表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/81

王都騒擾 対決

 城下町の通りでまた 無限回廊 に引っ掛かってしまった。

 また触媒探しから始めないとな。

 ルティアにもそのことは城で伝えたので何するのかは知っているはずだ。

 触媒探しはかなり大変で、メアリの部屋の時は衣服まで触媒になっていたからな。

 だが今俺は魔道具の鳥かごの中にいなきゃいけないので手伝えない。

 もし鳥かごから出たらルティアさん曰く「三千が戻ってくるか死ぬまで暴れる」、、、らしい。

 自分でも知らなかったな、魔物ってこんな大変だとは。

「そうなんですよね、魔物の生態なんて当の本人でさえ把握できてません。それが当たり前として生きてきましたから」

 やっぱそうなんだ。

「はい。なぜ走った後息が切れる、食事をしないと死ぬ、などと同じでそれが当たり前として皆生きてます。まぁなぜそうなるのかはわかっていませんが。」

 うん、俺それ知ってるとは言わないでおこう。ちゃんと納得させれるか怪しいから。

「しゃべっている暇はありませんね。ここは強引に突破しましょう。」

 そういうとルティアは懐から白い石を取り出す。宿にあった光る石と形は似ているが色が違う。

「知らなそうですから説明しときますね。といっても魔法を封じ込めただけの石なんですが。」

 無知すぎる俺のためにルティアが説明してくれる。

 正直言ってとてつもなくありがたい。

「これは魔石といってどんな魔法でも封じ込めれます。たとえどんな大規模な魔法でも。ただ魔法に対して石の大きさが不十分だと力は衰えますがね。」

 ルティアが持っているのは手のひらサイズの石、これでもだいぶ大きいらしい。

「この大きさはかなり貴重で詰まってる破魔の魔法も結構大がかりなんですが村の仲間であるお花さんさんの子のためです。出し惜しみはしません。」

 彼女が石を握るとそれは白と赤に点滅する。

 次第に点滅は早くなり、それと同時に空間に亀裂が入っていく。

「さっきの話だと同じように敵が待ち伏せしている可能性がありますね。気を付けましょう。」

 石が完全に赤くなり砂になる。

 それと同時に「パリンッ」という音がし、風が吹く。

 戻ってきた合図だ。


「来たか。」


 男の声が通りに響く。

 入ろうとしてた酒場は光が町からは音が消えていた。


「さっきのやつとは段違いに早いな。今まで最高記録か。」


「それはお褒めの言葉?」

「いや?いまから自由とは無縁の世界に行く者には必要ないだろう?」

 家の影から男が出てくる。

 彼は相変わらず赤いフードで顔や体を隠していた。

「無駄でしょうけど一応聞いときます。三千ちゃんは何処?」

「知りたかったら捕まえてみな。」

 瞬間、ルティアの手に光の剣が形成され、そのまま男に斬りかかる。

 俺を空に置き去りにしたまま。

 一歩

 二歩

 三歩目を踏み出したその時、ルティアの足元の地面が爆発を起こした。

 地雷だ。

 多分俺たちが無限回廊につかまってるときに仕掛けたのだろう。

 いや冷静に判断してる場合じゃない。

 ルティアはどうなった?

 爆発したとこを凝視する。

 煙からルティアが出てくる。

 いや出てくるというよりかは吹っ飛ばされてきたという表現のほうが正しい。

 地面に剣をさし飛距離を抑えている。

 しかし追い打ちをかけるようにルティアが通っているところが爆発していく。

 なぜ自分は見ているだけなのだろう?

 一方的に攻撃されているルティアを見てふと思った。

 あれは三千をさらったやつだ。

 あれがいなければこんなことにならなかった。

 ここから出てあいつを殺してしまいたい。

 だがここからでたらロクなことにはならないだろう。

 だけど、、、

「変なこと考えないでください!」

 静止の声で我に返る。

「貴方が今そこから出たらもっとめんどくさいことになります!」

 わ、わかった。

 でもそっちやばくないか?

「私なら大丈夫です!」

 空中に光の剣がどんどん形成されていき形成が完了した剣は何かを追うように飛んでいく。









「お嬢様、、、眠れませんか。」

「ええ、イーザ。だって私のせいであの人が、、、」

「お嬢様のせいではありません。あの赤い男が悪いのです。」

「でも、、、」

 わかっていたことだがずっと落ち込んでいる。

 やはり今お嬢様に慰めの言葉をかけても無駄だろう。

「、、、じゃあ昔話をしましょう。」

「昔話?」

「はい、昔、わるい魔物の王様がいたことをご存知ですね?」

「ええ、人間が力を合わせて倒したのでしょう?」

「その通りです。ですが最初は人間たちの心もバラバラで力を合わせようとはしませんでした。」

「じゃあどうして力を合わせようと思ったの?」

「英雄がいたんです。最初人間は魔物には勝てないとされていました。ですがその英雄が勝てることを証明したのです。」

「そうだったのね!すごい!その人は今どこにいるの?」

「大昔の人ですからね、、、この王都のどこかにその人のお墓があるらしいんですが、、、。お嬢様続きは明日にして今日はもう寝ましょう。」

「はーい。」

 その後メアリが寝静まったのを確認し起こさないように静かに退室する。

 このお話はここに来る前、つまり前の屋敷で襲われたとき逃げるのに支障が出ない範囲で持ってきたアルメス様のものだ。

 何かの研究に必要そうな資料なので持ってきたのだがアルメス様が行方不明になりなにか手がかりがないかと藁にもすがる気持ちで読んだのだがあったのはさっきの童話と自分ではわからない研究資料。

 ふと窓の外を見る。

 さっきまで光を放っていた月は雲に覆われて見えなくなっていた。

 空を丸ごと覆い隠すような大きな大きな雲。

 しかしイーザにはその雲が何かの群れのようにも見えた。


今回も読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