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ビジュアル重視

カイン 主人公30歳 異世界転移済み。

   右目負傷は根治済み

イナホ 天狐、天女 転移使い

ソルデ  ギルド兼酒場のスタッフ

ガイ シルビアの幼なじみ、自衛団、ソルデの兄

シュウ キョウ遺跡宮司 妻を寝取った男


昨日のガイとの話の末、俺はアンデットの大元の供養をする必要があった。朝ギルドの受付にくるとソルデから兄が依頼を出している。とのことだったのでそれを受けるのであった。


今回の依頼は

アンデットの大元の供養。

期限は3日。報酬は銅貨20枚。

未達成の場合違約金 銀貨5枚

ランク 不問


なんと高リスク低リターンな依頼だ。

この依頼料ガイが絶対ピンはねしてるようにも思えた。しかも短期間だから違約金せびろうとしてる……。悪役か?


ただ昨日の約束もあったので受けざる負えず俺は依頼を受けて、キョウ遺跡にあるシュウの神社を訪ねることにしたのであった。


「イナホー。神社行くからちょっと遠出するぞ。」


「今回は馬車で行くの?」


「いや、報酬が銅貨20枚だから、割に合わない。歩くぞ」


「じゃあ信心深いあの人たちにお土産だけ買っていこうよ」


相変わらず神のような慈悲深き心。

……いや、神か。


「あ、ちなみにイナホも装備整えたほうがいいよね?武器屋も覗く?」


「そうだね。まぁ、牽制程度の攻撃とか、的を分散させるくらいしか役に立たないかもしれないけどあったほうがいいかな?」


というわけで俺たちは武器屋と土産屋で準備を整えることにした。

今回はギースがいないので自分たちで武器屋の主人と交渉だ。


「ちわー」

「へぇっ!らっしゃいっ。」

え?八百屋ノリ?


「おぅ!誰かと思ったらギースが連れてきた転移の兄ちゃんじゃねぇか。」


「はい。カインって言います。先日は月牙鏟とこの防具の件ご対応ありがとうございました」


「お客様は神様だよ。いつでもなんでも言ってくれ!」


「そっか。今回はこっちの女のコの装備をまとめたいんです。どんなのがいいか相談に乗ってくれないですか?」


「へいっ。こっちの神様ですね。ようこそおいでくださいましたぁよ」

うん、確かに神様だよ。


「それで、どんな装備がよかったですか?」


「そうだなぁ、ボクはあんまり近接をする気がないから万が一のナイフと軽めのボウガンがいいかなぁ」


「そうかい。うちの店だとそんなに種類がないなもしれんが、軽いのなら片手で使えるものがいくつかあるぜ」


提示されたのは明るい色をした木製のボウガンだった。パッと見だと強度が不安そう。


「このボウガンは片手で使えるやつで女性でもセットしやすいようになっているんです」


ふーん、あっそういえばイナホの筋力とか体力ってどんなもんあるんだろ?身体自分で作ったやつだよな?

調整とか自在かな?


「ボクはこんな柔らかい木材じゃなくて、もっと威力重視のやつがいいなぁ」


「威力重視だと矢をセットする時が重いけど大丈夫かい?」


「うん。多分ね。試し打ちしてもいいの?」


「えぇ。そりゃもちろん。店の奥に中庭があるんでそこを使ってくだせぇ」


「じゃあ片手ボウガンでその軽いのと、この店で1番威力の高い片手ボウガンを試したいな」


「へぇ。ただいま!ちなみに兄ちゃん、ボウガン自体結構高い。軽いボウガンは銀貨60枚、威力強い黒い方はうちでもかなり高めの金貨1枚と銀貨50枚だそんな高いの大丈夫か?」


