くよ」


自衛団の人?誰だろ?そんな知り合いいたかな?と考えていると後ろから……


「おいっ!転移モノっ!お前がなんでここにいるっ!」 


聞いたことのある声、まさかと思って振り返ると……


ガイだった。


「あ、あんたか……」


「なにがあんたかだ!お前がいらんこと言いふらすから俺はキャラバンの護衛任務で事実上この村から一時追放だぞっ!」


「いやいや追放って……」


「そうですよ。自衛団の隊商護衛も立派な勤めのはずなんで、そんな言い方なさらないでください。

これから聖教国ロウまで4日間一緒ですしね!仲良くやりましょう!!」


満面の笑みのモモス隊長のスマイルに対して全力の苦笑いが込み上がった……。


4日もガイと一緒なんだ………。

どんな旅になるのやら、暗雲少し立ち込める出立となった。

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