旅立ちに向けて.3
自分にしてはアクセスが伸びてると思います!ありがとうございます!
もっともっとおもちみたいに伸びるといいなー
「よう、マキ」
提示版の前で声をかけて来たのは、ゲインだった。
「あ、ゲインさん、こんにちわ!」
「おう。サーナちゃん。相変わらずキュートだな」
ほんわかした顔してるよ。みんな、サーナには弱い。まあ、いいんだけど。
「この時間に依頼?」
「まあ、そうなんだけどよ」
なにか言いよどむ。それにしても変だな。この人おかしな格好……。
「おめー、あの変な格好はどうしたんだよ?」
ドロンは、聞きにくいこともストレートで聞いてしまうのだ。これってスキルじゃないの?
ドロンは、[物怖じしない]をGET!
慌てた感じで、ウインドウに表示されているよ。
「変な格好言うなよな。俺は、ぬいぐるみ使いから、冒険者に転職したんだ」
「そか。その方が良いと思うよ」
「おう。それでよ。まだ依頼受けてないなら、今日は一緒に依頼受けてくれないか?」
おずおずと聞いてくる。そうだ。この人のパーティーは前の地下迷宮で全滅したんだっけ。
しばらく立ち直れない感じだったしね。
「私は、まあいいけどさ。サーナは?」
「うん、いいよ。ドロンさんはどうかな?」
「まあ、いいか。野郎の仲間が他にいなかったしよ。
ドロンのハーレムパーティーへようこそってことさ!」
親指立てて、にかって笑うな。誰が、誰のハーレムだっての。
「いいのか?ありがとうよ。みんな遠慮して関わってこないんだよ」
あんな格好だったからじゃないのとは、言えない。
もしくは、全滅させてしまって縁起が悪かったから?
「じゃあ、明日な」
ドロンと手を振り別れるゲイン。今日は中途半端なので、明日の朝イチで依頼を受けることにした。
「あ、猫!」
「猫耳が、サーナちゃんと歩いてる!」
街の人や旅人に注目されつつ帰路に着く。すると、サーナちゃんが立ち止まる。
「あ!」
「どうしたの?」
「あ~、うん。王都に行くんだったら、クリスマスパーティー出来ないね」
「……どうだろ?」
「王都まで、馬車で二週間はかかるよ?」
「そっか。危険な仕事だから、引き受けるなら、ロッカーさんが良いって行ったらだからね」
「えー?」
「えー、じゃ、ありません。相手はイカれた人たちなんだからね」
「う、うん。そうだよね」
まあ、おかしな人たちなら周りにたくさんいるんだけどね。
「んじゃ、おれと粘土細工でも作って遊ぶか?」
「あなた、なに言ってるのよ。あなたも行くんだよ」
「ええ?これから、フィギュア販売する……あ!」
「あ、じゃない!なに、考えてるのよ!」
「ま、まあ、そう言うなって!ほら、旅の資金は必要だろ?そのためのフィギュア作りだよ!」
嘘をついてるとしか思えませんがね。
猫カフェに戻ると、あれだけいた人たちがいなかった。ん?なんで?