「俺にとってその娘の方が大事だからな。金ならいくらでも払ってやるよ」

ふふふハードボイルドに決めてやった。

ちょっとこれやってみたかったんだよなぁ。


「カッコいいこと言うねぇ!じゃあ試し打ち中、防具も候補選んどいてやるよ!中庭はこっちだ」


俺たちは中庭に案内された。

そこには団地の公園程度の広さだったからだ、真ん中には木の杭に紐がぐるぐる巻になっている的が3本立っている。


中庭を囲う壁は3m近くの分厚い土壁が、そびえ立っている。このスペースにこの壁は流石に圧迫感がある。

ただここなら安心して慣れない武具も振るえそうだ。


「なぁーイナホ?イナホって武器振るえたり、戦闘の立ち回りってできんの?」


「フフフ。ボクは元々肉体も持ってたし人化もできて狐の種族の中でも生き残れた者だよ。戦闘なんてできるに決まってるじゃないか。」


イナホは重い方のボウガンを手にとり苦もなく矢をセットする。


「見ててね」


ダダダダダダ

カッバシュッ。カッバシュッ。カッバシュッ。


は、はやい。

手際もいいし連射も効いてる。

しかも、3発全部走りながらなのに的に当たってる。


俺、もう非戦闘員でいいんじゃね?


「イナホ。そっちでいいな。ボウガンの射出速度も早いし、扱いも問題なさそうだ」


「そうだね。カインもやってみる?」


「むむ、悪いが俺は止まってじゃないと当たりそうにない。やるまでもねぇよ。」

はぁ。自主トレしよっと。


「おう。どうだ?うん?その矢はお嬢ちゃんが、打ったのかい?」


「そうなんですよ。こっちのボウガンで決まりですね」


イナホのメイン武器はこの黒いボウガンに決まりだ。矢の装填もも走りながら手でやってるしこの子はホントに女のコか?


「そうか、意外に筋力あるんだな。ナイフはククリナイフでどうだ?実物はこれだな。実用性も高いしオススメだ。あと金に余裕があるなら防具ももう少し色々つけるか?」


「あ、防具はなるべく少ないほうがいいから重量優先で選びたいな。ナイフはそのククリナイフでいいよ」


選んだククリナイフはサイズは刃渡り30センチほどで、形状は大きな"く"の字を描いて、内側に反っているのが特徴のナイフだ。


「そうか。軽いのなら、これなんかどうだ?」


武器屋のオヤジが持ってきたのは白く輝く金属製の胸当てだった。胸の部分と肩を覆うような形状で、腹のところはなく、腰あたりにも同じ素材のスカートのようなものがある。

下地に着ている赤いスカートがチラ見しており、なかなかにキュートな仕上がりになっている。

オヤジ……ナイスセンス!


「決まりだな」「うん!これでいいよ!」

「毎度ありっ!」


「いくらだ?」「金貨6枚!」

「……いくらだ?」「金貨6枚」


なにぃー!?金払いの良さに急に手のひら換えやがった!

……だが、俺のパートナーの武具だ。諦めよう。


「オヤジ、ちなみにこの金属はなんだ?」


「へっへ、この金属かい?この金属はスターリングシルバーって合金だそうだ。通常のシルバーは強度が低いのでそれを補うための合金だ。割合はシルバー925対他の金属75での合金だ。うちの1番だぜっ」


なんの1番なんだ……。

「ま、なんかよくわからんけど良さそうだからいいや。わかった。支払いはいつまで待てる?」


俺はデザインで決めた。見た目は俺のモチベーションに繋がるから大事だ!

もし、問題あったらイナホがツッコムだろう。


「そうだなぁ、できたら10日以内はどうだ?」


「わかりました。多分なんとかなるんで調整します」


「はぁー。転移ものなのにそんな金払いイイやつ聞いたことないわ。今後も贔屓に頼むわ。これは、お近づきの印だ。ターコイズのネックレスだ。旅のお守りの意味だそうだぜ」


ふん。粋なことするな、水色に染まった石は引き寄せる色をしている。これはイナホにつけておこう。


「ありがとうございます!あ、せっかくなんでこれからキョウ遺跡行くんですけどいいお土産なんかありませんかね?」


「うん?あそこは流通が弱いから調味料とかでも喜ぶんじゃねぇか?」


お?予想外な返し。だが確かに的を得てそうだ。調味料にしておこう。酢と卵と油でも買ってマヨネーズの試作品作ってみようかな。

うん。そうしよう!


俺の腹は決まった。

いざっ始まりの場所キョウ遺跡へ。



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