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不祥事の揉み消し 1

カイン 主人公30歳 異世界転移済み。

 右目負傷につき眼帯使用中

イナホ 天狐、天女 転移使い

ギース ランクブロンズ シルビアの婚約者

マスター 酒場のマスター

メイリン ギルド兼酒場のウェイトレス

ソルデ  ギルド兼酒場のウェイトレス

ガイ シルビアの幼なじみ、自衛団、KY


カリカリカリカリ。


メイリンにこの国の文字について学んでいたが、意外にも文字の読み書きに関しては手応えを感じていた。


理由は話し言葉が全く違和感ないことからなんとなく推測はしていたが、文法は日本語とほぼ一緒だったからだ。ほとんど50音表が別の字に置き換わっていただけのような感じだ。


日本古来からある神代文字のようにピッタリ置き換わるのだが、文字事態はクセのある龍体文字のような印象を受ける。

龍体文字でも十分クセがあるようだが。

とにかく50音それぞれの早見表を自作したので今はなんとか読めるようにはなっていた。


それに今日あたりからマスターも普通にしているのでやっと厨房地獄からも抜け出せそうだった。


マスターも病み上がりなので一応サポートとして今は厨房にいる。せっかくなのでマスターの技術も目で覚えれれば俺としても大きな収穫になりそうだ。


開店時間を迎え、ポツポツと客が入りだす。荒削りだが2.3日厨房にいたのでマスターの調理工程をイメージしながら下処理などを済ませていく。


「転移のぉ。なかなかいい筋しとるなぁ。どうじゃ?わしの後釜にならんか?今なら美人ウェイトレス見放題の特典付きじゃぞ」


なんだこのじじぃ。等々エロジジィに成り下がってしまったのか……。ま、悪い話ではないが。


「いやマスター、お話は嬉しいんですが俺にはやらなきゃならないことがあるのでお断りします」


「なんじゃ。年寄りの頼みは聞くもんじゃぞ。わしが野垂れ死んだら、化けて頼みに行くからの」


縁起でもないわ。

「せめて野垂れ死にしないことを切に願いますよ」

あれ?フォローになってないか?


まぁ、そんな他愛もない会話をしながらマスターと俺は舞い込んでくるオーダーを捌いていった。


そんな時に、

「カインくん。お客さんがお呼びですぅ。2番のホール席に顔出してってぇ」

ソルデから、ホールの2番テーブルに来いとのことだった。


俺なんかご指名って誰かな?

と思いつつ、テーブルに近づくとすぐに引き返したくなった。そのテーブルにいたのはしかめっ面しているガイと厳ついお友達だ。

これに近づきたくなるのは極度の筋肉フェチのヤツくらいだ。


俺はスルリとUターンして厨房に戻ろうとしたところ肩を掴まれた。この手のデカさから明らかに絡みたくない人たちの手であることはわかる。

ぎこちない動きで振り向いてみると青筋を立てて笑っている。

やっぱり関わりたくない人たちだ……。


「おい!おまえこっちに呼んだのにどこ行くんだよ。」


「いや、たぶんお呼びは僕じゃなかったのではと、ソルデさんに確認に行こうかと。」


「ソルデは俺の妹だ。アイツにおまえを呼びに行かせたんだ!」


に、逃げ場なし……南無。


「えっとー、どんな御用でしたか?」


「しらぁきるんじゃねぇ!おまえがあのアンデッドどもを呼んできたんだろうがっ!?」


「え?いや、そんなわけ……」


「じゃあ、なんでおまえと狐がこの村に来たとたんアンデッドなんかが出るようになったんだ!?」


「いや、そんなの僕には関係のない話で」


「じゃあやっぱりおまえが原因だ!」


ジャ、ジャイアンイズム半端ない。

ここは素直に話題をすり替え用。


「あの仮に、自分が原因かもしれないんですが、どうやったらアンデッドなんか生まれる環境を作ったのか全く想像がつきません。逆にどうやったら、アンデッドが発生するようになるのかとか教えてもらえませんか?」 


「んなもん、魔物殺しっぱなしにしたり、無闇に惨殺して放置したりすりゃ魔物だって恨むだろぉ。どうせそんなことしてきたんじゃねえのか!?」


う、こ、心当たりが……。

イナホと最初にこの村に来る前にやっちまったビッグボアじゃねぇか?

そもそも、じゃあどうしたら良かったんだよ!?


「ぎゃ、逆にですよ、もし仮に僕がそれをしたとしてアンデッドを鎮める方法とかは何かあるんですか?」


「あぁ?大元のアンデッドの供養とか、そんなんだろっ!んなことも知らねぇのかよっ!」


そ、そうなのか!?供養ってどうやんだ?

ま、まぁーこの場は流して一回キョウ遺跡のシュウにでも相談するか……。


「ま、まぁでも、そんな誰がやったかわからない供養残しがあるなら皆で一気にその大元を探したりしないんですか?」


「あぁーん?しねぇよそんなこと!そんなもんに避ける労力あるならとっくにしてらぁ。こっちとら人数も足りねぇのにそういう厄介事は自衛団任せにされてんだ!ホント、ギルドもいい御身分だなぁ!ケッ。」


「じゃ、じゃあ例えばですよ。ギルド側にその対応を依頼頂くのはどうです?元々自衛団を派遣するにもお金は掛けられてたはずですし。」


「ふん。そんなはした金で動くギルドハンターなんぞどこにもいねぇよ!」


「いや、僕の知り合いの人なら承りますっ!なので、一度依頼をお願いします!」


「ケッ。依頼失敗したら違約金も課すからな。覚えておけよっ!」


「わかりました。それでは明日依頼の件進めますね。」


うむ、上々の切り返しだった。

この調子でシレッとアンデッドの件は解決しておきたいな……。

俺が悪くないうちにもみ消さなくては。



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