小さなティマーと.2
ブックマークが少しづつ増えて嬉しいですー!
ありがとうございます!
日付変更と共に予約投稿してまーす!
次の日。武器と防具の合成か出来上がるまで私たちは散策していた。
猫の運動をさせるのも必要だしね。
ホントは、遠出してピクニックとかしたかったけど、それどころじゃないよね。
「サーナちゃん、おはよう!」
「おはよう、おじさん!」
「サーナ、早く制服を着ておくれ!」
「えへへ、善処しまーす!」
「サーナちゃん、りんご持っておいき!」
「ありがとう。おばさん!」
街の人達が、次々とサーナちゃんに声をかける。
しかし、こうしてサーナちゃんのリア充を見てると、自分だったら疲れてしまうなと感じてしまう。
「マキ、おはよう」
「その制服かわいいね!」
「後で、お茶しようよ」
「オレッちと演劇見に行かない?」
挨拶に混じって声をかけてくるナンパ男が多いので、私はスルーする。
挨拶してくれる街の人にだけ挨拶を返す。
「あ!見えてきたよ!」
しばらくすると、見えて来るのは古い建物。
それは、サーナちゃんの通う教会。ここで、子供たちのために読み書きを教えているから、微笑ましいけど、治療費ふんだくるなんてと考えるとうーんと思う。
「サーナちゃん!」
「あ、リーンちゃん。おはよう!」
「おはよう!相変わらず、かわいいですなー」
「リーンちゃんこそ、美人だよー」
子供たちは、褒めあっている。異世界の子供たちは褒め合うのだろうか。でも元気なのはいいことだよね。
「あ、マキさん、みなさんもおはよーございます!」
リーンは、こちらに向かってペコリとお辞儀をするので微笑ましい。
栗色のセミロングの女の子。丸眼鏡が知的な感じだよ。そして、礼儀正しい子は好きだ。
教会は、時の流れを感じるくらいの古めかしさと歴史を感じさせるものだ。ヨーロッパとかにありそうだ。
「うーん」
ドロンが、教会に来た子供たちにぎょっとされながら建物の外を見て回っている。不審者に思われるよ。ま、大人がいたら目立つよね。
「ドロン、どうしたの?お腹痛いの?」
「違うわ!古いからよ。俺の泥で補修してやろうかなと思ってよ。もう、どっろどろもんよ」
「なんか、しゃべり方がいやらしいから止めて」
「はいはいっと。俺たちも中に入ろうぜ?お勉強しよーぜ」
「……入らないっての!不審者に思われるよ。それに、この後ギルドに行くんだからねー」
私たちがわいわいやってると、門のとこでお出迎えしていたシスターが不審そうにやって来た。
「あの、どちら様で……あ、サーナちゃんに、リーンちゃんおはよう」
「おはよう、シスター!」
「おはよう、カナリアさん!」
にこりと挨拶を返した後、カナリアと言う人は、私たちを見てうんうんと頷く。
「複雑なご家庭なんですね」
「……なぜ、こちらを見るの?」
「だって、本妻で、こちらの方が愛人……」
「「違います!」」
私とマナの声がハモる。私がドロンの本妻でマナが愛人。この人、ふざけているのかな?
