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王都騒擾 夜

 娼婦、酔っ払い、依頼から帰ってきた冒険者。

 それらは月明かりに照らされ暖かい夜の中、自分の巣に帰るため歩いていく。

「すまない、冒険者殿。」

 依頼でクタクタの彼に後ろから一人の男が話しかける。

「、、、。」

 冒険者は何も言わず振り返る。

「あなたは、、、。」

 そこには銀の鎧に身を包んだ男が立っていた。

 この町では知らない人はおそらくいないだろう人物。

「王都の騎士長が私に何か?」

「ああ、実は人探しをな。ここらに奴隷商などやっているものはいないか?心当たりがあったら教えて欲しい。」

「心当たりかぁ、、、。ねぇな。」

 冒険者は月を見てそう答える。

「そうか、協力感謝する。」

 またダメだった。

 ストラテジーの案を採用し聞き込みを開始して2時間。

 大した情報は出てこない。

「この作戦は大丈夫なのだろうか、、、。」

 素肌を見せるつけるような色っぽい服装をした女性が近くを通る。

「すまない、そこの女性よ。実は人探しをしているのだが、、、。」

 話かけ要件を伝える前にそれは始まった。

 ぎゃあぎゃあと空から叫び声が何重になって聞こえてくる。

「来たか、、、!アンリ!皆を集めろ!」

「はい!」

 アンリが近くの曲がり角から走って出てくる。

 彼女はランスロットの下まで到着するとベルを鳴らした後、松明に火をつけ空に向け投げる。

 集合の合図だ。

 ベルが第二を襲った何かが出たという合図。

 松明を上に投げるのが位置を知らせる目印となる。

 これで聞き込みをしている他の騎士たちに居場所を知らせることが出来る。

「あなたははやく逃げろ!」

 ランスロット女性を背に「何か」へ向かっていく。

「人がいない場所までひきつけるぞ!その後弓で攻撃する!」

 南門の近くには空き家や未開拓の地がまだある。

 ランスロットは「何か」の真下を通り、煽りながらそこまで駆けていく。







 どこだよここ!

 狭い道はさらに狭くなり木箱が積まれていたりして通れない道もある。

 そんなとこ適当に歩いていたら自分の現在地を見失うのは当たり前。

 ランスロットを探して結構経ったけど結局さらに迷っただけじゃねぇか!

 半日歩き回ったせいでほぼ完璧に扱えるようになった人形で地団駄を踏む。

 空を見上げる。

 ハァ、、、満月かぁ。

 なんか最近見たような気がするけど気のせいか?

 もう無理、今日はここで休もう。

 人形をそこらに転がし花びらをゆっくりと閉じる。

 耳をすますと心地よい音色が聞こえる。

 ああベルの音が聞こえる、、、。

 ふと違和感を感じる。

 あ?ベル?

 なぜこんなところでベルの音が?

 もしや近くに人がいるのでは?

 花びらを開くと空に赤い光が舞っているのを見かけた。

 、、、なんだアレ?










 めっちゃ人が集まってる、、、。

 人形で来たのは失敗だったか?

 もし見つかったら魔物がいると問題になってしまう。

 月明かりでよくわからないが全員が鎧を装備している気がする。

 だとしたらこれは騎士の集まり。

 それならこの先にランスロットがいるはず、、、。

 今やるべきことはランスロットにルティアが捕まったことを知らせることだ。

 なら、、、行くしかない。


今回も読んでいただきありがとうございます

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