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王都騒擾 対決2

 ルティアの創り出した光の剣が宙を舞いフードの男を襲う。

 光の剣、その名の通り剣自体が発光しているようで夜だというのにここら一帯は昼のように明るい。

「チィさすがはエルフと言ったところか。」

 男が愚痴をたらす。

 しかしその愚痴にはまだまだ余裕がありそうだった。

 お花さんにはもう土煙で何もみえない。

 わかるのはルティアは砂煙から離脱しており空中でホバリングしながら光の剣を作り続けているということだ。

 土煙の中、矢が飛んでくる。

「あの中で矢を撃ったというの!?」

 突然のことにルティアは避けきれず左腕を犠牲にして致命傷を防ぐ。

 血がぽたぽたと地面に色を与える。


 ありえない


 ルティアが作り続けている光の剣はいまや100を超えている。

 それが一つ一つ生きているかのように男を襲っているのだ。

 とてもではないがそこで弓を撃つことなどできない。

 そもそも弓というのは矢を撃つまでやることが多い。


 矢をつがえる


 構える


 弓を引く


 弦を離す


 少なくとも4手順、そして正確に当てようと思ったらもっと手順が必要である。

 何かタネがあるはずだ。それを探さねば。

 ルティアは剣を作り出すのをやめ、さらに上昇していく。

 そして懐から大きさが小指程度の小さな魔石を取り出す。

 古い友人に込めてもらった強い風を吹かせるだけの魔法。

 このサイズではこれぐらいが限界だが今はこれで十分だ。

 ルティアはそれを握り封じられた魔法を発動する。

 辺りに強い風が吹き砂煙を吹き飛ばす。

 風に吹かれ残ったのは男だけだった。

 わたしが作り出した剣は?

 まだあれを操作している感覚はある。

 ということは魔法解除はされてはいないはずだ。

「どうした?これだけか?」

 あれだけの剣に追われていたはずの男は傷どころか疲れたようすもない。

 やはり何かあるのだろう。

「じゃあこれはどう?」

 空中に魔法陣が展開されいく、、、がそれらに亀裂が入りガラスのように割れて消える。

「魔力切れ、、、」

 光の剣を作りすぎた。

 残った魔力は少ない。

 すぐに空中浮遊をやめ、残った魔力で光の剣を作り左は負傷してるので右手で構える。

 構えたのはいいがルティアには近接などほぼ無理だろう。

 何とかしてここを離脱しなければ、、、!

 魔法が破られた時点でこちらの負けだ。

 男も短剣を構えこちらが動き出すのを待っている。

 突如男の四肢がツタのようなものに捕まる。

「誰だ!?」

 完全に1対1だと思っていたらしい。自分もだけど。

 お花さんさんにはあまり籠の外には出ないように言っといたのだが。

 まぁ触手を伸ばすだけなら大丈夫だろう。

「はぁぁぁ!」

 右手に持った剣で男を切り裂く。

「があぁぁぁぁ!!」

 あの騎士団長のように達人というわけでもないので多少大振りだが動けない相手には関係ない。

 赤い血が地面に落ちる。

 あとは三千の居場所を聞き出すだけだ。

 ふいに立ち眩みのようなものがルティアを襲う。


 体が動かない?


「やっとか、、、邪魔だ!」

 男は血が出ているのにもかかわらず触手を斬り立ち上がる。

 男に持ち上げられる。

 考えがまとまらない。

 自分の腕から滴り落ちる血を見てやっと理解する。

 毒か、、、。















 やばいやばいやばい!

 ルティアさんどっか連れてかれたんだけど!?

 なんかめっちゃ優勢だったのに!

 この魔道具のせいでうまく怒れない。

 朝日が見えるころには男はルティアを連れて消えており俺は鳥かごの中から動けず道端にほったらかし。

 絶望じゃないですか。

「ダイジョウブ?」

 機械で作られたよな高い声が聞こえた。

 日本で前に流行った合成音声に似ている。

 振り返ると紫色の髪の長い女の子がこちらを見下ろしていた。









「結局誰も来なかったな。」

 ランスロットは半分だけ顔を出す朝日を見てそうつぶやく。

「騎士長、、、城からの連絡です。」

 アンリがいちまいの紙をもってくる。

 何か深刻そうな顔が気になるが、、、。

「なんだ?」

「第二が何かに襲われほぼ全滅、、、だそうです。」

「そんなバカな!」

 第一、第二、第三、番号に意味はない。

 全部が全部同じくらいの戦力を持っている。

 だが第二の団長ストラテジーは多対多の戦いが得意だったはずだ。

「そうなんだけどねぇクヒヒ。」

「ストラテジー!」

 顔色の悪そうな男が立っている。

「大丈夫なのか!?そんな傷で!あと顔色が悪すぎるぞ!医者へいけ!」

「傷は大丈夫だ、あと今まで何度も言ったが顔色の悪さは元々だ。いや、、、今日はいつもよりかは悪いかな。仲間を守ってやれなかった。クヒヒ。」

「第二団長、誰にやられたのですか?」

「ああ、アンリ君。クヒヒ。それは正確には悪いがわからなかった。ただあいつらは人ではないな。翼があった。数も多い。俺はまさかこんなことになるとは、、、弓をもっと持たせれば、、、。」

「自分を責めるなストラテジー。それよりそいつらへの対処を考えよう。」

「ああそうだな。クヒヒ。」


今回も読んでいただきありがとうございます。

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