「違うよー!マキちゃんとマナちゃんは友達だよー」
「そうなのですか?しかし、サーナ。この泥のかたまりはお父様なのでしょう?」
「違うよ、泥のかたまりですよー」
「ああ、そうだ。俺は泥のかた……違うわ!いや、ちがくねーか。
しかし、シスターだかヒステリーだか知らねーけど、お前さんぶっ飛んでるなぁ」
ドロンは、昔からの友人にするようにカナリアと言う人の肩をバシバシ叩く。
この人、美人なんだけど相手するのは大変そうだなー。
「えと、私たちは見送りに来ただけですから」
「そうなんですか?本妻アピールではないのですか?」
『……はぁ。そのお口をチャックしようか」
なんか、イラッとしてしまった。ごめんね。
「カナリア、何をしてるのだ!早く授業を始めるぞ!」
プンスカと扉を開けて出て来たのは、不機嫌なおじいさん。お髭が立派ね。
「これは、失礼しました、大司祭様」
カナリアは恐縮して頭を下げる。大司祭?偉い人だよね?ラノベでしか知らないけど。
「おはようございます、大司祭様」
「おはようございます、大司祭様」
サーナちゃんとリーンちゃんの声がハモる。
「おお、おはよう。サーナちゃん待っていたよ。
わしはあなたに会うためにここまで来ているのですぞ」
ああ、この人もロリコンなのか。にやにやしちゃって。いや、ただの子供好きね。
「ラナン大司祭様、お戯れを。この街に愛人がいるから、この街に休暇に来ていらっしゃるのに、好感を上げようとして、子供たちに読み書きを教えるなんて。いい隠れ蓑を見つけましたね」
「ぬな!カナリア、何をバカなこと言うのじゃ!」
カナリアさんの言葉に明らかに動揺してるよ。
「カナリアさんは、なんでもかんでも思ったことを口にしちゃうんだよ」
サーナちゃんが、苦笑する。
「それになんじゃ!この下民どもは!」
「……その下民に読み書き教えているのはあなたでしょう?
そして、その下民の女の子にめろめろなのはあなたでしょ?」
「む?なんだ貴様は!その親父受けする姿でわしを誘惑するのか!て、誰が親父じゃ!わしは、じしいじゃ!偉いじじいじゃ!」
「なあ。こいつ大丈夫か?」
「ドロンさん、しーっ!」
マナがその軽い口を必死で塞ごうとしている。
「……私はサーナちゃんの保護者だけど、愛人うんぬんするなら、古い教会を建て直すとかしたら?
お布施で莫大な利益を得てるんでしょ?」
「なんと無礼な小娘か!じじい呼ばわりしたばかりでなく、教会に対する文句か!」
じじいなんて言ったのは、あなたじゃない?
プンスカしながら出ていこうとする。
「おい、じーさん。どこ行くんだ?子供に読み書き教えろよ」
「……なんじゃ貴様は!泥?」
「そうだよ。泥族のドロン様だ。なんなら、お前の愛人のフィギュアを作ってやろうか?」
「……な……んだと!?貴様、そんな素晴らしい……いや、ふしだらなことをわしに提案して何が企みか?」
「ふしだらはあなたでしょ」
「しっ!マキちゃん」
「今更だけど、呼び捨てでいーよ、マナ。私もマナって呼ぶから」
「うん、分かった……て、今!?」
さすがにおかしかったか。ロナン大司祭はどこかに行ってしまうし。
みんなしばらくポカンとしてしまった。
「えと、カナリアさんでしたよね。なんか、ごめんなさい」
私が悪いのか分からないけれど、騒がせてしまったので謝る。
「いえ、いいんですよ。あのエロ…じ…いえ、あなたの言う通り治療費をふんだくっています。
しかし、私はまだ、口の悪い見習いなので、なにも出来ないのです」
悔しそうにうつ向くと、無理に笑顔を作り、窓から顔を覗かせていた子供たちに話しかけた。
「今日は、大司祭様も、ティナ様もいらっしゃらないから、外で遊びましょうか」
「わーい!みんなで、鬼ごっこ!」
「なによ、おままごとでしょ?そこの泥のかたまりの人とお医者さんごっこがいいなー」
それは、止めときなさい。なんか、危ないから。子供たちが出てきて遊ぼ、遊ぼうと言うので、自然と笑みになる。ま、次のクエストの前の息抜きでもしようか。
つづく
ラナン大司祭は、王都でも人気がないから地方を巡って好感度をたかめようとして地道に行動しているんだよ。でも、言動が変だから、みんな首を傾げるんだよ