入り口に兵士二人が控えている。私が入ろうとすると止められる。
「失礼だが、冒険者のマキさんですか?」
猫耳をちらちら見ながら尋ねてくる。
「そうですけど?うちの前に陣取ってなんですか?」
「マキ、こいつらビンタしていいか?」
「ドロンさん、めっ!駄目ですよー!」
「失礼しました。中へどうぞ」
しかし、兵士はすんなりと道を開けるので首を傾げながら中へ入ると中では、猫とじゃれるおじさんがいた。
「あ、マキさん、サーナちゃん。お客様です」
ソナタさんが教えてくれる。他の客はいないとこ見ると、原因はあの人か。イラッとしたものを感じる。
「あー、あなたはどなた様?」
「おお、営業中に訪ねてすまんな。私は領主代理のエライゼン=ストシューゼだ」
わあ。偉そうな名前。見た目は、パパ活を頼んでくるおじさん。いや、そんなこと言ったら失礼か。
バイト帰りに何度も声をかけられたことがあるので、嫌な思いがするのだ。しかも、ちらちらと猫耳を見てくる。
「……他のお客様を追い出してまで来なくてもいいんじゃないですか?」
冷たく言ってやると、サーナが慌てて止める。
「ま、マキちゃん、駄目だよ!相手は領主様だよ!」
「そうだぞ、マキ。こいつがマキのことをエロい目で見てるからって、怒っては駄目さ。見られるてる内は花だろ?」
「……ドロン、うるさい」
こいつは、こいつで失礼かっての。あんずが、すりすりして来るので気分を落ち着ける。
「はっはっはっ!面白いな、あなた方は!」
エライゼンは、豪快に笑うと素直に頭を下げる。
「いやいや、すまない。私の考えが至らなかったようだ。申し訳ない」
「あ、いえ」
素直に頭を下げられるとは思わなかったよ。面食らっていると、にやりと笑う。
「この街を救ってくれたえいゆうがどんな人たちか見て見たかったんだ」
「え、英雄!?そんな!」
慌てて手と首をプルプルと振る。
「はっはっはっ!そうか、俺は英雄なのか!」
「ドロンさん、シッ!」
わいわいやってる間にソナタがお茶を持ってくる。
そこへ、ロッカーもやって来る。
「なんだ、エライゼン。お前が来たって聞いたからよ来て見たんだが……」
猫と戯れているのを見て呆れている。
「おいおい、領主の仕事はどうしたよ?」
「まあ、息抜きって奴だ。それに、英雄様が会いたくないって言うからよ。見に来たんだよ」
はやっ!情報伝わるのはやっ!
「そうかよ。んで?見てどう思う?」
「ああ、そうだな。おかしな猫耳を着けているが、芯の通ったしっかりしたお嬢さんて感じかな?」
ごめんなさい。パパ活しそうなおじさんと思ってごめんなさい。
そう言う人が多いから、ついあなたのこともそう思ってしまったよ。罪悪感こんにちわ。
「そうだよ。マキちゃんは素敵な女性なんだよ♪」
にっこにこでサーナにそう言われると嬉しい。頭を撫でると嬉しそうにしている。
「狂暴なとこもあるけど、それがたまらんと言う男もいるしな」
ドロン、静かにして下さいね。
「はっはっはっ!そうかそうか。まあ、それとうちの息子のことでよ、謝りに来た」
そして、領主代理なのに頭を下げてきた。
「すまなかった。私のしつけが足りなかった」
偉い人でもちゃんと、謝るんだ。だから別にもういいや。この人が、悪い訳でもないし。
「もういいですよ、頭を上げて下さい」
「あ、ああ」
「私にどうこうと言うより、街の人たちのためになにかさせて下さい」
「ああ。あれから、毎朝街の清掃をさせている」
そうなのか。知らなかった。
「闇ギルドの件に関しても、私の力量不足でこうなった。
サーナちゃんにはホントにすまなかったな」
「いえいえ。私は、マキちゃんが助けに来てくれたからいいんです」
「……この子、出来た子だな。ホントにロッカーの子供か?」
真顔で、そんなことを言われたものだからロッカーは、顔をしかめる。
「うるせえな。他のとこにも謝りに行くんだろ?早く行ってくれ。商売の邪魔だ」
「はっはっはっ!そうかよ。それじゃあな。マキさん」
「マキでいいよ」
「んじゃあ、マキ。なにか困ったことがあったら頼ってくれよ……と、そうだ。今回の件で礼をしたいから気が向いたら家に来てくれ」
「あ、はい。その時は遠慮なく」
領主は、みんなに挨拶すると慌ただしく出ていったのを猫たちが見送る。
猫に好かれる人だったな。息子とは大違いだ。
悪い人ではなさそうなので、もしなにか困ったら寄って見るかな。
つづく
マスフィーダは、態度が悪くて粗暴だったので今は、反省のために、ボランティアをさせられているんだよ




