vs 冒険者 12
酒場の窓から見えるいつもと違う外の景色。
ところどころに上がる黒い煙、村中を巡り巡る雄叫びと断末魔。
俺が気絶している間に何があったのか。
今はわからない。
経緯はどうでもいい、そんなものは後から生き残ったものに聞けばいい。
今はこれをどうにかせねば。
まずは、、、うん酒場の中にいる騎士っぽいのから見つからないようにしないと。
さっきから酒場の中を歩き回っているフルプレートの鎧を装備した3人組、全員頭全体を包む兜で顔が見えない。
一人がハンドシグナルで何かを合図するともう一人が外に出て行った。
5分くらいすると代わりに10人ぐらいが酒場に入ってくる。
なるほど、さっきの3人組は酒場の中に敵がいないか確認していたのか。
騎士たちは置いてあった椅子に腰をかけ兜を外すし丸く白い団子のようなものを食べ始める。
携帯食でほとんど味が無いのか、はたまた疲れているのか彼らはそれぞれ同じ場所をじっと見つめ無言で団子を食べている。
それをじっと眺めていると一人他とは明らかに格の違う鎧を着たやつが入ってきた。
なんか見たことがあるような、、、。
いやうん知ってるやつが入ってきたわ。
お前何しにきたよランスロット。
「いいか15分休憩したら冒険者組と見張りを交代!そのあと西側の門から森に逃げた魔物の掃討作戦を行う!」
あーまぁ察したわ。この戦いのリーダー役か。
何気にお父様に信用されてたしそりゃそうか。
「マークどうしたその死んだような顔は!この作戦を終えて娘と思う存分遊ぶんじゃなかったのか!ジェス!お前は出産を控えた嫁がいるだろ!そんなんじゃ奴らに殺されるぞ!いいか!絶対に全員生きて帰るぞ!」
うっわ死亡フラグっぽいの立てやがったぞあいつ。
ランスロットの励ましで無言で団子を食っていた者たちの目に生気が宿る。
「そうだ、、、俺この作戦が終わったら結婚するんだ!」
「俺は幼馴染に告白するぞ!」
次々と死亡フラグを立てていく騎士たち。
それを満足そうな顔で眺めるランスロット。
何満足そうな顔してるんだ。お前はあれか、そんなにもフラグをへし折る自信があるのか。
ふとランスロットと目があった気がした。
彼は目を細めるとこちらに向かって歩いてくる。
もしかして観葉植物のふりしてたのバレた?
いやいやバレルワケネーヨ。
だって外から見たら完全に机に飾ってある青いお花。
「ふむ、前失くしてしまった花と同じ種類と見える。これをメアリ様の土産とするか。」
え?マジ?
まさかメアリの元に戻る機会がくるとは思わなかった。
これで前みたいな幼女とキャッキャウフフできる生活に戻れるの?
やった!こんなむさ苦しいところとはおさらばだ!
ランスロットは俺の茎の部分を鷲掴みにする。
この時点で俺は何か嫌な予感がした。
そう初めてメアリと会った時のあれ。
いだだだだだ!痛い!茎が!ちぎれる!裂ける!
なんでお前は植木鉢ごと持って行くっていう発想が出来ないんだよ!
痛い痛い痛い!あっ。
そこでまたもや俺の意識は途切れた。
今回も読んでいただきありがとうございます
来週は更新が遅れそうです。
申し訳ありません。




