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小さなティマーと.3

サーナ視点



「ドロン、丸いボール見たいの出来る?」

マキちゃんは、何をしてみんなと遊ぼうとしてるのかな?

鬼ごっこやかくれんぼと言いながらも、みんな飽きてしまってます。

「?おう、任せときなよ」

それは、土魔法で作った泥の玉。そして、さらに注文をつけて弾むようにしてもらう。

「お?お?いいね、これ」

ドロンさんが手でパインバイン弾ませると他の子供たちも瞳を輝かせます。なにあれ?ボールは、あるけどあんな弾むの始めて!

「これで、ドッヂボールをします」

「どっぢぼーる?」

私が首をかしげると、カナリア司祭様が教えてくれました。

それは、貴族様のお遊びだそうです。そっかー。私たちは、朝から晩まで働いているからそんな遊びがあるなんてしらなかったな。

でも、でも。リーンちゃんと遊べるなら嬉しいよ。


マキちゃんが、ルールを説明してくれる。マキちゃんてどっぢぼーるを知っているってことは、貴族様なのかな?制服の素材も良さげだし、あんなに綺麗でクール。憧れちゃうなぁ。キラキラしてた瞳でマキちゃんを見てたら頭を撫でられた。えへへ。


「お、サーナと一緒のチームか。よろしくな」

「うん、よろしくね、カインくん」

カインくんは、靴屋の息子さんなの。私の靴がぼろぼろになったら、カインくんのパパに作ってもらうんだよ。


みんなで、どっぢぼーるをする。ポンくんの投げた玉が、他の子に当たるとえへんと、自慢気にしてる。

「えい!クルミちゃんのかたき!」

「うわ!」

リーンちゃんの投げた玉がポンくんに当たってわざとひっくり返るポンくんは、楽しくてケラケラ笑ってた。私も他の子に当てられたけど、なんかおかしくなって笑っちゃった。

線の外に出てふと、教会を見ると、新しくなってる?

「わっ!すごーい!ドロンさんがやったの?」

とてとて駆けて行くとドロンさんは、上手くヘラみたいのを使って土でひび割れたとこを目立たなくしている。

「おうさ。頑固親父みたいに固い土を使っているから、すぐには崩れんよ」

「ありがとう、裸族の人。あなたはただの奇人ではなかったのですね」

「カナリア先生、失礼だよー」

「リーン、そうですか?ですがこれが私なの。失礼だと責められても、私だけは私を認めているのよ」

「この人、なに言ってるの?」

マキが首をかしげる。マナも苦笑するしかない。

「にゃん」

その時、あんずが他の猫たちとマキちゃんにすりすりだよ。いいな、かわいい。でも、家に帰れば沢山なでなで出来るもんね。

「お腹空いた?」

「ふにゃん」

あんずたちも、小さな玉を作ってもらいそれにじゃれていたから、いっぱい運動したんだよね。


「それじゃあ、なにか作ろうか?」

「ははは。マナが作ったらみんな、黒焦げにしちまうだろ?」

茶化すなドロン。そう表情に出てるよ、マキちゃん。

「それなら、私が作りますよ。腹ペコ怪獣め」

カナリア先生は、無表情に言うと建物内へ入って行くので私も後に続く。

「先生、私も手伝います!」

「私もー!」

リーンちゃんとお料理楽しいな。すると、ポンくんは大声で叫ぶ。

「俺は、食べることが大好きだから、食べることしかしないポン!」

「ポンくん。お手伝いしない子はなにも上げませんよ」

カナリア先生に冷たく言われては、ポンくんも手伝わないといけないね。わーい!みんなでお料理だね。


マキの視点


教会ってちょっと苦手。ステンドグラスに照らされた光は私を照らすけど、あの世界に光りの場所にはいなかった。

「マキさん?どうしました」

カナリアが、無表情で聞いて来るけど、心配してるのか、興味本位なのか分からない。

「どうもしないよ。でも、神様ってホントにいるのかなって……あ、ごめんなさい。シスターのあなたにそんなこと聞いて」


「いいえ。私も貧民街の出ですので、小さい頃は空を見上げては神様を恨んでました。

明らかに私より性格の悪そうなガキが綺麗な服着てこちらを見て見下してるものだから」

この人、素直でキツいので思わず苦笑してしまう。

「それでも、ティナ様が……あ、ここの司教様ですが、その方に拾っていただいて私は救われました」

「………」

「だから、ティナ様と子供たちは信じたいです」

「そっか。それにしても教会の補修費用とか国から出ないんですか?」

「……ああ。このエンゼリア地方の領主様は民の税で遊ぶような方でしたて。訴えようものなら潰されてしまいます」

「……でも、こっそり王様とかに報告出来そうですよね?」

「……それが、何故かすぐバレてしまい、報告に言った者で帰ってきた者はいません」

怖いって。GPSでもついてるの!?


「マキちゃん、ご飯出来たよー!ドロンさん呼んで来てくれる?」

「はーい」

私が手伝おうとすると、料理が黒焦げになってしまうのです。

だから、お手伝い出来なかったんだよ。サボってないよ。



つづく

ポンくんは、調子がいいとお腹をポンと鳴らすんだ

カナリアは、それを聴くとニヤリとほくそえむんだよ。その音が好きなんだね




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